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[31611] 【とらハ・多重クロス】18禁版高町静香のTS人生【ネタ】
Name: 陣◆1ab6094b ID:751d9215
Date: 2012/04/27 08:15
どうしても書きたくなった、というより気分転換に書いたら意外と筆が進んだので、もったいない精神を発揮して投稿です。

以下チラ裏から転載の注意書き

この作品(旧タイトル:【ネタ】嫌いな要素を詰め込んでみた実験作【基本とらは】)は地雷成分で出来ております。
注意書きを一読なさってからお読みください。
作品に対する批判は真摯に受け止める所存です。

・男性→女性からTS&転生・憑依したオリ主作品である。
・多重クロスである。
・ネタ満載で世界観の統一は余りなされていない。
・地雷要素を増やす事が生き甲斐のような作品。
・作品を超えたカップルが誕生する。
・追加作品の登場キャラ総てが出演する訳ではない。
・恋愛要素は多め。
・好きなキャラが理不尽な目に遭っても泣かない。
・そもそもなかった事にされてるイベントやキャラもあるが泣かない。
・更新速度遅くても文句言わない。
・女性キャラの身体的特徴やスリーサイズ等は私的解釈と推測によるモノ、
 調べられる範囲で公式のものがあればそれを採用。
・番外編は特に恋愛要素多め。

以上に納得出来る方には、出来る限りの努力で楽しんで頂けるよう頑張る所存です。

なお、大部分がネタバレで構成されていますが、気になる方はあらすじとキャラ紹介をお先にどうぞ。

2012・2・17
18禁版初投稿
2012・2・24
18禁版2話投稿
2012・2・27
18禁版3話投稿
2012・3・17
18禁版4話投稿
2012・4・27
18禁版5話・6話投稿



[31611] 【番外編H×H】読まなくても差し支えないようにはします【くじら島出た後】
Name: 陣◆1ab6094b ID:751d9215
Date: 2012/02/17 11:00
 死ぬ、死んでしまう、横島に殺される!

「さ、さすがにもう勘弁しろ…」

「うっす。
 あー、静香ちゃんの身体はやーらかいなー気持ちええなー」

 息も絶え絶えの俺に何故か疲れる様子も見せない横島。
 そりゃ横島と身体を重ねる時まで纏はしてないからその分体力落ちるのは否定しないが、それにしたって横島は念能力すら知らないんだから、条件は五分なハズなのに。
 ハズなのに俺はもうグロッキー、横島は――それこそ五発は出した後なのにピンピンしてやがる。
 なんなんだ一体。
 それどころか汗だく汁まみれな俺の裸体を、気にする様子もなく嬉々として抱きしめている。
 んっ!

「いい加減にしろ」

「あいた」

 性懲りもなく乳首に吸い付いてきた横島の頭をはたく。
 まー気持ちは分かるけどな、女の立場になって見るとアレだな。
 なんでおっぱいなんかに執着するんだろうな、男ってのは。
 いや、執着する事、それ自体は理解できるんだけどな、俺もそーだったし。
 実際執着される立場になると、そして執着する男性的本能が消失した今となってはなんであんなおっぱい好きだったのか、よく分からん。
 うーん、強いて言えば味覚が変化して、子供の頃好きだった甘い物を大人になって強いて食べたくなくなる感覚か、近いのは。

「シャワー浴びてから一眠りするぞ」

 実際髪の毛から何から何までべたついて気持ち悪い。
 ……横島限定とは言え、精液だのカウパーだのを色々できる事に違和感感じなくなった辺り、本当に女になっちまったんだなぁと思わなくもないが、今更でもある。

「へーい」

「運べ」

「甘えん坊モードキター!」

「黙れバカ」

 腰に力が入んねーんだよバカ。
 ぎゅむっと、名残惜しげに乳房に埋まっていた横島の手に力が入り、手を放してすくっと起き上がる。
 そのまま膝裏と背中辺りに腕を入れて――お姫様抱っこである。
 なんか知らんがやりたがるんだよな、こいつ。
 まあ、落っことされても嫌だし、首筋に腕回してしがみついておくけどな、他意はない。
 うん、ないぞ。

****

 ザー…

「流しますよー」

 背中側から髪の毛をシャワーで流してくれる横島。
 湯船に溜めている蛇口からのお湯と合わせて、比較的広いラブホの風呂場を湯気で満たしていた。
 
「うむ」

 はー…身体を洗ってもらうとやはり気持ちが良い。
 膝裏まで届く髪の毛から何から何まで洗ってくれるからな、こいつ。
 
 独りで風呂入る事もなくなったしなぁ、特にこっちに飛ばされてからは。
 なんせ風呂以外じゃゴンの目が厳しくて二人きりにはなかなかなれなかったしな。
 ゴンもそういう意図があって付きまとってた訳でもあるまいが。
 で、半年以上、ミトさんトコで厄介になってた訳だが、他人の家な上に子供の目がある。
 まあ風呂で二人一緒に入るのは兎も角、そういう真似はコソコソと一発抜かせてやる位が関の山だった訳で。
 挿入れるにしても声殺して音立てないようにすると、当然派手な動きは出来ない。
 要するにやれない訳ではなかっただけで、到底満足は出来る訳がない、まして横島が。

 む、精液が漏れてきた…ちなみに中出しされても別に熱くないし。
 いったいいつからだ、エロ漫画で「熱いよぉ」とか「子宮が云々分かるとか」言い出したのわ。
 ちっとも分からんわ。
 ヤってる最中に凝して漸く分かった位だぞ、子宮に精子が入ってくのなんざ。
 いや射精の瞬間は結構分かるけどな、一瞬だがちんちんが膨らむし、横島の方がビクンビクンするし。
 自分が異常なのかと思って忍とかに訊いた恥ずかしい過去だぜ…ううぅ…女は女で下トーク好きなんだよなぁ。
 あ、出された後がんがん動かれるのは大好きです、ぬるぬると気持ちよさが違うんだわ、マジでマジで。
 
 閑話休題。
 で、その結果が今日のこれだ。
 現在、ドーレ港からバスに乗ってザハン市に到着、コンビニで情報収集してラブホ。
 今ここ、という奴である。
 
 途中の人魚も溺れる危険海流とやらは、まあ凄かったが平気だった。
 時期的にハンター試験の時しか通らないコース(しかも会場が何処だろうが試験の期間は必ず通る)らしく、例の髭の船長に試験云々訊かれたわ。
 まあ今回受ける気ないと答えたら「試験受けない奴がこの時期に乗船するたぁな」と呆れられた。
 そーいや試験の時期でしたね、日数的には後2週間以上あるけど。
 
 あー、しかしキスマークだらけだな…
 ゴンと風呂入る事もあってコソコソとシてた時もキスマークはつけさせなかった反動か、胸や首筋は言うに及ばず腹から太ももまでキスマークだらけ。
 首筋のは襟付きのシャツかなんか着ないと不味いか――

「…なんで勃ってる?」

 今まさに当ててんのよ状態、ちんちんが、だが。
 濡れて縄のような太さに纏まった髪を胸の前へ垂らすようにしてから、背中にちんちん当てつつ俺の身体をシャワーで流していく。

 五発も出してまたか。痛くならねーか普通。
 俺が男だった時はオナニーでさえ一日三回か四回位が限度だったような気がするんだが。
 ましてセックスで三発なんて…なぁ?
 
「静香ちゃんの身体がヤラしーのが悪いっす。
 俺は悪くねぇ俺は悪くねぇ」

 にしても太いし長いよなぁ…こいつの。
 俺の手がそう大きくない事を考慮しても両手で縦に、バットを握るように右小指側と左親指側重ねて、亀の首が普通に右親指側から顔を覗かせるし、そもそも全体的になんか太いし…
 ちょっと左曲がってる、というか捻れてる?辺り妙なリアリティを感じてしまう。
 初めてこれとご対面した時は無意味に落ち込んだもんだ、元男として完全に負けてたからな。

「まあ即座に襲わなかったのは褒めてやる」

「ありー。
 髪の毛も流し終わったっすよ」
 
 しかしこれ凄いよな。
 超長い+髪の毛一本一本がちょっと太め+ずぶ濡れで一纏め=ロープのような強靱さ。
 濡れるたびに短くしてやろうかと悩むんだが、鏡に映った黒髪ポニーな美人を見てしまうととても切る気になれん。…ナルシストじゃないぞ、実際俺みたいな美人がポニーをやめるなんて人類に於ける重大な過失だと思わんか?
 
 備え付けのタオルで適当に髪を括って後ろへ流し、身体を回して横島とご対面。

「さすがに前も後ろもキツいが、抜くなら胸で抜いてやるぞ?」

「うっす!」

 さっきも一回パイズリで出しただろうに鼻息荒く頷く仁王立ちの横島。
 ローションもまだ余ってるしな。
 …ローション無しでパイズリとか気持ちよくないから、むしろ痛いからマジで。
 ラブホだと大抵そういうのが売ってて助かるんだよな、うむ。
 
 …というかこいつローション持ち込んでたって事は最初からまだ出す気だったっつー事か。
 久しぶりだからというのもあるんだろうが、凄ぇ性欲だわ。
 
 お椀、というか丼、大きめの多用椀を二つ並べたような、つーか普通にメロン大の俺の胸に、とろとろとローションを垂らす、ちょっと冷たい。
 俯せになると横からはみ出るぜ、エロい。
 仰向けになっても横に垂れるのがなーみっともなくて嫌。
 縦には垂れてなくていい感じに格好良さを保ってるのだが。
 
 で、パイズリ。
 別にやる方は大して気持ちよくもないな、乳マッサージ程度には気持ちよいが。
 おっぱいがま○こになるってどんなんじゃ。
 最近のエロ本は表現過剰というか何というか。
 アレだけどな、バカみたいに一生懸命腰振る横島は可愛いと思えるけどな。
 
 両肩を横島の手が掴む。所謂、縦ズリである。
 心臓を犯される感じがして、実は俺の方がこっちを気に入ってる。
 まー縦でも普通に横島のがすっぽり包める俺のおっぱいあっての芸当だが。
 むぎゅっと柔らかく俺の手で寄せられたずりゅずりゅと卑猥な音を立てて横島の身体が動く。
 こつんこつん程度の音を立てて俺の胸骨に突き刺さるそれ。
 パイズリだけじゃ無理か、六発目だしな。
 
「ちょっと待て」

「う?」

 動きを止めて、胸全体で玉の方まで包むように圧迫しつつ、ぴょこんと飛び出た亀頭に舌を這わす俺。
 やー慣れたもんだわ、最初の頃は握るのが精一杯だったんだがな。
 よく考えてほしい、一年前まで男だった俺(処女を奪われたのは20の時)がそう簡単に他の男のモノを握ったり咥えたり挿入れたり出来るものかどうか。
 むしろ挿入れる方は痛かったが精神的には楽だった、じっとしてればやってくれたしな。
 しかし、咥えるのはちょっと時間がかかってしまった。
 とは言え文句言われる筋合いはないな、俺は頑張ったんだから。
 でもまあ、フェラ拒否した時の横島のあの顔ときたら、もうね。
 気持ちは分かるだけに何ともし難いものがあったぞ。
 彼女にフェラしてもらえないって相当落ち込むわな、普通は。

 もう慣れたもんだが、カウパーも精子も微妙な味だよ、全く。
 ローションはアレだ、片栗粉溶かしたようなぬるぬるだが味付きのでもなきゃそう不味いもんでもない、強いて飲みたいとも食べたいとも思わんが。

 鈴口に舌這わせて――カリ首に唇引っかけて――亀頭に軽く歯を立てて。
 同時に乳房で陰茎を揉む。二の腕で両方の乳を挟めるんだからやっぱり俺の胸はでかいなぁ。
 で、空いてる両手で玉と蟻の門渡りに指を這わす、擽るように。
 暫くその体勢で弄び、刺激に慣れてきた辺りで体勢を入れ替える。
 まーよっぽど早漏でない限り、こするだけで射精すような事はないからなぁ、面倒だが。
 
 手を変え品を変え刺激がマンネリにならないよう注意しながらしゃぶりつつ。
 びくんと身体振るわせたり食いしばったりするのは見ててかわ――楽しいな、うん。
 頭に添えられた横島の両手が、俺の頭を強く引き寄せる。
 
「くっ!」

 どくんっとのど奥にかかる精液。
 空気に触れる前に口に入れさえすればそこまで不味いもんでもないんだよな。
 それにしても六発目だというのによく出るわ。
 ある程度出し切るまで陰茎をこすりあげ亀頭を嘗めつつ唾液を溜める。そのまんまじゃ飲み込みづらいし。
 
 …精飲も普通に出来るようになっちまったなぁ。。
 いやもう最近じゃ男な自分に違和感感じる位だけど。
 トイレだって恥ずかしくなくなったぜ、流石に見られるのは恥ずかしいが。
 見たがるんだよなー…どっかのバカが。
 小さい方だからマシというかこれ以上アホな事言い出したらぶっ飛ばすしかないが。

「…んっ…ふう。
 元気なもんだな」
 
 何というか、独特の喉越しだな、精液というのは。
 
「我が人生に悔いなしや~」

 毎回感極まってるこのバカはホントバカだな。
 正常位で出せば抱きしめてくるし後背位ですれば覆い被さってくるし。
 …嬉しくない訳じゃないが飽きないのかねこいつは、全く。

****


「あー疲れた」

 主に股と顎がな。

「お疲れ様っす」

 あの後湯船で背もたれに乳揉まれながらゆっくり暖まって、風呂上がりに横島に髪を乾かさせる。
 この半年で上達したもんだ。
 
 こっち来て一番困ったのがこれだ。
 前まではユーノの魔法でぽんで済んでいたが、こっちにはユーノどころか魔法使いがいない。
 そうなると無駄に長くて量のある俺の髪は乾かすのに時間がかかるなんてレベルじゃねーぞ?
 
 で、喜んで横島とゴンがドライヤー当てるようになったのだ。
 よく分からんがまあ楽だから良いけど。
 最初のうちは加減が分からなかったようだがそのうち慣れてきて、気持ち良い位だ。
 
 で、横になる前におおざっぱに編み込んでお下げにして、今に至る。
 ベッドの上、布団に潜り込んで、横島の腕枕だ。
 空いてる方の腕は常に胸か二の腕をふにふにさせてるが。
 …二の腕の何処にそんな惹かれるんだろうか。
 いいけどさ別に。
 
 むう…また精液出てきたな…ティッシュティッシュと…
 
「これからどーすんすか?
 小金は貯まったけど、ぶっちゃけ帰る当て全然なさそーっすよね」

 こいつ自身はそこまで帰る事に執着してないからなぁ…俺がいるからだけど。
 俺は絶対に帰りたいけどなっ!
 
