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[220] よくある逆行者
Name: べべ
Date: 2006/07/08 21:08
 初めて読む方へ


  この作品はエヴァの逆行モノです。

  オリキャラが多数登場します。
  
  キャラの性格がかなり変わっています。

  ギャグもあります 多分。
   
よくある逆行者 
    「プロローグ 開き直りも時には必要じゃない」
   
ざざ~ん。
 
   ざざ~ん。


   赤い海が音を立てている。
 
   
   浜辺には一人の少年が居る。
  
   
   知る人ぞ知る碇シンジ、本人である。

   
   しかし、少し変わっていた。彼の容姿が、銀髪赤眼に変わって

   いたのだ。

   
   「いや~、暇だ、非常に暇だ。」


   彼、碇シンジはサードインパクトから早5年、一人でこの何も

   無い世界で生活をしていた。


   使徒の力を手に入れたシンジは食べる必要がないとか、眠る必要
   
   がないとか、かなり便利な体にはなったが、いかんせん毎日毎日
   暇でしょうがなかった。
   「FFは、クリアしたし、ドラクエも飽きたしとにかく暇だな」
   彼はこの5年で暇つぶしにゲームやらなにやらをヤリ込みまくり

   さらには あやとりや、けん玉、一人オセロなどをやり込み暇を
   つぶしていた。
   「そろそろ誰か来ないかな~、暇、ひま、ヒマっと。」
   そこで彼が赤い海の方を見てみると何のお約束かそこに綾波がい
   た。 
   
   「あなたは、何を望むの。」
   「あ、綾波!!4人目なの。」
   「あなたは、何を望むの。」
   「え、軽く流すの。折角ボケたのに。」
    
    シンジはシンジで5年ぶりに人にあえて嬉しいようである。
    「あなたの願いを一つだけ叶えてあげる。」
    「!!! ホントに何でもいいの。」
    
    首を縦に振る綾波
    「じゃあ、何かヒマがつぶせるモノを出してよ~波えも~       ん。」
    ちょっと悩んだ顔をした綾波が、
    「そう、もう一度世界をやり直したいのね。」
    「何を言っているんですか、綾波さん。」
    「私の中の使徒の力を使いあなたをサードインパクト前まで
     戻すわ。」
    なぜか納得げに言う綾波。


    「また、俺の意見は無視なの」


    シンジにしてみればたまったもんじゃない。ただでさえミサト
    ゲンドウには会いたくないのに。
    「私の古い古い友達がいるはずだから、彼にいろいろ教えて
     もらえばいいわ。」
    「もう拒否権は無いんだな・・・」
    とても嫌な顔をするシンジ。


    「それでは送るわ」


    そして、光とともに碇シンジは姿を消した。
  
    
   誤字脱字などがあったら指摘して下さい。
 



[220] 第一話 「使徒襲来 後悔は後に来る」 改訂版
Name: べべ
Date: 2006/11/23 17:09
 国連軍の将校やネルフのトップ二人が作戦を眺めていた。
 