「まあな。
 だが可能性はある」
 
 文珠さえあればな。
 そもそもの原因が分からん以上、もう奇跡に期待するしかないわ。
 …そーいや神様とやらが俺を転生させやがった訳だが、これもアレのせいなのか?
 そうだとしたらチェーンソーを用意せざるを得ない。
 
「で、とりあえず次はククルーマウンテンを目指すぞ」

「何があるんすか?」

「暗殺者の塒? の掃除夫のバイトだ」

 強さ自体の底上げ(筋力的な意味で)もそうだが、死体に慣れないとな。
 念能力覚える=どういう形にせよ平和と平凡グッバイだからな。

「…はあ」

 よく考えると漫画でもなかなかないバイトだな、暗殺者になる、じゃなく暗殺者の家にバイトしに行くとか。

「ま、行けば分かる。
 それよかもう寝るぞ、流石に疲れた」
 
 分厚く、いくつか傷も目立つ横島の胸に頬寄せる俺。
 汗は流したハズなのに、やっぱり雄というか男の匂いがするんだよなぁ…
 
 疲れたといえば、アレだ。
 ハンター試験の内容決める奴ぁサドばっかだな。
 くじら島からザハン市最寄りの港まで、何度船が空を舞ったか。
 ジェットコースターじゃあるまいし、空中で三回転四回転は当たり前とか気が狂ってるわ。
 まあ俺も横島も良い訓練になった程度だったけどさ。
 御神流は伊達じゃねぇし。
 船が回転する瞬間飛び上がると世界が回ります、マジで。
 
 まあそんな事やった後、バスに揺られてホテル入ったらこれだし、疲れて当然だわ。
 あー…飯食ってないけどもういいや。
 ライキ達にはバスの中で食べさせたしな。
 
 という訳でおやすみ――
 
****

18禁というよりはなんかエロくいちゃついてるだけみたいな。
横島の性欲は天元突破ですねぇ、羨ましい。
感想待ってます


 
 



[31611] トランク一つだけではありませんが。
Name: 陣◆cf036c84 ID:751d9215
Date: 2012/02/24 07:58

****

 結論として、俺と横島はパドキア共和国最西端、インパク地区の海岸線に到着した。
 最寄りの村の宿屋へ入り、文字通り一息吐いた所である。
 ちなみに時間帯としては22時頃である。

「それにしてもよく捕まらなかった、というか見つからなかったというか。
 というか死ぬかと想った」

 ベッドに腰掛けた状態から背中へ倒れ込む横島。
 明らかに不機嫌ですと言った声音だが、然もありなん、という奴だ。

「…悪かった」

 行った事は単純である。
 まず電車などパスポートの要らない交通手段で出来る限り北上。
 そこから東側の海岸線へ移動し、人気のない場所を探した。
 そしてイチローに乗り、空路でパドキア大陸の西の端っこに飛んだだけである。
 途中、ゼビル島のような無人島に着陸しロデムをイチローに変身させ再び空路へ、というバトンタッチを一回行ったが、概ね順調に空路を飛べた。
 勿論、普通に飛んだだけでなく、限界ぎりぎりの高さ、飛行船すら真下に見下ろす程の高々度で、だ。
 対象の能力を跳ね上げるチートブースト黍団子シンクロ・パートナーを使用して飛んだ為、相当高いトコまで飛んだぞ。

 横島が不機嫌な理由はそこで、具体的に言うと寒かった。
 雲を突き抜けた遙か先、呼吸すら苦しくなる世界である。
 俺はイチローとロデム、それぞれにチートブースト黍団子シンクロ・パートナーを行っている状態、つまり練状態だった為大して寒くもなかったが、未だ念能力を習得していない横島はひたすら寒かっただろう事は想像に難くない。
 横島としては俺と抱き合って凌ぎたかったし、それはそれで俺としても吝かではない。
 しかし、練状態の俺に抱きつかれたら横島の念が目覚めてしまう可能性が高い。
 よりにもよって空の上で目覚めるなんてフォローの効かない状況は願い下げだ。
 結果、横島にはライキと抱きしめあって寒さを凌いでもらった。
 一応、ザバン市で買った防寒具と、俺の自部屋から持ってきた防寒具をそれなりに着込んでいたので、お互いこの程度で済んだのだが横島本人としては納得がいかないに違いない。
 
 結果として着陸してからこっち、横島は口をきいてくれなかった、先ほどの台詞までは。
 ライキも拗ねたのか、俺がボールを覗いてもぷいっと顔を背ける程である。
 ちなみにロデムとイチローは疲れてボールの中で休憩中。

 今後の為に俺は発を開発する必要がある事を痛感したぜ、全く。
 まあ試しの門での修行は筋トレの延長だから、開発する時間は余裕で取れるだろう。

「別に今更隠し事でどうのいわんけどー
 なんでこんな目ぇにあわなならんのやー」
 
 ごろん、とこちらへ背を向けて愚痴る横島。
 うぜえ…だが悪いのは俺だしな…
 何の説明もなしに浪漫飛行へイン・ザ・スカイでは、少なくとも拗ねる権利位はあろう。
 まあ、呼吸もまともに出来かねる高々度で飛んで寒いだけで済む辺り、こいつもこいつで規格外だ。
 だがよく考えれば元々大気圏突入を生身でやらかして(諸条件が良い方に働いたとは言え)生き残る馬鹿なので気にするだけ無駄な気もするが。

「忠夫…」

 ぴたりとその背に寄り添う。
 勿論、むにゅうとおっぱいを押し付けるように、だ。
 バストサイズ1m越えのソレは、割とゆったり目のパーカーシャツを着てても存在感が違った。
 ちなみに俺たちはザバン市で買った厚手の服を着ている、上下共に色違いの同じデザインの服を、だ。
 俺が買おうとしたのではないぞ、横島が言うから渋々だ。
 
「確かに隠し事してる、けど後、半年から一年経てば全部言う。
 だから…嫌いにならないでくれ…」
 
 ぎゅっと、背中から横島の腹を抱く腕に力が入る。
 涙声で呟やかれると、横島は弱いのを俺は知っている。
 
 しかし、俺としてもこんな世界で独り放り出されたら正直生きていく自信なんて、ない。
 こんなに寂しがり屋だったんだな…と頭の冷静な部分がしみじみと思う。
 横島に言われるまでもなく、自覚している。涙もろくなっている。

 うぅ…本気で泣けてきた…
 涙を横島の背中で拭くように、顔を背中に押し付けてやる。

 泣き虫になったなぁ。
 女になるってこういう事なのだろうか。
 特に生理前は振れ幅がでかすぎて自分でも引く時あるし。
 こうなってみるとなんだかんだ言って男だった時は知的、というか理性的だったな。
 なって見て、初めて分かる女の気持ち。

 ま、理屈で考えるならあの横島がこんな事で別れるなど言い出す程怒る訳が無い。
 ベタ惚れだし、俺に。

 が、一度怖がってしまうと理性よりも感情が勝手に恐怖してしまう。
 つらつらと益体もない事を考えながら、本気で俺は泣いていた。
 これが惚れた弱みという奴か。

 ちなみに、こんな事と言いつつ常人なら割と確実に死んでるような行動であった事は事実である。
 だが俺は謝らない。

「あーもー!
 そーやって泣けば済むって思ってんだろ!?
 そーだよ許しちまうよ! 泣かしたくなんかねーんだからよぉ!」
 
 ぐるっと身体を回して俺に覆い被さるように押し倒す横島。
 一旦は開放された大きな胸が、再びむにぅうと今度は横島の胸板で押しつぶされる。
 
 そして俺の唇を喰らうように舌を口の中へ差し込んできた。
 我が物顔で口内を荒らす横島の舌に、頬を朱に染まるのを自覚する。
 つか気持ち良い。
 別に童貞だった訳でもないからキス位普通に経験あったけど、女になってからはなんか快感だ。
 女はキスが好きな奴が多いと何処かで聞き及んだ気もするが然もありなん。

 そのまま背中に手を回し抱きしめる。
 うーん、マッスルマッスル。
 逞しくなったなぁ。

「涙もろくなりすぎっすよ?」

 俺の頭を抱え耳に息を吹き込むように囁いてくる。
 ビクリと身体が跳ねる。ゾクゾクっと快感が背骨を駆け抜けた。

「五月蠅い」

 ぷいっと顔を逸らす。
 …やってみて思ったがなんて似合わない行動だ、反省。
 それは兎も角、このままではなし崩しに犯されてしまう、逃げなれば。
 風呂でも、シャワーだけでもいいから身体洗ってからにしたい。
 
 もぞもぞと横島の身体の下から逃げようとして。
 俺の足を足で絡めて、更に頭と腰に回した腕に一層力入れやがった。
 
「放せ」

「だめっすよ」

「…っぅ…」

 右の耳を甘噛みされた。
 耳は弱いのにっ! 気持ち良すぎて怖い位なのに!
 
「せめ、て、シャワーを――」

「ダメ」

 強く噛んだ場所を舌で優しく嘗め、更に耳の裏、顎の付け根、耳珠、耳下腺(耳の裏の窪み)とぐるりと耳を舌で一周すると、耳全部を口の中に入れるように噛みついた。
 そのまま舌で耳全体を洗うように嘗めあげていく。
 脳が焼ける程の錯覚を覚える、身体全体から力が抜ける、下着が濡れて行くのが分かる――
 
「っ…ひぅっ…辞め…わ、かった、せめて…脱がせ、ろぉっ!?」

「ダメ」

 ぎゅむっと服の上、ブラ越しに乳首を抓られ、上擦った声を上げてしまう。
 その上、耳に耳に囓りつかれたまま喋られて体中にぞくぞくと快感が走る。
 こいつの良いトコは前戯が長くてねちっこいトコなんだが。
 ぎんぎんにおっ勃ってても、それをこすりつけるようにしながら前戯を続けてくる。
 良いトコなんだが服位脱がせろシャワー位浴びさせろ!

「…っ…ふっ!?」

「今日は静香ちゃんがいやがる事全部するから覚悟してね」

「待っ…てっ!」

「待たない」

 確かに俺はシャワーや風呂に入らずにセックスする事を嫌っていた。
 つか当然だろ、普通だろ?
 
「んっ…うっ…」

「相変わらず歯を食いしばってでも声あげたくないんすねぇ」

 腰は左腕で抱きかかえられ、右の乳首は右手で摘まれ握られ、耳を囓られ嘗められて。
 もはや身体から力が抜ける程に感じてしまっていた。
 はーなーせー…と心の中でわめいてもどうしようもない。
 
 ひうっ!?
 
 俺の足に絡めて動きを制限させていた横島の足が、膝頭を俺の股間に押し付けるとぐりぐりと乱暴に股間を攻め上げ始めた。

「っっ…服っ…ぬがっせろっ…!?」

「許可しない」

 ズボン越しにぐりぐりと股間を虐められ、右の耳が終わったら左耳とばかりに反対側を舌で歯で唇で虐め始める。
 俺のパーカーの裾を、片手でまくり上げブラに包まれた胸を露出させる横島。
 ひぐっ! ブラの中へ手を潜り込ませ痛い位強く握った直後、指の股で器用に乳首を挟み刺激を与えつつ、胸の奥に熱を灯すようにゆっくり揉みしだく。じんじんする、気持ち良い。
 股間が濡れそぼって湿った音すら立ててそうだ。
 
 快感の強い波が押し寄せる――意識がはじけそうな程――

 いくっイってしまう!
 こうなったら――

「っ痛っ!」

 くぅっっ!
 絶頂の瞬間、横島の肩に噛みついてやったのだ、ザマーミロ。
 ああ、気持ち良い…
 絶頂後の余韻に浸る。横島の体温が気持ち良い、下着が濡れて気持ち悪い。

「痛かったんだけど」

 ジトーっと言う目。

「ふん、自業自得――だっ!?」

「お漏らししたみたいに濡れてますねー」

 横島の手が俺の股間を撫でる。
 ズボン越しだからそう感じる訳じゃないが、それでも濡れているのがはっきり自覚出来てしまう。

「バカっやろ――っ!」

「はいはい、バカですよ」

 呆れたような口調で、そのままキスしてきた。
 膝による乱暴な愛撫もなく、胸をまさぐる手も俺の背中に回って抱きしめてくる。
 ぐちゃぐちゃと唾液の水音が跳ねる。
 首を回って後ろ頭のポニーを解き、優しく撫でつける横島の右手。
 腰を抱き寄せて強く横島の雄を感じさせる、押し付けさせる左手。

 あーもー…
 なんでこんな気持ち良いかなぁ、安らぐかなぁ。
 全く。
 横島の背中に回した両腕に力が入る。

「第2回戦開始っすよー」

 口を離した横島がニっと笑って。
 良いなぁ等と思った俺は割と重傷なんだろう。

****

いいぜ
エロい話が書けないと思ってるなら
まずその幻想をぶち壊す!

…自分の話を客観視できないんでこれでエロいかどうかはよく分からんですが。

あ、今回も本番なしでしたね。何故だ。
ちなみに静香はああんとかそういう喘ぎ声は絶対ださんぞと頑張ってるのです、恥ずかしいから。
よって歯を食いしばった音が多いんですが。
男としてはそういう態度に出られると何が何でも喘がせると言った努力に向かうという。

あと国境越え、海越えに関してはツッコミは許可しない!
まじめにこれ以外思いつかなかったんで…
実際はクラピカをレオリオが飛行場で見送ってるシーンとかもあるから、この方法は厳しいかも知れませんが。
富樫先生はハンター連載終了したら設定資料集を出すべき。



[31611] エロを書くと話が進まない、不思議!(´・ω・`)
Name: 陣◆cf036c84 ID:751d9215
Date: 2012/03/17 08:41
「待て、いい加減シャワーだけでも浴びさせろ」

「はいはい、万歳してー」

 む、漸く服を脱がせてくれる気になったのか、胸と首の間で捲り上がっていた俺のパーカーを持って首から抜く横島――え?

「拘束完了」

「コラ」

「力尽くで脱出しちゃダメっすよ。そのベルト、静香ちゃんがくれた奴なんだから」

 そう、パーカーから首が出た後、腕を抜かず、パーカーごとベルトで拘束されてしまった。
 パーカーが残ったままの両腕を上へ上げた状態で、服の上からベルトで縛られている。
 ちなみにベルトはいつだかの横島の誕生日に俺がプレゼントした奴だ。

「シャワー浴び――ふごっ!?」

「お静かにー。お? ちょっと上手い?」

 この野郎、ハンカチ口に突っ込んできやがった!
 多分これも俺があげた奴だな。
 ほら、このバカ基本的にずぼらだから、俺があげたものならちゃんと持ち歩くようになるかなってな、他意はないんだぜ。

 いやいやそんな事考えてる場合じゃねーし。
 くぐもった声しか出せなくなった俺を気にせず、ジーンズを脱がしにきやがった。
 股を閉じて抵抗する俺。
 風呂入らせろってんだ!

「ひぅっ!」

 ズボン越し、かつショーツ越しにクリトリスを寸分違わず摘むってどんな隠し芸だ!?

「静香ちゃん、無駄な抵抗はやめましょう」

「ふっ! あふっ!?」

 ぐりぐりと遠慮も会釈もない横島の愛撫。
 いやもはやクリトリスに対する攻撃か。

「今日は風呂浴びる前にたっぷり静香ちゃんの身体を味わわせてもらうから」

 にひっと、わざとだろうがゲスっぽく笑う横島。
 あ、足に力が入らん。正確には力を入れようとするタイミングを狙って、クリトリスに刺激を与えてくるもんだからまともに動けない。
 呼吸を読むとか無駄に高等な技術使いやがって…

「ふふん、素直じゃないっすね」

「ふぁはへはか」

「静香ちゃんの弱点は既に見切っているのだよ」

 すっと手が伸びたかと思うと俺の股間へ潜り込んで――くふっなんか中へ入れやがった!

「はいスイッチオン」

「ふぅぅ!?」

 ローターか! ザバン市での時は使わなかったのに?!
 
「いくら何でもこんなんゴンの家に置いておける訳ねーっすよ。
 ミトさんに見つかってもゴンに見つかっても洒落にならん」
 
 それはそうだけどぉ!?
 と、止めて!
 イクっイっちゃうぅ!
 
「ふぅぅっ!?」

「はいストップ。
 相変わらずローターやバイブだと一瞬でイっちまうんですねぇ」
 
 絶頂直後で身体に力が入らないのを良いことにジーンズを脱がされてしまった。
 そのままショーツも、だ。

「うーん、エロい。
 静香ちゃんの下着はエロいのばかりっすねー紫がやけに似合うし」
 
 両手でぴろーんと俺の下着を広げる、わざとらしく俺に見せつけるように。
 上と下が揃ってない下着なんて恥ずかしいだろ?!
 で、俺のサイズで上下揃ってとかだとやたら高級品になっちゃうし、どうせ買うなら横島が喜びそうなのをと選んでたら妙にえっちぃデザインのばっかになっちゃっただけなんだからなっ!
 いやマジで高いんだよ、選択肢少ないと…PSヴィータとか余裕で買えるし。
 最初はマジで呆然としたからな…たかが下着のくせに。
 というわけで下着泥は塵も残らず死んでくれ。

「静香ちゃんは普段はSっぽいのにホントはドマゾだからなぁ。
 凄い濡れまくりですよ」
 
「ひがぅっ!」

「うーん、エッチな匂い」

 こ、この変態!
 くんかくんかするんじゃねぇぇぇ!
 蹴っ飛ばそうと力入れた瞬間!
 
「ふぅっぅぅっ!?」

 中で激しく振動する!
 なんなのこいつ超能力でもあるの!?
 またイク! バイブ止め――あ…止まっ、た?

「まあ静香ちゃんの下着が高い奴なのは知ってっから、変な真似はしないっすよ」

 絶頂途中で止められ息を荒げる俺の、撫で撫でと幼児の頭を撫でるようにブラを捲り上げられた胸を撫でてくる。
 わざと乳首を触らないように、だ。
 なんでこいつはこんな上手いんだ…いつもの事だが、セックスの時はまるで主導権取れないんだけど。
 ひっ!? またスイッチ入った!?
 
「弱めだからすぐにはイけないっしょ」

 腕を拘束され下半身と胸を剥き出しにされた俺に添い寝するように寄り添ってくる横島。
 うう、むずむずするというか、気持ち良いんだけど…
 はうっ! また耳を嘗め始めたなっ!
 なんで耳なんて気持ち良いんだ…耳だけじゃなくて指も乳首も臍も弱いんだけどねっ。
 
「はぅっ!?」

 指っ?! 耳の穴に突っ込んでぐりぐりするなぁ!
 
「凄い濡れ濡れっすよー布団に染みが出来る位」

 言うなバカっ!

「顎先とかも実は気持ち良いでしょ」

 ふうっ!?
 ちゅうっと音を立てて頤(おとがい)に口づけ、吸い上げられた。
 
「顎のラインに沿って舌を這わすと――」

 ゾクゾクっと背骨が快感に軋む。
 仕上げとばかりに噛みつかれた耳たぶが熱い。

「基本的に身体の突き出た部分が弱いんすよ、静香ちゃんは」

 にししと悪戯小僧めいた笑いを浮かべながら、脇に口づけ――脇!?
 
「はえ! ひははい! はえへ!」

 汚いから! 風呂入ってないから!
 
「ダメっすよーお仕置きだから風呂入る前に全身キスマークで埋め尽くしてあげる」

「はめぇぅっ!?」
 
「静香ちゃんの身体に汚いトコなんてないっすよー」

 ふっ!? 脇嘗めるな吸うなぁ!
 
「静香ちゃんの身体はほぼ全身パイパンでいいっすねー」

 産毛くらい生えてるしまん――その、股間にだってちゃんと生えてるわっ!
 うっすらとだけど……お手入れしなくても良いから楽で良いじゃないかバーカバーカ!
 バイブ止めろバカー!




 うう…一昨日のザバン市でのキスマークがまだ消えきってなかったのに、更に全身に付けられた…全身虫さされ状態だ…
 しかも脇とか股間の付け根とか……うう、シャワーも浴びてないのに全身嘗められた…
 口の中は唾液で濡れまくったハンカチでもごもごするし両腕は服とベルトで拘束されたままだし、ブラはまくりあげられたまま脱げないし、そのくせ下半身は靴下だけ残して横島の前に全部晒されてるし…うう、バイブを抜いてくれたのが救いと言えば救いか。
 しかし、散々嫌だと喚いて――呻いただけだけど――身を捩って抵抗したのに思いっきりクンニでイかされまくってしまった…
 …うう…

「てい」

 っっっっ!?
 目の前に星が飛んだ。
 ずぶり、と横島のソレが進入してきたのだ。
 
 かっはっ――!
 息が詰まる――散々イかされてどろどろになった中へ杭が打ち込まれた――熱い――
 圧倒的存在感というか、いつもいつも、最初の挿入だけは息が詰まる。
 
「よいしょっと」

 俺の両足を抱え、膝を肩に担いで俺の胸を両手で握ってきた。
 痛いか痛くないかの絶妙な力加減で強く握り揉み込んで来る。
 同時に亀頭で、感じまくったせいで降りてきた子宮の場所を探すように、中をシェイクするようにかき混ぜるように蹂躙し始めた。
 前後のストローク無しなので見た目動きは小さい。
 だがもう蕩けきった脳が焼ける程気持ち良い――
 
「おっと、そろそろ外してあげませう――べとべとっすねー」

「はっ…ぁんっ――うご、くなぁっ!」

「だめー」

 べとべとになったハンカチを放って、胸を揉みながらぐりぐりと、亀頭で膣の中の壁すべてを擦ろうするかのように動く横島。

「っっぅっ!」

「涙目で歯を食いしばってる静香ちゃんは可愛いなぁ」

 うるせぇバーカ!
 奥をぐりぐりするなっあっあ――
 
「はっ――ふぅっ!」

「よだれ垂らしながらも喘ぐまいとしてる静香ちゃん可愛いなぁ」

「可愛いっ言、うなぁっ――っぅ!」

「咥えて」

 うう、自分の乳首を咥えさられた…歯を立てないよう、唇で噛んでおかないと…重いし…
 揺れまくると痛いしな、胸の付け根が。
 
 ふぅぅっ! 下乳の付け根を指でつつーっと撫でられた、気持ち良い…
 胸の谷間は言うに及ばず、ここにもキスマークがついてるんだろうな…

「静香ちゃんはオナニーする時も乳首、自分で嘗めてたもんねー」

 うるせぇ覗き魔め!
 最近は滅多にオナニーなんてしないけどなっ誰かさんのせいで。
 
「じゃ、乳首離したら罰ゲームね」

「っ!? ――ぃぅっ!?」

 いきなり動き始めるなっ! 奥ががんがん突っ込まれてる!
 構造上この体位じゃ子宮口に突っ込まれる事はまずないんだけどっ!
 熱い――火箸でも突っ込まれてんじゃないか毎回の如く思う――

「んっっぅっ! っっ!」

 ゆっくりと、だが強烈に強く打ち付けてくるかと思えば――

「ひっひぅっは、ぅっ!?」

 亀頭だけを出し入れするかのように浅く細かく入り口を責めて――

「ひぅぅぅぅっ!?」

 こっちが脳みそ蕩けた頃を狙ってローターでクリトリスを、耳たぶを、脇を臍を刺激してくる。
 なんでこいつこんなに上手いんだよぉ――

「ふぅぅっ!」

 脇辞めろぉバカぁっ!
 ひっ! そのまま胸の付け根とか谷間とか舐めるなっ!

「そろそろイきますよー」

 なんでこいつはこんくなよゆ――!む
 どくんっどくんっ
 まるで心臓の鼓動のように跳ねるのが解る、愛液じゃないぬるぬるが中を満たして滑りが良くなる――このバカは出しても止まらない!
 
「あっぅぅ――ぅっ?!」

 これはヤバいんだよ、脳が灼ける、溶ける、目の前が真っ白にな――

 あ? 止まった…?
 
「じゃシャワーあびましょーか」

 んっ!
 
 ぐにゅっと形が変わる位には強く握って、俺の口から乳首を引っ張り出した。

 …イきそうだったのにっ!
 にやにやと笑いながら、腕を縛っていたベルトを外しパーカーを脱がせ、胸の上で遊んでいたブラも靴下も手早く外してしまった、こっちが荒い息を吐きながら横島の顔睨んでいたのに。
 …くそっ漫画の読み過ぎだバカ! 
 おねだりしなきゃイかせてやらないってか畜生!
 
 ジト目、というか俺の場合ははっきり言ってメンチ切ってるようなものだが、兎に角横島を睨む。

「目尻に涙浮かべてほっぺ赤くして睨まれても怖くねーっすよ」

 笑いながら、今更のように自分も上と下を脱いで裸になる横島。
 器用な事に、ベッドの上に上半身投げ出したままの俺の、下半身を抱え更に局部同士が繋がったまま脱衣行為を完了させやがった。
 いちいち横島の動きに連動して中に刺激が来て、しかも絶頂直前だったから凄まじくもどかしい。
 なんで萎えないのこの人。
 こいつもこいつでチートなのか、エロ補正か。
 
「よっと」

 ひょいっと繋がったまま、所謂頭が沸騰しそうな感じで抱き上げられた俺。
 ちゅっちゅっと首筋やまぶたや鼻やetc…
 そこかしこにキスしてくる横島。
 不安定だからな、俺も両腕を横島の首の後ろへ回してしがみついてないとな!
 
 あ、ちょっと血が滲んでる。
 さっき俺が噛みついた肩に歯形が残っていた。
 さして意味もなくそこへ口づける、血を舐め取るように。
 
 血が、美味しい。
 忍の気持ちが解る気がする。
 未だ繋がってる熱さが心地よい――っ!?

「そういう可愛い事どうしてするかなぁ?!」

 ひっ! いきなり動くなっ!?

「やっ辞め――!!」

 怖い怖い怖い!
 駅弁なんて体位(というのもどうかと思うが)初めてだからか、その不安定さに恐怖してしまう。
 冷静に横島の腕力や俺の腕力や脚力、計算すればそうそうどうにかなるもんでもないのだが。
 怖さの為、横島の首根っこにしがみついて、しかも――

「くぅっ!? 締めすぎだろっ!」

 知るかバカ! こっちは落とされないよう必死なんだよ!
 さっき中途半端に登らされてじらされた分、今強烈な熱さと快感に襲われて。

「静香ちゃんはっ! 可愛いなっ!」

 横島の声も余裕がない。
 もうイきそうなんだろう、俺の方も余裕はない。
 背骨を走るゾクゾクとした快感が脳を犯して体中を引き裂くように、燃える。
 この瞬間が好きだ――女になれて心の底から良かったと思える瞬間――
 横島の熱が伝わる、溶ける、汗の匂いに酔いしれる――
 
「くっ!」

「っっぅっ!」

 どくんっと一際太くなったのが解る、精子が中を満たして行くのが解る。
 
 絶頂の快感そのものも気持ち良いが、この余韻だよな…
 男の場合、賢者タイムなんて言うがある意味まさにそうで、、急転直下冷静になるけど女の場合はふわふわと雲の上にでもいるように快感の波が漂う。
 これが良い、終わってすぐ煙草に火を付ける男が如何にデリカシーがないかがよく解る。
 うん?
 