   そんな中、オペレーターの声が響きわたる。

  『正体不明の物体は依然本所に向かって進行中』

  『目標を映像で確認、主モニターに回します』

  正面の大きなモニターに映し出される巨大な物体。

  それを見た初老の男、ネルフ副指令冬月コウゾウが隣の男に向か
  って呟く。

   「15年ぶりだな」

 それを聞いたサングラスをかけた髭面の怪しい男、ネルフ総司令碇
 ゲンドウが答える。

  「ああ、間違いない。使徒だ」


  駅前 

    ジーワ

    ジーワ

    ジーワ

    ジーワ……
     夏の風が、シンジの髪を撫でた。
     気がついたらここに落とされていた。
     
   「何でこんな事になったんだろう。」
    
    シンジは一人で自問した。 

     綾波に半ば無理矢理過去に戻されたようだが、間違いなく
     めんどくさい事になりそうな事受け売りだった。


     「たしかこの後、ミサトさんこと、牛が来てネルフに連れ
      て行ってくれるんだっけ」


     よく見てみれば空には戦闘機が ビュンビュン飛び交っていた。

     このままバックれてやろうと思っていた矢先、近くのベンチに・・・・・・・・僕が
     居た。
     
「あそこに、僕が居る」


    よく見ればあっちの方が女性っぽい顔をしている気がする。
    そういえば 綾波が友達が居るって言った気がするな~。


      あれが友達なのか、多分そうだ。綾波のことだからわか
     りやすい顔になっているんだろう。

      綾波の友達に元の世界に戻れるよう頼んでみよう。

      そうとなれば善は急げだ。つかつかと彼女の所まで歩い
      て行き、


      「僕を元の世界に戻して下さい。」


      直球過ぎたか。彼女がものすごい 意外そうな顔でこち
      らを見返してくる。どちらかというと こいつは何を言
      っているんだと言う顔だ。

     「あ、新手のナンパなら待ち合わせをしているので。」


     まさか、人違いをしたのだろうか。多分そうだろう。そう
     するとこの子はこちらの世界の碇シンジなのだろうか。

     「失礼、僕の名前は碇シンジどうやら人違いをしてしまっ
      たようです。貴女のお名前は。」


     決まった!!!! あの世界で暇つぶしにやった恋愛ゲー
     ムの経験がここで生きてくるとは。

     彼女の反応もあながち悪くない....はずだ。
     
     「私の名前は碇シンリですけど。」


     思ったとおり彼女は名字から この世界の碇シンジっぽい。
     なぜ女なのかは分からないが。
     そのとき突然、青いルノーが飛び出してきた。
     
「出た。」


     自分の復讐のためにチルドレンを使ったり、家族ぶったり
     したヤツである。
       
     思い出されるあのころの日々、コンフォート17の腐海,
ビワ樽、何度彼女の作戦で殺されかけたか分からない。

      
     そして、予想に反して出てきたのは男だった。

     なぜここまで過去が変わっているのだろうか。しかも男は
     身長180㎝ぐらい、金髪紅眼、アクセサリーなどをチャ
     ラつかせいかにもまともな人じゃない。
     このパターンは、まさかカツアゲとかではないだろうか。
     有り得る、僕は人からかなり貧弱そうに見えてるはずだろ      う。しかも、今は持ち合わせはないので間違いなく相手は
     キレるだろう。
     
     見ろ、シンリちゃんなんてこの世の終わりのような顔をし
     ている。
     「あー、俺の名前はラファエル・ラース、ネルフの作戦副
     本部長をやっている。階級は二尉だ。」