「よっと」

「風呂入るんじゃなかったのか」

 俺に気遣ってだろう、衝撃を与えないよう、静かにベッドへ腰掛けそのまま倒れ込む。
 ちょうど繋がったまま、添い寝しているように。

「いや静香ちゃん的に暫くこのまままったりしたいかなって。
 後戯が一番好きっしょ? 実は」
 
  ちう、と小さく音を立てて軽いキスの雨。

「………
 セクハラと口が軽いのさえなきゃもちっとモテただろうにな」
 
「静香ちゃん一穴主義!」

「阿呆」

 相変わらず下品な奴め。
 さっきまでの愛撫とは違う、ただ背中を撫でるだけの手、頭を撫でるだけの手。

 まあたまには、口に出してやるか。
 餌を与えるのも大事な事だし。

「私も、な――」

****

なげぇ('A`)
どーもくどいっていうか冗長になる傾向が強いです、18禁は。
なんですかねーストーリー展開にはほぼ障りのない話なハズなんですけどねー。
読みづらくはないハズなんですが。



[31611] 天空闘技場のある街へ着いた直後位ですな。
Name: 陣◆cf036c84 ID:7d0b3044
Date: 2012/03/17 08:47
「…ダメか…?」

 上目遣い。可愛い。

「ダメっす」

 だが断る。

「……恥ずかしいんだ」

「ダメ」

 久しぶりのセックスの後。
 汗や唾液、愛液と精液の匂いが未だ部屋を漂う中、ベッドの上で二人はつながったまま、寄り添って後戯を楽しんでいた。
 静香の中に精液が愛液と混じって、横島の男で蓋をされた状態でまったりするのを特に静香が好んでいるからだ。
 
 しっとりと汗ばんだ乳房の、手に吸い付くような感触や柔らかさ。
 あれだけの重りを付けて軽々と動き回れるとは思えない程すらりとしなやかで柔らかみのある太もも。
 何処までも柔軟で手を弾き返そうとする弾力の尻。
 ほっそりとしていながらしっかりと、横島の腰を背中を抱き寄せる腕。
 ニキビどころかシミ一つ黒子一つなく綺麗な背中も、今は崩してベッドに広がっているポニーが映えるうなじも、薄暗いラブホテルのブラックライトの光に微かに光る額も、透き通った鼻梁も切れ長で鋭い瞳も、紅い唇も総て自分のモノだと主張するようにキスマークを付けるのが横島の趣味であり、事実、顔の目立つ場所以外は殆ど、静香の身体は横島の唇で犯されている。

 遮るモノのない身体同士が触れあい汗で張り付き合い、じんわりと高まって熱くなった熱を交換しあう。
 呼吸音すら自分のモノだと聞き逃すまいと顔を顔が触れあう程近づく。
 吐いた息の匂いすらアロマの様に、横島を蕩けさせる。

 繋がったまま抱き合ったまま、手の届く範囲の静香の身体を優しくなで回し、よく頑張ったなと頭を撫でて、高ぶった心を落ち着かせるように背中を撫でて。
 首の可動する範囲で出来る限りの場所にキスの雨を降らせて。

 静香も萎えそうで萎えない、自らの刺さったままの横島の分身で遊ぶように膣に力を入れたり首筋に噛みついたり、お返しとばかりに耳に齧り付いたり、堅く引き締まった背を愛おしく撫でたり…
 いつものように二人で後戯を楽しんでいた。
 そうこうしてるうちに大体にして毎回横島の倍の数を昇っている静香がうとうとし始めそのまま静香が寝てしまうか、風呂に入ってからまたイチャついてから寝るのが二人の夜のセックスだった。
 
 静香が寝た後、横島は寝顔を目に焼き付けたり、軽く愛撫をして寝ぼけながら喘ぐ静香を楽しんだり、完全に眠りに落ちた頃に話しかけて寝ぼけながら返事を返す静香を楽しんだりしていた。

 横島よりも寝付きが良いのも手伝って寝てる間の事なぞ露とも知らぬ静香。
 今日もそうやってイチャついてる間に落ちるように眠るんだろうなとぼうっとしていた矢先に、横島のお願いを具体的に聞かされた。
 
「~っ…うぅ…」

 悩む静香ちゃんも可愛いな等と考えながら、横島が右手で抱き寄せるようにして尻を、側臥位の下になっている左手で乳を揉み、柔らかさの違いを堪能しつつ、恥ずかしげに目元を伏せる静香の瞼に何度もキスをする横島。
 実に器用である。
 
「言う事きいてくれるって言うたやーん?
 言うたよなー?」
 
 瞼から唇を滑らせて、乾いた唾液の匂いのする静香の耳に唇を這わせる。

「辞めろバカ…っ」

「お、中がちょっと濡れてきた。
 静香ちゃんは分かり易いなぁ。可愛いなぁ」

 実は嘘だ。
 今、静香の中は三発分の精液とそれに伴う愛液とでわりとぐちゃぐちゃなので、いくらなんでもそこまで些細な変化には気付けようはずがない。
 
「黙れ…」

 未だ繋がったままである為、内部の変化などは丸わかりなのだろうと静香は考えている。
 顔を逸らし自分の視線から逃げる、その反応が見たかったのだろう横島。
 満足そうに笑いながら長い髪を一房掴んで、先っぽを筆のように首筋に這わせる。
 擽ったそうに身を捩る、捩る。
 その様は普段の怜悧なイメージから遠く、小動物じみて可愛い。

「辞めろ…もう今日は七回もやってるんだぞ…!」

 横島は四回である。

 身を捩って躱そうとしてもそもそも繋がったままだし、腰と尻をしっかり押さえられている為何ほどの事でもなかった。
 少し入口が締まったがそれは口に出さず、ぐりんと腰を回す。
 
「ひぅっ!」

「お風呂入りませうか、お姫様」

「うるせぇバカ」

「…なんでたまに極端に口悪くなるん?」

 それは横島に対して気を許しまくってるからなのだが、横島には分からない。
 そしてそれが自然な事になってしまっている静香も、気付いていない。

「うるせっ――!」

 口を塞ぐ、口で。
 直後は見開かれた切れ長の瞳が舌の絡まりに併せて垂れ下がり、閉じられる。
 キスに、弱い。
 下唇を軽く噛みながら自分の上唇で静香の歯列を擦る。
 噛んだ下唇を舌で思うさま嬲る。
 赤ん坊の背を撫でるように、ゆっくりと左手で後頭部を撫でる。
 力なく絡めて来た静香の舌に歯を立てる、外へ引っ張り出す。
 そして口淫するように外へ伸ばされた静香の舌を、自分の口へ外へ出し入れする。
 
 じゅぼじゅぼと卑猥な音が立てて、静香の耳を犯す、酔わせる。
 
 尻に添えたままの右手が揉み始めると、静香の身体から力が抜けていく。 
 大なり小なり感じると力が入らない女性は多いが、静香のそれは特に顕著で、横島が不安になる程だ。
 そう、強姦されたら反抗できないんじゃないかという心配。
 18禁な漫画の読み過ぎであろう。
 現実は良い意味でも悪い意味でも甘くはないのだ。
 
「はあ…この、バカ…」

 一際光彩を強く放つ静香の瞳が情欲で煙る。
 唇同士を繋いだ唾液を拭う事なく蕩けた目尻に軽く口付けると、擽ったそうに目を伏せる。
 
 とても、可愛い。
 
「…するの、か?」

「嫌なら我慢するけど?」

 ふん、と顔を背ける。
 朱が差した頬がとても愛らしい。

「好きにしろ…」

「愛してる、静香ちゃん」

「うるさい――」

「大好きっす」

「良いからやるなら早くやれ」

「………」

「………」

「――ひっ!?」

 再び、耳を噛む。ほんの少し、強めに。

「大好きだよ?」

 息を吹き込むように耳元で囁く。

「っっ!」

 繋がったままの腰を押し付けて、恥骨で押しつぶすように刺激する。
 白桃のような尻を揉んでいた右手に、ほんの少し力を入れて、握る。

「っ」

「静香ちゃん?」

「このっ――バカ」

 言い捨てると齧り付くように横島の唇を奪う。
 どっちがバカなんだかなーとのんきなことを考えつつ。

 後戯から前戯に変わって、もう一回戦が始まった――



「――っぅ!?」

 ふふん、と鼻で笑う横島。
 目の前には、所謂まんぐり返しの形で両足を両腕で抱えて、腕と足をそれぞれストッキングで縛られた静香。
 ごぽっと音を立てて、横島の目の前で精液と愛液が、膣口から吹きだした。
 中出しの後、力むとこうやって零れる。まあ力まなくても放っておくと出てくるのだが。
 静香にしてみればそれ自体も後戯のようなものなのだが、それを見られる事はやはり恥ずかしいのだろう。
 朱に染まった顔を背けた。

「休憩挟んでっからよーくほぐし直さないとね。
 どっちが良い?」
 
 静香の腰の下に膝を入れるようにして高さを出し、静香に見せつけるように指を入れる、両方の穴へ。
 後ろを綺麗にするのは二人が事を始める前の儀式みたいなものなので、精液が詰まっている以外は綺麗なものだ。

「す、好きなっ――ほ、へ入れ、ろ」

「ふーん」

「っくっ!?――っ、っっ!」

 ずぶり、と深く、膣に人差し指を、尻穴に親指を入れ、中で指同士擦りあわす。
 精液が半ば潤滑剤の役目を果たしていた。
 尤も、静香を徒に傷つけるのは本意でない横島はきちんと指をローションで濡らしていたが。
 
「いやあ、ぐちょぐちょで凄いね、匂いとか」

 指の動きに合わせて咬筋に力を入れて歯を食いしばり、声を上げるのを我慢するのに夢中で、もはや慣れてしまった匂いの事など気にも出来ない静香の表情を楽しむ。
 歯を食いしばるたび、背骨に快感が走るたびに揺れるメロンそのもののような乳房が揺れる。
 我慢しすぎて目尻に涙すら浮かべて、なお声を上げまいとするその根性が何処から来るのか分からないが、横島としては状況を楽しむだけである。

「こっちもほぐさないとな」

 空いてる左手で、クリトリスを摘む!
 
「あああっ!?」

「お♪」

 静香が声を、喘ぎ声を上げたのに気を良くして左手はそのまま、自らの息子にするように上下にクリトリスを扱き始める。
 当然のように右手はぐりぐりと膣と直腸の間の肉を弄びながら。

「っ――ふぅっっ!」

「可愛い声が聞きたいんだけどなぁ?」

「ふっ――んっ!」

 知らんとばかりに顔を背ける。
 その羞恥に堪える姿が何より愛おしい。
 横島が全力で神に感謝する瞬間だ。
 こんな可愛い彼女が俺のものだなんて、と。

 歯を食いしばる音とそれでも漏れる声と、二つの穴が奏でる水音。
 
「さて、どっちが良い?」

 そう言いながら、後ろの孔へ両手の人差し指を差し入れて、ぐにぃっと広げる。
 よく伸びるゴムのような弾力が横島の指を楽しませ、静香の羞恥を煽る。
 更に広げた穴をなぞるように舌で擽る。

 中まで覗かれている感覚。
 『男』に尻穴を弄ばれている事実。
 『女』として挿入に期待する本能。

 静香にとって後孔を弄られるのは女である事実を突きつけられるようなものだ。
 何故なら、普通『男』は男に尻を弄らせたりなどしないからだ。
 ある意味、女性器を弄られるより『女』を感じる場所となってしまっていた。
 勿論、当初は嫌がったものだが、どれだけ嫌がろうと横島が諦める訳もなく、また惚れた弱みもあって、今では完全に性器と化していた。

「どっちが良い?」

 アナルを横に広げたまま指を止めて、にひっと笑う。
 男臭い笑みといえば良いのか、機嫌良さげに笑う横島。
 
「お前が、好きな方に入れれば、良いだろ…」

 言わせたいのは静香も分かってる。
 しかし、恥ずかしいのだ。
 特に後ろの穴に入れて欲しいなんて、言える訳があるまい。
 まあ恋人に弄られてる時点で何をか況んやではあるが。

「じゃあいいや」

「…え?」

 まんぐり返しのままだった静香の身体の下から膝を抜いて、すっとベッドの上から立ち上がる横島。

「風呂入ってくるわ」

 横島とも思えない平坦な声。
 頭の横で右同士、左同士の手足を繋いでいたストッキングを解くと、振り返りもせず風呂場へ行ってしまった。
 
――え? 
 
 放っておかれた? 
 
 ベッドの上に起き上がって風呂場の方を見やる。
 視線だけがそちらへ向いているが、何も見ていない。
 呆然として理解が追いつかない静香の耳に、程なくシャワーの音が響く。
 
 視界が滲む――嗚咽を漏らすまいと歯を食いしばる――

「っ…! っ――!」

 見捨てられた! 要らないと言われた!
 横島に、嫌われた――!!

 
 幼児のように泣いてる自分が理解出来ない。
 自分でも訳が分からない程混乱してる。
 ただひたすら悲しかった。

 冷静に考えられるなら、横島が本当にシャワー浴びているかどうかを円なりなんなりで確認しているだろう。

 そう、こっそり風呂場のドアの隙間から覗いてる横島に気付いたハズである。
 横島としてもいきなり泣き出すとは予想外にも程があった。

「はいはい、ごめんな、静香ちゃん」

 ベッドの上に女の子座りで呆然してしている静香を背中から抱き締める。

「五月蠅い。どっか行け」

 涙声だけで身じろぎ一つしない静香。

「どっか行ったら泣かしちゃったもんで」

「泣いてない」

「はいはい」

 ぐいっと静香ごと身体を倒してベッドに横になり、眦に口づけして涙を拭う。
 静香の身体を回して向かい合う形に抱き合い、改めて強く抱き寄せる。

「放置プレイは嫌い?」

「…ふん…」

「うちのお姫様は我が儘ですなー」

「そんな年か、阿呆」

 後頭部を優しく撫でる横島の手を振り払って、そのまま股間に顔を埋める静香。
 最大時は畳んだ折り畳み傘のような大きさの息子は流石に萎えかけていた。

「おおう」

 勢いと熱意だけの口淫である程度勃起させると、顔を上げて跨った。

「くっ――!」

 音を立てず静かに、ゆっくりと横島の男性器を飲み込む静香のアナル。
 同時に身体が震え、静香の大きな胸が大きく揺れた。

「……ふっ! んっ!」

「おお、良い眺め」

 横島の胸板に両手を突いて、一生懸命腰を振る静香。
 静香は騎乗位を好まない。
 胸が揺れるのと、横島から良く見えるのと、支えがない不安定さが怖いからだ。
 特に挿入時は、抱きしめられていないと不安になる、口に出した事は一度もないが。

「っうっ?!」

「こんな揺れてたら大変っすよー。持っててあげる」

「黙ってろ…バカ」

 両手で豊かというのも程がある静香の胸を握る。
 器用に指の股で乳首をイジメる。

 
「はっ…ふっ…ぅ…」

 腸液とローションと先走りとが混じり合った水音が、揺れる静香の身体に併せて耳を犯す。
 動きが単調なのだろう、横島の方もじれてきた。
 そもそも抜けるのを怖がってか上下の幅も狭い。慣れてないせいもあるだろうが、下手だった。
 余りやらない体位だから仕方ないのだが。

「ストップ」

「ひぅっっ! 痛っ――あぅ
!?」

 乳首を抓りあげて動きを止めると、静香の両足を抱え器用に起き上がり押し倒し、変則的ではあるものの正常位に近い形に身体を収める横島。
 再び静香の身体を折り曲げるように、両足を頭の側まで押し倒し静香に抱えさせる。

「どうして欲しい?」

「…っ…」

 耳を咬みながら言葉を吹き込み頭を撫でる。
 放射状に広がった静香の黒髪が、ブラックライトを照り返して綺麗に映えた。
 
 今度拒否したら戻ってきてくれないかも知れない。
 静香にとってそれは恐怖を越えた絶望だ。
 
 尤も、横島がそんな事をする訳がないのだが。
 あんな涙を見て同じ事を出来る程サドでもなければ人でなしでもない。

 だがそれと静香が感じる恐怖は別物である。

「…中で、出して。イかせて欲しい…」

 蚊の泣くような声だが、はっきりとしたお強請り。
 
「ひっ!?」

 思わず静香が声を上げる程、中で大きさを、堅さを主張し始める横島の息子。
 身体は正直である。
 
「静香ちゃんは可愛いなぁ!」

「――っ!」

 円を描くように腰を回し、直腸の奥ではなく、亀頭で側面をなぞるように刺激する。
 今まで単調に出し入れされるだけだった静香の中が未知の快感に犯される。
 のど元を仰け反らしながらそれでも歯を食いしばって声を漏らさない。
 仰け反って微かに見えるのど仏に、口づける。

「はっ――ふぅっ…」

 微かに出し入れしたり、腰を回したりと変化に富んだ動きをしつつ、キスマークを喉に首筋に鎖骨に肩口にと付けまくる。
 身体中に所有印を付けるように。

「痛かったら言うんだよ?」

 幼児に教えるような撫で声。

「うん…」

 雰囲気に流されたのと先ほどのショックを引き摺ってるのとで存外素直に頷く静香。

「ひっ!? また――?!」

 一瞬だが限界を超えてまた大きくなったのは、勿論静香のせいである。
 目を伏せがちに頬を朱に染めて、素直にうんと頷く静香。
 これで滾らなかったら男ではないという程、可愛い態度だ。

「静香ちゃん、愛してる。大好きだよ」

「お前、なんかき、らいだ」

 素直じゃないなぁ。
 苦笑。
 舌を入れるように接吻を交わすと、逃がさないとばかりに舌を絡ませてくる静香。
 
 これだけとっても嫌いとかワロスである。
 舌の奏でる唾液音が心地よく静香を酔わす。

 ずにゅっずにゅっと濡れた音を立てて出し入れが始まる。
 浅く深く、或いは速く遅く。
 ただ奥を付くだけでなく、弱点を探るように角度を変えつつ、両手で乳首を弄ったり空いている前を弄ったり。
 思いつく限り静香を飽きさせない横島の手腕。

「きっ! キス! するなっ! どけっバ、カ!」

 歯を閉じさせない為、わざと舌を入れて歯列を歯茎を嬲る。

「あうっ! ああっ!」

 横島の期待通り、一度食いしばれなかった為にもう意識が喘ぎ声どころではなくなっている。

「イっきもっちイイよぉっ!」

 気をよくした横島は思うさま肋骨の際を指でつつーと摩ったり、耳の穴に指を入れたり、クリトリスを強く摘んだりと静香の身体とその反応を楽しみつつ、腰を動かし続けた。

 そして静香の足を自分で抱えると、ラストスパートに強く速く出し入れする。
 耳を犯す打撃音も、ぷるぷると揺れる大きな胸も喘ぎ声が止まらず口の端から唾液を垂れ流す静香の蕩けた顔も、刷毛で朱を掃いたようにほんのり紅く染まった頬も、珠のような汗を浮かべたお腹も、ベッドの上を侵略せんと広がった艶やかな黒髪も――匂いも熱さも総てが二人の快感に直結する。

「イク時はイクって言うんだよ?」

「うんっ――うん!」

「くっ――」

「イクっイクぅっ!」

 どぷんっ!
 熱の塊のような白濁液が直腸にぶちまけられる。
 ビクンっビクンと大きく、静香の身体も跳ねて――

「あっ――あっあぁ! イった! イったからっもう! 止まれぇ!」

 再び、跳ねた。

「嫌」

「あうっっあぁん!」

 せっかく喘ぎ声を聴けるチャンスなのだから、横島がそれを逃すハズもない。
 絶頂直後の敏感な時に、横島自身の精液でさらに滑りが良くなったのだから静香にしてみればたまらない。

「あああっ! またクるっ! イくぅぅっ!」

 体勢的に腕を伸ばしても横島を抱き締められないため、ベッドのシーツを握って絶頂の衝撃に耐えようとする。

「っくぅぅっ!」

「…静香ちゃんは可愛いなぁ」

 静香が連続で絶頂を迎えたのを確認して、動きを止めて、未だ萎えない息子を引き抜く。
 
「ひぅっ……」

 抜いた時にまた一つ喘ぐ静香。
 とろりと緩く閉じたアナルから白い液体が垂れた。

「気持ち良かったっすよ」

 ちゅっとわざとらしく音を立てて、静香の頬にキスをする。

「五月蠅いバカ死ねアホ」

「ひどっ」

 だるいであろう身体を起こして、胡座かいている横島の股間に顔を埋める静香。

「やらんでええっちゅうに」

「黙ってろ…」

 所謂お掃除フェラなのだが、実の所横島は余り好きではない。
 気持ち良いのは確かだが、悪い事させてる気分になるからだ。
 まして、事前に綺麗にしてあるとはいえ、尻の穴に突っ込んだものを嘗めさせるというのは横島としては余り気分の良いものではない。
 勿論、横島自身は静香の尻など一時間でも嘗めていられる自信があるしそれはそれで嫌いではないのだが。

 静香自身も別に好んでやってるわけではない。
 ただ、女としての義務感――というよりは女としてこうあるべきという理想――と、顔やスタイルは兎も角態度や性格が可愛くない――と思い込んでいる――自分を好いてくれている横島に対するお礼と、単純に気持ち良くしてくれたモノへの感謝とその場の雰囲気が融合した感情に突き動かされてやっているのだ。
 
「不味い、な」

 呟いて、五回目の射精をした割にまだ固い横島のソレを喉奥まで飲み込む。
 そのままフェラチオを敢行しようとして、髪の毛を捕まれ顔をあげさせられた。
 
「ならやるなっちゅうに。でもありがと」

「痛い」

「はいはい」

 頭を撫でる。
 お互い汗ばんだ身体を密着させて抱きしめあって横になる。
 気だるいこの間が良いのだ。

 息が整い汗が引くまで抱き合い身体を撫でたりしている二人。
 唐突に呟く。

「シャワー浴びる」

「お姫様の仰せの通りに」

 おどけて静香をお姫様抱っこでお風呂場まで連れて行く横島。


****


「このケダモノ」

「獣のように鳴いたのは静香ちゃ――あいたっ」

「鳴いてない!」

「いてっ――はいはい」

 三つ編みに編み込んだ縄のような髪の毛の束を振り回し、横島の顔をひっぱたく静香。

 風呂場でも一回戦やらかしたのだからどちらもケダモノと言って差し支えないハズだ。
 久しぶり――時間にして一ヶ月ぶりの目合いとは言えやり過ぎだろうに。

 今、二人は真新しいシーツの上、ベッドの中で寄り添って横になっていた。
 部屋に常備されている予備のシーツなどで、汚れに汚れたベッドをメイクし直させて、部屋の換気を行って。
 お姫様の世話よろしく静香の体の隅々まで洗って乾かして。
 
 そして横島の右腕は静香の首裏を通って、静香の右肩の上から右の乳房の柔らかさを堪能している。
 端的に言えば腕枕しながら胸を揉んでいた。

「で、お願いきいてくれるんすよねぇ?」

「う…覚えてたか…」

 かくして話はループする。
 
 事の起こりは約一ヶ月ほど、お預け喰った横島がお強請りをしたというだけの話なのだが。
 
 何故お預けだったか?
 おっさん二人と同居してるのにそんな気になれないというのと、ゾルディック家の庭でそんな事する気になれなかったのだ、静香が。
 原作を知っている人間としては当然の反応だろうが、横島にしてみればそこまで気を回す程かと思うのも当然ではある。
 そしてその『気の回しすぎ』はハンター世界に来てから、ちょくちょく見られる。
 根本的な理由が分からない以上、横島には不可解な事が多い。
 
 だが横島としてはこうやって勝手に弱みを見せてくれるようなものなので、言う程気にはかけていないのが現状なのだが。
 静香の方はそうは行かない、隠し事をしてる上に、こうしてお預けを食らわしたりもする。
 ハンター世界に来て以来、日に日に気が弱くなっている傾向にある静香が、横島の機嫌を直す為のおねだりに抗しきれる事はあるまい。
 
 ふん、と横島に背を向けるように寝返りを打って、身体ごとそっぽむく。
 にひっと横島が笑う。
 口は素直じゃないが、態度は分かり易い。
 この世界に来てからの静香は自分の前でだけは弱さをさらけ出して、凄く可愛い。
 静香のこういう態度が、横島の元の世界へ戻ろうとする意志をがりがり削っている事に静香は気付かない。
 
 身体ごとそっぽ向いた静香の背中に身体を密着させる。
 微かに割れてる静香の腹に手を這わす。

「おやすみ、静香ちゃん」

「…おやすみ」

 二人で眠る布団は暖かい――
 
****

…こういうのを作者が言うのは非常にどうかと思いますが。
横島死んだら良いんじゃね? 羨ましいにも程がある!



[31611] 初試合後~ですねー
Name: 陣◆cf036c84 ID:7d0b3044
Date: 2012/04/27 08:11

「ちょっと待ってろ」

「ういさー」

 今すぐにでも横島の股ぐらに顔を埋めたい、咥えたい衝動を堪えながら、シャワールームへ向かう。
 戦闘後の高揚がヤバイ、いつにも増して横島が欲しい……
 
 脱衣所で着心地悪い戦闘服を脱ぎ捨てて、大きめのシリンダーとチューブのセットを手に取る俺。

 ブラも取ると楽だね、開放されたって感じが良い。
 汗かいたしね-、アレだ、修行とかの汗と違うわ。実戦パネェ。
 まあ雑魚だったけど、敵のLvは余り関係ないらしい。
 いまはもう、ただひたすら横島のを銜えたい、抱かれたい。
 
 
 ん??
 なんか胸大きくなってる気がする……気のせいだ、きっとそうだ。
 ブラのサイズが合わなくなってるなんて事はないんだ、ちょっと太っただけだ。
 運動は欠かしてないどころか明らかに摂取カロリー以上は動いてるけど、ちょっと太っただけだ。
 ウェストだってヒップだってふと――

 うへ、もう濡れてる、てか濡れすぎだろ。
 本気で殺し合いなんて、それこそ初めてだからか、性衝動が凄いな。
 うう、後ろの穴も濡れてる、勿論愛液じゃない。
 全身が火照って速く抱かれたがってるのが分かる、生存本能って奴なのか、今はいつにもまして横島に抱かれたくて仕方ない。
 
 素っ裸になって手早く浣腸用のコーヒーをシリンダーに容れて、トイレに跨る。
 この、いつもやる作業は憂鬱だ。
 やらないと汚いし下手したら病気になるし、そもそもある意味健康に良いから良いんだけどさぁ。
 ちゃんと終わったら乳酸菌のタブレットを多めに摂取してオリゴ糖でヨーグルトも食べるしね。
 
 この行為自体が気持ち良くなってる自分が何より嫌だ。
 横島に気付かれたらと思うと気が気でないな……あいつなら喜んでそういう事もしそうだ。
 
 そういう事するとなるとやはり腕や足を縛って動けなくするんだろうか。
 抵抗出来ないのを知ってて嫌なら逃げて良いとか言ってくるんだ。
 酷い奴だ。
 
 ふぅぅ……お腹がぱんぱん、という程でもないが、普段が細い柳腰な俺も一リットル入るとぽっこりだな。
 で、ちょっと我慢。砂時計をひっくり返して、と。
 
 今日は失神するまで犯される予感がする。
 いやきっと失神しても起こされてまた失神させられてまた起こされるんだ。
 何度もイカされて謝らさせられるんだ。あいつは実はサドだからな、人の身体平気で叩いたり抓ったりするんだ。
 全く酷い奴だ。
 
 う、そろそろか……


****


「終わった?――のわっ!?」

「ベッドで待ってろと言ったろうが。まだシャワー浴びてないんだぞ」

 出すものは出したけどな。
 しかし俺の拳を躱すとは生意気な。
 む、伸ばした腕を掴まれた。
 
 ひっ!?
 この馬鹿、掴んだ俺の手をムリヤリ股間に持ってって握らせやがった。
 うわ、ぬるぬる…先走りですぎだろ……うう、ぬるぬるする……
 俺の手はオナホじゃないぞ、全く。
 
「こんなんなってたら我慢なんて無理だって。
 それに折角静香ちゃんが汗だくなのに、流したら勿体ないだろ」
 
「変態な事言うな! 退け馬鹿!」

「嫌だね」

 ひうっ!? 抱き締められた?! あ、横島の匂いだ……
 待て待て、流されたらシャワー無しでセックスだぞ、そんなのは駄目だ汚いのはイクナイ。
 
「っ!?」

 耳は駄目だ! 弱いから! 力抜けるからぁ!
 わざと音ならして嘗めるな耳の穴を濡らすな耳たぶ噛むなぁ…
 もう、これだけで身体に力が抜けて横島に撓垂れかかる。
 うう、また良い様におもちゃにされてしまう……

「もう息が荒いっすよ?」

 俺の胸を揉みながら、さも楽しげに横島が嗤う。
 立ったまま尻を揉まれ、胸を揉まれ耳に噛みつかれて、もう横島にすがらないと立っていられない程力が入らない。
 横島の息子を力を入れて握ろうとしても、絶妙なタイミングで新しい刺激を与えてきて、手も足も力が入らない。
 もう、みっともなく喘がないよう歯を食いしばる事位しか出来ない。
 それほどこいつは上手い、上手すぎる。

「どーせ汗だくになるんだから終わってからで良いっしょ」

「ば、か――っぅぅっ!!」

 にゅるりと小さなローターをお尻に入れられた、震えてるぅっ!
 
 弱い、けど! 振動に弱いんだからっ! あっああぁ!
 器用に強弱を付けて、身体が反応に慣れないに調節してる辺り、本当に心憎い。
 俺の身体の事を俺以上に、解ってると言わんばかりだ。
 
「はぁ…んっ…ぅぁ…」
 
 俺の身体から力が抜けきったのを見てから、お姫様抱っこで抱きかかえられた。
 器用にも膝下に入れた腕で下半身を支えつつ、空いてる手でローターのダイヤルを弄って俺を弄び俺をベッドへ運んで行った。
 うう…シャワーも浴びてない身体を抱かれてしまう……恥ずかしい…
 抵抗しようにもローター一個に力を奪われて、横島の首に齧り付くように腕を回して抱きつくしか出来ない。
 
 ああ、手がにちゃにちゃ音がする…横島の首の後ろで、右手と左手が重なって、先走りで濡れた手が音を立ててる。
  
 こんなに、俺が欲しいんだ……元は男なのに。
 そりゃあ、目付きは悪いけど美形だし胸は大きいし形も良いし比較的垂れてないし、背はちょっと高いけど今の横島よりは低いし、腰も細いし尻も柔らかいけどちゃんと引き締まってるし、足だってほっそりしてるし、料理上手だし家事全般得意だし、い、意外と尽くすタイプだし……。
 …あれ? 割と好かれて当たり前な気がしてきたぞ?
 
 目の前にある、無精髭がちょっと生えた横島の顔。
 良い男になったよなぁ……愛おしさが急に溢れてきたので、首筋に口付ける。
 いつも横島が俺にしてるように、キスマークをつけまくる――ぅぅぅうっ!?

「ふぅっ!?」

 いきなりローターを強めるなぁ!?
 あっあっあぁっ!
 ――あ……止ま、た…
 
「首筋にキスしまくるのは嬉しいっすけどねぇ」

「文句、あるのか、馬鹿」

「見えるトコにキスマークつけるのはちょっと勘弁っすよ」

 いつもお前が! するなっていうのにしまくってる事だろ!
 イきそこねたせいで息が荒く、キっと睨むしか出来ない。

「そんな蕩けた目で見ても怖かねーし?」

 チュッと音を立てて目にキスしてきたので反射的に目を瞑ってしまう。
 うう、何が飛んでこようと目を瞑らない訓練とかは阿呆みたいにしたんだけど、これは駄目だ、瞑ってしまう。
 そうしてるうちにベッドへ到達したのだろう、ぽんっとベッドへ放り投げられた。
 ぼすんとスプリングが軋む。

「さーて、今日はどうしますかお嬢様?」

「お、お前の好きにすれば良いだろ……」

 放られたままベッドの上に横たわる俺に、覆い被さるように抱きついてきた。
 そのまま側臥位で向かい合って、抱き締められる。
 うう、お、お腹の辺りに反り返ってぬめぬめしたのが当たってる、抱き締められて強く押し付けられる……
 
 ちゅぅっと音を立てて耳を吸われると、ぞくりと背骨に何かが走り全身を振るわせる。
 …ぎゅっと抱きしめられるだけで気持ち良いなぁ…

「じゃあ今日はなしね」

「………やだ」

 また放置されるのは、嫌だ。
 アレはもう嫌だ、死にたくなる。
 寂しいのは嫌だ。
 
「どうされたい?」

「…な、んで言わすんだ? い、言わなくたって全部、分かってるくせに…」

 俺の弱い所なんてそれこそ俺の知らない場所すら知りつくしてるくせに。
 
「静香ちゃんが自分からして欲しいって言うのが、イイんじゃないか」

 うう…耳に齧り付きながら喋るな胸を揉むなローター止めろぉぉ…
 全部弱いくせに不規則なリズムなせいで、慣れて落ち着くって事がないから、ぞわぞわしっぱなしだ。
 
 バイブ入れっぱなしで一晩とか町中で歩かされるとか、漫画でよくあるけど、同じ振動がずっと続くだけなら10分もしないうちに身体が何も感じなくなるのだよ、ソースは俺。
 ま、まあ振動に弱いせいで最初から強とかだと慣れるまえに気絶させられたりもするけど…
 結局長時間入れっぱなしだと、単なる動くタンポン状態になる訳だ。
 
 という事を学んだらこの野郎、決してこっちが慣れないよう、かつ快感が途切れない程度に強弱止を使い分けて俺をイジメるという無意味に高等なテクを身につけやがって……あぅぅ!
 
 今日はっ今日は特に! 中に出してっ欲しいぃぃぃっっ…ふ、ふう…欲しいのに、こうやってじらすだけ焦らして…本当に酷い奴だ……
 
 あう、首筋嘗める――! シャワー浴びてないのに嘗めるなぁ!?

「駄目だ――シャワーっ浴びてな、いのに!」

「五月蠅いよ?」

 ひぅぅ!? 脇まで嘗められたぁっ!?
 汚いのにっ汗かいたのにぃぃ!?
 
「んーンマい。ほら、静香ちゃんもちゃんと握って」

 お腹の辺りに擦りつけていた横島の息子を、一旦上に上げさせられた両手で握らされる。
 なんでこんなギンギンなんだよぉ…ぬるぬるする……
 咥えたい……挿入れたい……
 今日は本当に狂おしい程横島が欲しい――
 
「こら」

「痛っ!?」

 乳首を抓るなぁっ! ひぅぅ!?
 叫びたいのにっ声も! 上げられない程っローターがぁぁっ!
 ああ…また止まった……また、イかせてくれなかったぁ……
 
「何勝手に挿入れようとしてんの。
 大体、前戯無しで入れるの嫌いな癖に」

「きょ、今日は……いますぐにでも、ほ……ほ、欲しいんだ」

 これは一日以上水も食い物もなしで過ごすとかそういう渇望に近い。
 前戯なしで入れれば色々痛いのは自分だと解っているのに……
 
「ふふん。何処に、何を、どうしたいの?」

 抱き締められる、お尻を揉まれる、胸を揉まれる――
 火の付いた身体が火照って仕方ない。

 両手の中にあるコレが愛おしくて仕方ない――
 
「あああ!? 痛い痛い!!」
 
 ああああ!? クリを潰さないで!!?
 お尻で押し付けないで膝で股間をぐりぐりしないでっ!? 
 
「だーかーらー、なんで勝手に咥えようとしてんすか」

 ほんの少し、身体を曲げて口に咥えようとしただけでここまで……
 解いてばらけた後ろ髪を握られ、顔を上げさせられた。うう……

「痛いよぉ……」

 おかしい、絶対におかしい。
 誰にぶん殴られても蹴られてもこんなに痛くない。
 横島だけだ、こんなに痛いのは――涙がこぼれる程痛いのだ。

「外でそんな顔しちゃ駄目っすよ? 押し倒されちまう」

 笑いながら眦に溜まった涙を拭うように、口づける横島。
 
「さ、どうして欲しいんすか? 言ってくれれば全部してあげますって」

 俺の手を上から握って自分の息子を上下しながら、悪魔の誘惑が耳を擽る。
 耳たぶを嘗め上げる舌がこそばゆく気持ち良い。
 さっきまで髪の毛を握ってた手が撫でてくれて気持ち良い――
 声で解る、口に出さなきゃこのまま焦らし続けるつもりだ。
 
 それは、今日は耐えられそうにもない。
 いつにも増して欲しいのだ、横島の手で握らされているコレが欲しくてたまらないのだ。
 
 こすりあげるたびに濡れた音がする。
 俺の股ぐらと同じ位濡れている。
 こんな先走りが出て大丈夫なのかと心配になるほどだ。
 
 硬くて太くて長くて反り返ってて。

「私を気持ちよくして…くださ、い」

 恥ずかしい、もう、女なのだから。
 男に強請るのは当たり前なのに、普通なのに。
 恥ずかしくて仕方ない。

「…んー」

 きゅっと身を縮こまらせる俺に、再び髪を握って顔を持ち上げると、容赦なく口を吸ってきた。
 ああ、舌が暴れてる。
 歯茎を歯列を、頬の裏側を天井を思う様蹂躙して行く。舌を吸われて咬まれて舌に嬲られて。
 
 濡れた音が部屋に響く。
 その音すら快感だ。
 後ろ頭を撫でてくれる横島の手もやわやわと乳房を揉んでいる手も、俺の手の中で先走りに濡れて音を立てている横島の息子も、何もかも快感だ。
 手から伝わる感触だけでイケる気さえしてくる。
 
 気持ち良い……横島の唾液が舌が唇が美味しくて仕方ない。
 これは、麻薬だ――俺を堕落させる悪魔だ。
 男だった頃はキスしてもこんな気持ちにならなかったのに。
 女だからなのか横島だからなのか……分からないけど、どうでも良いや。
 
「ひぐぅぅっ!?」

「ぷはっ――だーかーらー。勝手に動いちゃだめっすよ?」
 
「痛い…」

 咬まれた舌が熱い。
 横島だって馬鹿じゃないんだからそこまで強く咬んだ訳でもないんだろうが、兎に角吃驚した。
 うう、俺には自分で慰める権利すら与えない気か。
 横島の息子を握って擦っていた両手を、離した途端に舌を咬まれたのだ。

「はいはい」

 また唇を喰われた。
 あふ…咬まれた所が痛い、熱い、気持ち良い……
 神経が過敏になっているのか、横島の舌が咬まれた所を舐めるたびにぞくぞくする。
 目の前にある横島の目がにやついている。
 
 確かに気持ち良いけど、このまま俺が何も強請らなかったら、ずっとこのままにするつもりだ。
 ひぅっ!?
 お、思い出したようにお尻の中のローターが跳ねたぁぁ!?
 あああっ……あ、ああ…止まった。
 おっぱいを揉んでいた手が俺の身体を抱き寄せるように尻に手を伸ばし揉み始めた。
 後頭部を撫でる手はそのままだ。
 
 ずるい――頭を撫でられてるだけで愛されているとか思わされるのは絶対におかしい。

「ふぅっ…んんっ……」

 吐息のような喘ぎ声が俺と横島の唇の隙間から零れる。
 ずっと俺の顔を、目を見つめてる。
 早く言えと脅してる。
 なんで言わせたいんだよぉ……
 
「ふうぅぅ…んっ…」

 両手の間にあるそれを挿入れたい、と思うと横島の目が強くなる。
 実際に手を動かして腰に近づけようとしたら尻を抓られた。
 ……もう、駄目、だ――
 
「入れて……」

 唇を離して横島の首筋に食らいつくように顔を押しつけて、呟く。
 ずっと撫でてくれていた後頭部の手が離れて、尻を揉んでいた手も離れて。
 すっと身体を起こすと、腰を引いて俺の手から濡れて怒張したそれを離した。
 そのまま、俺も一緒に身体を起こそうとするのを手で制されて。
 側臥位のままの俺の口元にえらのはったキノコが突き付けられぇぇぇっ!?
 
 ひぅっ! クリ舐めるな咬むなぁぁ! 皮ごとこしこし擦るなああああローターがぁぁ!?
 
 入れてって言ったのにぃぃ!?
 ふぅぅ……あああああ…舐められてるぅ……あ、あ…
 
「指を入れたっすよー」

 中指と薬指の二本をわざと音が立つようにして出し入れする横島。
 あっあっ…絶妙に一番感じる、多分Gスポットだと思われる場所? を外しながら横島の指がぐるんっと側壁を削るようになぞったり壁を押したり指先でひっかいたり――
 
 目の前の美味しいおちんちんを銜えこみながら、気づいた時には涙を流していた。
 気持ち良い…
 一体愛液とか先走りとか、何が美味しいのか。
 分からないけど美味しいのだ、きっとどんな料理も今なら色褪せる程には。
 
 ああ、太ももまでなめ回されてるう、汚いのにっ!
 こんどぉ!? ああ、指を出し入れしながらローターがぁぁ!!
 
 ああ…また止まった……
 どうしてこっちがイキそうになるのが分かるのか…
 ずるい……

 あ、ふくらんできた、かも知れん。
 こう、出る瞬間が分かるというか。
 それにしても大きいから銜えるのも一苦労だ。

 あぅっ!? なんか入れたぁ!?
 
 あああっ! ま、また小型のローター?
 ふ、ふう……今度は前に入れられたのか……
 
 弱で嬲られるぅ……ひっクリをつまむなぁっあ!

「っ…ふぅぅっっ……!」

 この状態で口の中のモノに噛みつかないだけ褒めてもらいたい。
 唇で噛み締めつつ歯を立てないで声を出さないよう我慢するのは、大変なんだぞ?
 ただでさえこいつのは無意味に長くて太くておっきいのに…

 唇で扱くとかえらのでっぱった裏側の付け根とか鈴口とかなめ回し舌を這わし、頬の裏側やら天井やら、時には喉奥まで使ってこすったり。
 絶対女の性器を喜ばせる方が楽だってこれは。
 女のは、そんなに美味しくなかった気もするが、もう遠い昔だぁ…

「ふーん」

「ん?」

「いや?」

 絶対なんか阿呆な事考えてるぞこいつ――あああっ!?

「っっっぁぅぅぅぅ!?!」

 それ駄目ぇっ!
 ああっ!?  あああ……
 後ろと前に親指と中指を入れてぐりぐりと間の壁をイジメるのはずるい! 気持ち良すぎるよぉ!!
 
 そして予定調和と言わんばかりに逸物を俺の口から引っこ抜いたのだ、歯を食いしばって快感に耐えた後の、力の抜ける瞬間に。
 
 口の中から引っこ抜かれてしまった。
 言い様のない寂しさを感じつつ、立ち上がってベッドから降りる横島を見る。
 1度身体を起こそうかとも思うが、ちらりと視線を流してきたあの目を思うとその気も失せる。
 身体を起こしただけでお仕置きとか言って喜んでまたイジメる気なのは目に見えてた。
  
 横島がベッドの上に戻ってくる1分の掛からぬ間に薄ら寒くなる想いを味わっていた。
 今日の情事が始まってからもう30分はこのまま、イキそうでイケないままだ。
 ずっとずっとこのままなのか。
 思わず股間に伸ばしそうになる手を胸の前で握って耐える。
 
 普段の冷静な俺なら、お仕置きだのと横島が口にしても本気で怒って等いない事位、余裕で察する事も出来ただろう。
 そもそも横島に怒られたからと言って卑屈になる必要など何処にもないと解るハズ、いや解っているのだ。
 
 だと言うのに、今は心が寒い。
 裸だからなのか、横島が側にいないだけで心許ない。
 何をごそごそ荷物を漁っているのか知らんが、早く戻って来て抱き締めて欲しいしイカせて欲しい。
 中で思うさま出して欲しい……
 
 グラスと……アイマスク、か?
 それも随分と光沢を帯びて……ああ、SM用、なのか。
 絶頂の手前で何度も止められた頭では薄ぼんやりとしか思考出来ない。
 そんな事より自慰を我慢するのに必死だからだ。
 
「とりあえず、水分補給ね」

 くいっとグラスの中の水を煽り飲み込まず口に含んだまま、俺の側へ座った。
 サイドテーブルへグラスとアイマスクを置くと、かがみ込むようにして俺の口へ水を流し込んだ。
 後頭部の髪を掴んで上を向かされて、だ。
 
 美味しい――
 
 水を飲んで少しクリアになった頭で考える。
 こいつはセックスの時はサドっ気全開になるが、特にこういう行動が好きらしい。
 イマラチオの類は今の所させられていないが、今後どうなる事やら…
 拷問まがいの事や人目に俺を出すのは嫌らしいので、そういう意味では安心してるが。

「さて、今日は目隠ししてもらいます」

「う、うむ…」

 不安だ。見えない…あ、円があったわ。
 ちなみに円だと絶した念能力者は置物とか人形のようにしか感じられないらしいが、俺は心臓の鼓動と脈拍で生物か人形か解るぞ。
 ふふん、目隠しなぞ恐るるに足らず――
 
 ぱしんっ!
 
「痛っ!?」

 頬を叩かれた? 痛みよりその事実に呆然とする。

「余計な事考えたみたいだしね。
 そうだなー、静香ちゃんは絶が若干苦手みたいだし?
 これからずっと絶しててね? 絶が解けたら、三日間アナルストッパー付けた後、じっくりと浣腸してあげる」
 
 勿論、それをじっくりと眺めてあげる――
 口には出さないが、その口元が何より雄弁に語っていた。
 
 ソレは嫌だ――
 途端に震える程恐怖に支配されてしまった。
 理性ではたかが排泄行為だと、見られようと大した事はないと理解しているのに、見られるかも知れないという単なる仮定に恐怖してしまう。
 冷静に考えて思い返せば横島も俺のアナルを犯すのは好きだが、好んでスカトロ行為をしたいとも見たいとも思わないと以前言ってた事は覚えている。
 こんな嘘吐いても仕方ないから、きっとそれは本当なのだろうけど。
 
 こいつは俺を泣かせる為だけにソレをする――
 
 確信がある。
 そして、ソレ自体は嫌がりながら、ナカされる事自体は何処かで望んでいる自分もまた、自覚してしまった。
 
 とは言え、ソレを見られるなんて死んでもごめんだ。
 気を落ち着けて絶をする。

「おお!? いなくなってもーたかと思ったわ」

 そういえば纏のままセックスは当たり前だったが、絶でやるのは当然ながら初めてだな。
 練でヤラれたら身体が壊されそうだが。

「じゃアイマスクね」

 視界が黒に染まる。
 光すら感じられない。
 そして絶しているという頼りなさが何より怖い。
 
 貂蝉やウボォさんじゃあるまいし、絶状態では非念能力者にぶん殴られても重傷だ。
 
 目を奪われて鎧を奪われたようなものだ。
 先ほどまで渇望していた絶頂への欲求も遙か彼方、今は何をされるのか解らない恐怖に震えている。
 
「さて、どうしようかなー♪」

 楽しげな横島の声が、怖い。
 側臥位のまま、丸まるように手足を縮こまらせてしまう。

「ついでね」

「はぁぅあ!?」

 口を開きっぱなしにする拘束具の一種かなにかをつけられたらしい。
 手で触ると、口に鈎状の金属を入れてゴムバンドで後頭部を通って右と左に引っ張って、口を開けっ放しにする奴。
 ……歯を食いしばれないし、唇も噛みしめられない。
 声を殺せない。
 みっともない喘ぎ声を聞かれてしまう!

「外したら駄目っすよ」

 とんっと押されて仰向けにされると、胸にローションか油を垂らして、俺の身体に跨った。
 横島のしたい事が解ったので、空いてる両手で胸を寄せて隙間を圧迫してやる。

 ずりゅっずにゅっ

「相変わらずの柔らかさと圧迫感。
 感動的だな、でもちょっと大きくなってね?」
 
 違うと否定する為に頭を振る。
 ふーん、と気のない返事。
 
「ああああ!? ああ…ふ、ふう…」

 …いきなりお尻のローターが再開した!

「ひぅぇぅぅっ!?」

 今度は前!? あああ?! なんで胸で擦ってるのに手でクリトリス弄れるのぉ?!
 今度は乳首抓るなぁ? ああ、そんな握ったら胸に手形が付いちゃうぅぅ!!
 
「あ、ああ…」

 ま、まただ…どれもこれも絶頂の手前で、止まる、止められる……
 イキたいよう…イカせてよぉ……
 
 見えないながら一生懸命横島の息子を胸で擦り上げる。
 開きっぱなしの口から涎が垂れ続けるのも構わず首を起こし舌を伸ばし、少しでも男を味わおうとする。
 油なのかローションなのか解らんけど、ラベンダーの匂いがする。
 というかちょっと甘くて美味しいかも。
 
 絶状態だと、通常よりも感度が良くなってる気がする。
 気のせい?

 びくんっと横島の身体が少しだけ震えた。
 出すのか?
 
 あ…
 
 俺の上から退いた横島が、何処かへ行った。
 何かしてるような音もするが、俺の周り手の届く範囲にはいない。
 
「くっ! ふう…」

 ……精液の匂いがする。
 今の声といい、もしかして自分で扱いて出したの?
 どうして俺の身体に、口でも膣でもお尻でも良いから中に出して欲しいのに。
 
「あああ……ああ…」

 またローターが動くぅぅっ今度は両方同時ぃぃ――ああ、また止まった……
 声が抑えられない…恥ずかしいのに…

「そんなモノ欲しそうな顔しなくて良いのに――!」

 パチンっ!
 
「てぇぇぇぇ!?」

 また叩かれたぁ…酷いよぉ…
 ほんの少し、自分で慰めようとしただけなのにぃ…
 絶だからか、それとも叩き方か、叩かれた胸がじんじんする。
 ああ、油でぬめる胸をこねくり回されてるっ形が崩れてだらしなくなるぅっ!
 
「うぇっ!!?」

 胸を揉まれながら、上を向かされたと思ったら口の中に突っ込まれた。
 どうやら頭の方にいたらしい。
 オナホールのようにイマラチオ? される俺。
 ああ、精液の味がする、油の甘さと先走りの味に混じって苦い精液の味がする。
 少しでも味わいたくて舌を伸ばす。
 置き所がない両手をお腹の上で組んで、じっと我慢。
 もう叩かれるのは嫌だ。

 時折喉奧まで届いて吐き気を催す事もあるが、横島が気を遣って適当な深さまでしか突っ込まないのでリバースする事はない。
 こんな事で優しさを感じてしまう辺り、どうにも重傷だと誰かが警告するがどうでも良い。
 
「うーん、これはこれで良いけど。つまらんね」

 何という言い草。
 人の事をオナホ代わりにしておいてなんたる言い草。
 一言文句をぉぉぉ!? またロータぁぁぁ!?
 
「ああっあっあああ!!!」

 前っ後ろっああっ!!
 乳首っっこしこししないでぇっ! あっああああ……またお預けぇ…

 あ、またどっか行った……
 ちきしょぉ…意図的に、一時的に俺の身体から距離を離す事で不安を煽る作戦だな…
 ふ、ん。
 解ってたら別に不安になどなるものか。
 
 うう…イキたい……多分一時間は焦らされてる…
 イキたい…
 
 思わず股間に伸ばしそうになる手を胸の前で握り込む。
 視線を感じる。
 円しようとしまいとそういうモノは感じられるらしい。
 まあ円で感じられるのは物理的に動いてるモノだけだしな……
 
 うー……1分は経過した…
 長い……見てるだけだ…
 でもきっと前に手を出したら……
 
「くひぃっ!?」

 あああ! ああ…またぁ…焦らしてどうするんだよぉ…
 結局挿入れるんだから早くしろよぉ…

 くひああっ!
 またローター! 俺が身動ぎしないよう手足縮こまらせて我慢してるの見て楽しんでるんだぁ…
 
 もう我慢出来ん…ま、前でやったらまた叩かれるかもだから…
 し、仕方ない、うむ。
 仕方ないから、このままだと狂いそうだし…
 うん、仕方ない、仕方ないんだ。
 
 開けっ放しの口に突っ込んで中指を濡らす。
 ああ、涎がだらだらだ…恥ずかしい…
 口の中に溜まってる…たっぷり濡らせる…
 
 とりあえず、何も来ない…でも視線だけは絡みついてくる。
 
 側臥位で身体を縮こませたまま、そっと口から指を離して背中へ腕を回すようにして後ろ穴に指を入れた。
 ぬちゃぁ…
 ああ、腸液が凄い…中指を出し入れするたびに音がする……
 気持ちいいよぉ…
 
 我が身ながら何という柔らかさ。
 横島が嘗めたり広げたり出し入れしたりしまくるからだ、俺はエロくない。
 うん、エッチじゃない。
 横島が何もしてこなかったからって開いてる方の手で胸を揉んだりお尻の穴に入れる指が増えたりしてるけどエッチじゃないんだ、エッチなのは横島なんだ。
 
「静香ちゃんはオナニー見られるの好きだもんね」

 人を露出狂みたいに! 失礼な!
 男から女になるという体験してみりゃ解るわ、こんなの嫌いになれる訳が無い。
 
 あう、口を開けっ放しにされてるせいで乳首噛めないぞ。
 困ったな、オナニーの時はいつも乳首を噛んでたのに、嘗める事しかできない。
 油の味がする、おっぱいが甘い、美味しい。
 指を三本に増やして出来る限り深く押し込む。
 ムリヤリ穴を広げる感覚が気持ち良い。直腸の壁を擦る、撫でる、気持ち良い。
 
「俺が覗いてるの知ってていつもオナニーしてたもんね」

 そ、それは、別に見られたかった訳じゃぁぁ!!?
 両方のローターぁぁぁ強いよぉぉぉ!?
 
 ああっああ……また止まったぁ…でももう少し、お尻の穴を弄ればイケる――
 
 あれ? 手首掴まれて――ああ、引っこ抜かれたぁ…
 イケそうだったのにぃ…酷いよぉ…
 
「静香ちゃんはエッチですねぇ」

「ひあぅっ」

 否定しようとも声は声にならず。
 ひっ、耳嘗めるなっ穴の中へ舌を入れるなぁっ!
 ああ耳まで犯されてるぅ…指で耳の穴をぐりぐりしないでえっ!
 
 あ、ああ…また止まった……気が狂うぅ…

「久しぶりに静香ちゃんのオナニー見たなぁ」

 にやにやと笑ってるのが目に浮かぶ、目は見えないままなのに。
 お前がいるのにオナニーする必要なんかないじゃないっかぁ!
 胸を揉むな乳首をこしこししないひぅぅ! …あああ…イカ、せてぇ…
 こんな気持ち良いのにオナニーなんて必要ないだろお…
 
「涎がだらだら出て、可愛いなぁ」

 ずるり、と横島の舌が俺の口回りを嘗める。

 ああああ…キスぅ…唇嘗められたり噛まれたりぃ……
 手探りで目の前にいるであろう横島の身体を抱き締める。
 逃がさない――離さない。
 
 横島の舌が口を蹂躙する、気持ち良い――
 唇を閉じられないのがもどかしい――
 
「そろそろ挿入れるっすよ」

「はぅぅぅ……」

 見えない横島の声が、酷く楽しげで。
 抱き締めている腕に力を入れるしか出来なかった。
 
 
****




[31611] 念能力による調教師とかもいそうですが…うーん…
Name: 陣◆cf036c84 ID:7d0b3044
Date: 2012/04/27 08:14

 あ、入ってきたぁ!
 あう? すぐ抜け――ふぁっ!?
 あ、浅い所で出し入れしてるっ一緒にお尻の穴に何か入れてる!?
 これは指じゃない! あっあっあぁ!?
 
 あああ…また止まった…
 折角挿入れてくれたのにまた焦らす…酷すぎる…
 ああああっ! ローター抜いてなかったぁぁぁぁ……はあはあ…

「ふぁぁぁぁ!!!」

「んー、良い声だ。
 静香ちゃんは喘ぎ声を我慢するからなぁ、いつもは」
 
 口にこんなもんつけられたら我慢もくそもあるか!
 と叫びたいがそもそも不明瞭な音として吐き出されるだけだ。
 
 四つん這いで、尻の方にいる横島に遊ばれるだけの俺。
 また素股のように筋をこするっあうっクリがっ!
 ああ……イキたいょぉ…
 
 アイマスクの中が涙で濡れて気持ち悪い。
 入口を浅く何度も出し入れして、お尻の穴を二つの親指で広げて遊んで時折ローターのスイッチが入ったり切れたり。
 そして時折、止まる。
 そうかと思ったら上から覆い被さるようにして、体勢上仕方ないが垂れ下がってる胸を牛の乳搾りのように握ったり耳に噛みついて来たり。
 
 溶かされる。
 
 もう理性とかそういう話じゃなく、絶頂の手前で体中を愛撫され続けそれでもイカせてもらえない。
 見えないが、下を向きっぱなしで開けっ放しの口からは涎がだらだらと垂れ続けて止める事も考えられない程、霞掛かった思考で横島のソレを求める。
 元々初試合の後で、俗な言い方をすれば子宮が疼く程欲しかったのだ。
 ここまで焦らされては気が狂っても仕方ないのではないか。
 
 ふぁうっ!! 力が抜けて前のめりに倒れ込んでしまった。
 びちゃりと唾液の海に頬が濡れる。

「あーあ。じゃ今日は終わりね」

 え?
 
「んっ!?」 

 呆然として身動ぎ一つ出来ない俺の二つの穴からローターを引っこ抜き、口枷を外して目隠しも取ってしまった。
 
 訳が分からない――
 
 身体を起こすのも億劫でお尻だけを高く突きだしてベッドに突っ伏したまま、横島が自分で扱いてるのを横目に見てしまった。
 
「っく…っふぅっ…ぅぅぅ…」

 酷い! 酷すぎるよぉ!
 
 俺よりオナニーの方が良いのか!?
 俺が元男だから駄目なの!?

「うぇぇ…」

 涙が止まらない、力なく全身をベッドに委ねながらただ泣くしか出来ない。

「――ごめっ! またやりすぎた!」

 俯せで、声を押し殺すように泣いていた俺をひっくり返すと、強引にキスしてきた。
 …ああ、横島のキスが気持ち良いよぉ…
 俺を落ち着けたいのだろう上から覆い被さるようにして俺の強く抱き締め、汗だくの身体を撫で、涙と唾液で濡れてみっともない顔にキスし続けた。
 ふ、ふん。ちょっと泣いてみせれば剥がれるSの仮面などおそるるにぃぃぃ――!?

「っあぁぁぁぁ!!?」

 ずぶり、と前置きも何もなしに入れられた。
 俺は若干上付き? らしいので、仰向け状態で足を閉じてても挿入可能なのだ、横島のが長いからってのもあるが。
 それにしても毎度毎度、一番最初の挿入の時だけは目の前に星が飛ぶ。
 別して今日は焦らしに焦らされたからか、挿入しただけで絶頂を迎えてしまった。
 凄く、気持ち良かった……
 
「あう…」

 あああ…
 横島のが奧の壁を凹ますように収まった。
 長すぎる横島の怒張は俺の膣の内では収まらず、普通に入れると大体根本から2~3㎝は入りきらない。
 
 と余計な事を考えてる間はないのだ、本当は。
 息も絶え絶えに横島のソレを離さないとばかりに強く緩く締め付け続けるのに夢中だから。
 絶頂の余韻という美酒に酔いしれるのに夢中だから。

「ごめん、ごめんな」

 器用にも繋げたまま俺の足を広げ背中を抱きかかえるようにして身体を起こさせる。
 対面座位だ。
 俺が一番好きな体位である事を横島は十分知っている。
 横島は後背位が好きらしい、乳は揺れるしケツは揺れるし、お尻の穴も弄れる。
 更に俺が不安そうな顔で快感に耐えてるのがツボなんだと。
 
 どうでも良いや。
 横島の匂いがする。
 
「動いて良い?」

「まだだ…」

 挿入直後から動かれるのは苦手なのだ、まして絶頂直後だ。
 じっくりと横島の形に中が動き馴染むのを待ちたい。
 セックスの時で一番幸せな時間だ。

「ん」

「んじゃ動くね」

 ちゅうっとわざと音を立ててキスをされた。
 解ってるのに、わざと優しくしてるだけだと、俺をより深みに落とす為に先ほどのサドっ気溢れる態度から一転、優しげに甘やかしてるだけに過ぎないのは解ってるのに。
 俺が優しさに蕩けた時を見計らってまた突き落とすんだ。
 きっとそうだ。
 
 でも良いや、こんな気持ち良いんだから。

 器用に下から突き上げる横島の腰に合わせて腰を動かすと、膣の方も勝手に横島の怒張を貪るように動いていた。
 心臓が勝手に動くように横島のを締め付けるのを他人事のように感じながら、それがもたらす目眩く快感に酔い痴れ、横島の首筋に食らいつくようにしてキスをする、歯を立てる。

「ふっうっ! んんんっ!」

「痛ぇ…」

 歯を食いしばる為に横島の首筋に噛みついているのだ、さぞ痛かろう。
 ざまあみろ等と考える余裕もないが。
 
 あ、クるくるくぅっ! あっあっあっぁぁぁぁ――!!
 
 閃光が目の前で弾けたような快感!
 これ、知ったらもう男なんて戻れんわ…
 味わうたびに、イカされるたびに女である事を思い知らされる。
 全身の筋肉が硬直し、一気に弛緩するこの快感は何者にも代え難い。
 横島だからこそだろう。
 横島だからこんなに気持ちよいのだ――
 
 中身がこんな俺を――
 
 
「しーずーかちゃーん?」

 ぺしぺしと頬を叩く音と感触。
 あ…ああ、気を失ってた、か。
 よくある事だけどな。
 
「ん」

 血が滲んでる横島の首筋に舌を這わす。

「気持ち良かった?」
 
「うむ」

 気絶までさせておいて気持ち良いもないもんだ。
 あれ、この感覚……まだ出してないのかこいつ。

「じゃ俺がイってないからね」

「あああっ!? イッたばかりはぁぁ!!?」

 イクぅぅぅっ!
 
「イッてるっ止まれっ馬鹿ぁぁぁぁ!」

 星が飛ぶ! 頭の中が煮えたぎるぅっ!
 あっあっ!

「肩痛いっすよー」

「ふぅっ!!」

 じゃあ止まれバカぁっ!

「静香ちゃんのおまんこは名器だなぁ。
 締め付けも柔らかさも滑りも何もかもが俺のを搾り取ろうと頑張ってますなー」
 
 ずるいよぉ!
 なんでこいつはこんな余裕なんだよ!
 もうイってるからっ! 大きいのが何度もぉぉぉ!!
 
 イッてるのにぃっ!!
 
 あああああ!
 
 ああう…止まった…うう…横島の身体にしがみついて強く抱きついて、声を押し殺す為肩口に噛みついて。
 勝手に律動する膣からわき出るような快感に翻弄されて。
 まだ横島がイッてないぃ…欲しいよぉ…精液欲しいよぉ……
 
「ちょっと離して」

「嫌だ」

 ぎゅうっと背中に回した腕に力を入れて、肩口から顔を上げて横島の口を喰らう。
 キス好きだなぁ…気持ち良いなぁ……
 ぴちゃぺちゃと唾液と舌が跳ねる音がする。
 その一瞬腕の力が抜けたのか、俺の身体からするりと抜けた横島。
 
 うう、拘束からの脱出も御神流の成果だな…
 ずるりと未だ精を吐いていない男根も抜かれてしまった。
 あうう…
 
「忠夫ぉ…」

「ちょっと離れただけでそんな泣きそうな声ださんでも」

 ベッドから立ち上がり背中を見せて笑う。

「やだっ!」

「我が儘なお姫様ですなー」

 白い液体が半分ほどのグラスを手に戻ってきて、唇が触れるだけのキス。
 所在なげにベッドの上で女の子座りで座ってる俺の前に胡座で座る。
 そして濡れて光を反射するソレを俺の手に握らせた。
 こしこしと言われるまでもなく擦り始める。あれだけ連続でイカされて、まだ入れたい。
 出してもらってないの。
 精液が欲しい――

「くっ…」

 ほどなく横島のソレが弾けて、先ほどのグラスに白い液体が、増えた。

「さっきから中で出してくれないと思ったら…阿呆か!」

 強制的に何回かイカされた事でとりあえず頭ははっきりして来た。
 相変わらず横島が中にいないのが不安でもあり寂しくもあるがそれは我慢出来る程度には理性が回復している。
 となればこんなエロ漫画みたいな事を許してやる必要はないのだ!

「そ、それを飲ますつもりかバカ!」

「そうっすか? じゃ捨てるけど」

 え?

「コレ捨てたら風呂入りましょうね。
 もうイったしイカせたし?」
 
 ああ、あの目は飲めって言ってる。
 もっと犯して欲しかったら飲めって言ってる!
 うう…中で出して欲しい…お尻も犯して欲しい……
 
「…よこせ」

「違うでしょ?」

「……飲ませてください」

「はい」

 うう、精液の匂いがするう…
 喉もとまで持って来たグラスから立ち上がる匂いにくらくらする。
 栗の花というがアレはこんな禍々しくない、絶対に。
 唾液を出来るだけ口の中に溜め込む、出した回数にもよるが粘ついて飲みづらい場合が多いからだ。
 おちんちんから直接飲むのが良いのに……

「んっんん! んーっ!」

 ああうっ!
 お尻に指入れるなぁっ!?
 精液の溜まったグラスと睨めっこしていたらいつの間にか後ろに回っていた横島に悪戯された!
 あっあっ!? 乳首がっああ、胸を握るなっあ!? グラスから零れちゃうぅ!

「早く」

「ちょっまっああっっっ!?」

 ずぶり、と後ろの穴に火の付いた松明を突っ込まれた!!
 熱い熱い太い熱い――
 ぱくぱくと金魚のように口を開閉させ、食いしばる必要もなく声が出ない俺の胸を後ろから揉み、クリトリスを擦り始めた。
 
 ああああ! 快感が押し寄せてくる!

「飲むからっ止めてぇ!」

「うんうん、静香ちゃんは可愛いなぁ」

「ん――んんっ!」

 耳を噛むな喋るなぁ……ふ、ふうぅ……
 
 折角溜めた唾液も横島のせいで若干飲み込んでしまったが、これ以上躊躇しているとまたイジメられてしまう。
 そしてまかり間違ってグラスを溢しでもしたらお仕置きだ。
 また焦らされてイカしてもらえないかと思うと思わず身震いするほど怖い。

「んっ!」

 ああ、酷く不味い、空気に触れたせいで独特の匂いが口に広がる。
 粘ついた中途半端な液体である精液が口の中へ溜まっていく。
 唾液と混ぜて粘度を薄めないと確実に喉に引っかかる。
 ああ…横島に見られてる……精液を口の中で咀嚼して唾液と混ぜているのを見られてるぅ…

 やわやわと愛撫が再開したが俺の口の中にはまだ精液が残ってた。
 大体三発分の精液で口の中はいっぱいだ。
 
「ん。決めた。これからいっぱいイカセてあげるけど、飲んじゃ駄目ね」

 耳に噛みついたまま囁く横島の声に、ぐんっと後ろの中で太くなったそれに。
 口の中から鼻へ抜ける精液の匂いに。
 きゅんっと子宮が疼いた気がした――
 

****


「はぁぁぁ……良い湯だ」

 あー気持ち良かった。
 ふん、口には出してやるものか。

「んっとにねぇ…普通に湯船があるのが不思議だ」

「まあ文化形態に関しては考えない方が得だぞ、訳分からんからな」

 そう、横島に笑う。
 風呂場、湯船の中。
 横島の首筋に、鎖骨に後ろ頭を乗せるようにして、重なり合って湯船に浸かっていた。
 
 どうもジャポンの文化、或いは地球で言うユダヤ系の文化が中途半端に、或いは完全に、或いは微少にとモノによって違う深度で癒合しているようで、この世界の文化形態は地球のそれと似ているが一つとして同じ部分はないと言って良い。
 天空闘技場の選手用の私室の風呂場がシャワールームではなく正しく風呂場である事がその証明の一つだろう。
 勿論、原作でヒソカが浸かっていた部屋のようにシャワーだけの部屋もあるが、今俺達が使っている部屋のように割かしでかい湯船がある風呂場付きの部屋もあった。

 しかしこいつの精力はなんなんだろうな?
 今日も五発は……出したのに、まだ突っ立って俺の中で自己主張している。
 いいけどね、全く。
 あんな気持ち良い事教えておいて、いきなり淡泊になられても困る。
 それに、俺は1時間もの寸止めの後に大きいのだけで7回はイカされて、予想通りというか何というか。
 気絶までさせられたし、精液を溜め込んで飲ますとかエロ本の読み過ぎだバーカ。

 それはそうと。
 今も俺の中に収まっている横島ジュニア。
 装填弾数も多すぎだが、長さだけでも折り畳み傘位あるとかなんだそれは。
 エロ補正か? それとも主人公だからなのか?
 俺が男だった時はもうちょっと………これと比較すると泣きたくなるな。

「静香ちゃんは終わった後入れっぱなしが好きっすね」

 横島の傘の張った部分とか色々感じられて良い。
 セックスとは全く違って、でもこれも気持ち良いのだ。
 心が安らぐ。24時間繋がってたい位だ。
 
「うむ。好きだな」

 最中のあれこれも良いが、これが一番好きかも知れん。
 後戯だな、うむ。

 三つ編みにして一纏めにした髪を手にとって、俺の首筋に這わせてきた。
 
「んっ――くすぐったいぞ」

「…スイッチの切換すごくね?」

 そう言われてもなぁ?
 その気になってなきゃくすぐったいだけだし。
 
「オンとオフというか発情期と――あいたたたっ!!? ちょっおまっ!!?」

「人をケダモノみたいに言うんじゃない」

 ふん、ちょっと締めてやっただけだ。
 多分バナナどころかサランラップの芯位潰せる気はするけどな、入れた事はないが。
 
「あー痛ぇ……ったく使い物にならなくなったらどーすんすか」

「大体、切換だのなんだのはお前だってそうだろうがっ!
 他人の身体だと思って引っぱたくわ抓るわっ! いくら私だって痛いものは痛いんだぞ!
 そ、それに放置プレイは辞めろ! 良い年した女が泣くんだぞ本気で!」
 
「いや-、それに関しては静香ちゃんが悪い」

「ふざくんな!」

 ああ、思わずネットスラングが出てしまった、それこそみっともない。
 気をつけないと。

「こーんな綺麗で格好良くて凛とした女性が、俺の前だけは可愛くて弱々しい女の子になっちゃうんすよ?
 そりゃイジメるわ、普通に。
 誰だってそうする、俺もそーする」
 
 何が普通だこの大馬鹿者はっ!

 …あほらしい。
 今さらだ今さら。
 こっち来てから加速度的にサドになってる気もするが、俺だって自覚出来る程甘えてるしな…

「ふん――ふぅぅっ」

 鼻で笑ってやってから、組んだ両手を大きく上へ上げて伸びをする。
 別段縛られてた訳でもないが、身体は縮こまってた気はするな。
 おお、背骨がぱきぱき鳴った――
 
「ひゃうっ――!?」
 
 ゴス!
 
「ってぇぇぇ!?」

「お前という奴は――」

 ひ、人が両手を挙げた所で、わ、脇にキスするどころか吸い付いてくるとは!
 
 咄嗟に下げた両腕が偶発的に肘鉄となって横島の顔面に刺さったが、勿論俺は謝らない。
 毛が生えてなくてさぞ美味しかったろうなっ!?
 悪かったなどうせパイパンだよ誰かさんが寝てる間に身体中剃ってくれた後は1㎜も生えてこねーよ!
 首から下は本気で毛筋一本生えてねーよ! 死ね!
 毛どころか毛穴まで消失したかのようにツルツルになったわ責任取って死ね!

「ちょっ! 絞めすぎ絞めすぎ痛ててててぇぇぇぇ!?」

「私が疲れるのとお前のソレが千切れるのと、どっちが先かな?」

 何が一回剃ったら濃くなるだ薄くどころか生えなくなったわ死ね!

「怖っ!? すんませんしたぁぁぁ!」

 ふん、本当に馬鹿な奴だ、全く。
 

****

普通に操作しろよと言われてしまえばその通りですねぇ…
シャルやイルミは相当長い間操作し続けられるみたいですし。
ヴェーゼは18禁な能力の方で操作すると長時間操作できるとか、妄想だけは広がります。



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