     あの危なさ全快の人がネルフの人。というより名前から彼
     が綾波の友達かな。


     「ここに来るはずだった葛城一尉が寝坊をしたので俺が代
     わりに来た。」


     なるほどあの人がやりそうな事だ。どうせ、また飲み過ぎ
     たのだろう。 だが、あの青いルノーはミサトさんのもの
     だったはずだが・・・。
     
「ドン!!ドン!!ドン!!」


     ビクゥ、トランクの中から音が聞こえてきた。何かトラン
     クの中に居るようだ。
      

     「チッ、ここに来る途中でバイクに乗っている俺をひきや
     がったやつがいたのでな。彼女には特等席にのって          もらった。」

     いわゆるこれは、犯罪なのではないのだろうか、そして多分特等席に乗っているのはあの人だろう。


     「あの~、本当に大丈夫ですか。」
     
   シンリちゃんのことを忘れていたが、それを聞くのは野暮って
  ものだろう。


     「大丈夫だ。死にはしないだろう。」


     まあ、あの人ならどんな環境でも生きていけるだろう。
     

     「では、二人とも早く乗れ。」


     「え~、二人ですか?」


     「ついでだ、男の方も早く乗れ。」


      そんなのでいいのだろうかと思いながら車に乗った。
      
     ここで断れないのは、やはり彼の本能だろう。

      
      第一発令所
   作戦本部でその様子を見ている者たちの耳にオペレータ-から報
  告が届く。

   『目標は依然健在。第三新東京市に向かい進行中』

   『航空隊の戦力では、足止めできません』

   「総力戦だ。厚木と入間も全部上げろ」

   「出し惜しみは無しだ。何としてでも目標を潰せ!!」

   軍人の一人は鉛筆をへし折りいらだちをあらわにする。

   そんな中、さらに攻撃は続く。

    しかし、効果は無いに等しく、使徒は平然としていた。

   「なんだと!?直撃のはずだ!」

   「戦車隊は壊滅…誘導兵器、砲爆撃も効果が無い…」

   「駄目だ!この程度の火力では埒があかん!」

   目の前で軍人たちがわめき散らす中、後ろに立っている冬月が
   話しかける。

   「やはり、ATフィールドか?」

   「ああ、使徒に対して通常兵器は役に立たんよ」

    同じように冷ややかに見ながら、ゲンドウが答える。

    そして、軍人たちに電話がかかってきた。

    「…了解しました。予定どうり発動いたします」

      電話を受け取った軍人の顔には苦渋の色がありありと浮
    かんでいた。


   車中

   この後に国連がN2地雷を使うのだろう。ATフィールドを使
  えば安全だが。


   向こうの方にいるサキエルを見ていると戦闘機が遠ざかって居
   るのが見えた。
   
  「あの~、戦闘機が怪物から遠ざかっているのが見えるんです
  けど。」

   「なにぃ!!まずい伏せろ。」


    第一発令所
    「やった!!」

    軍人の一人が立ち上がって叫ぶ。

    「わははは…」

    『衝撃波、来ます』

    センサーとモニターから映像が消える。

     そして、後ろにいる二人に向き直る。 

    「見たかね!!これが我々のN2地雷の威力だよ。これで君
    の新兵器の出番は無くなったと言う訳だ」

    『電波障害の為、目標確認まで今しばらくお待ちください』

    オペレーターの報告があり、軍人の一人が自慢げに言う。

    「あの爆発だ、ケリはついてる」

     『センサー、回復します』

     『爆心地に、エネルギー反応!!』

     「なんだと!?」

      オペレーターの報告に、軍人の一人が立ち上がって叫ぶ。

     『映像回復します』

     モニターにはほとんど原形を保ったままの使徒が映し出される。
  
     使徒は少しだけ焼けただれ、顔らしきものが一つ増えている。
 
    それを見て立ち上がって驚愕する軍人たち。
  
    「我々の切り札が……」
  
    「町を一つ犠牲にしたんだぞ!!」
  
    「なんて奴だ…」
   
    「化け物め…」
    
     小高い丘
    「シンリちゃん大丈夫?」
   
  
    「なんとか」
  
  
    「ラファエルさんは大丈夫ですか?」
  
  
    しかし返事がない。気絶しているのだろうか。
  
    すると、外から
  
   
    「二人とも大丈夫か?」
    
    「え~、あなたはなぜ、外に居るんですか?」
  
   
    もしかしてこのヤロウ、
   
  
     「タイミングよく教えてくれたおかげでな、ギリギリ飛び
     降りれた。」


    こいつ最悪だ。自分だけ逃げようとしやがった。あの牛だって守ろうとしてくれたのに。
  
  
    「つまり、あなたは僕等を見捨てて飛び降りたと。」
    
    「いや~、俺もなんかの映画見たく、こういうシーンで飛び
    降りてみたくてな。」
  
       
     恐ろしくテンションが下がってきた。こいつ正気か。
  
   
    「さあ、とっとと、車を起こして愛と平和を守る為にネルフ
    へ行こう。」
  
      
    クソさわやかな笑顔で臆面もなく言われてもな。殺意がわい
   てくる。
  
  
    シンリちゃんは呆然とした顔をしている。
    果たしてこのメンバーでこの先、大丈夫なのかと思う今日こ
  の頃だった。
   

   作者感想
    
  書いてしまいました、逆行モノいろいろな感想がありましたが頑
  張っていきたいです。
  
  
 次回予告
  
 ついにネルフに到着するシンジ達、金髪女や髭の精神攻撃、耐えら
 れるのかシンリちゃん、果たして戦闘は始まるのか。 
 
次回「使徒襲来 失語症患者登場!!」 
  
         よろしく!!!
       
             
       



[220] Re:第二話 「使徒襲来 失語症患者登場!!」 
Name: べべ
Date: 2006/07/08 16:17
   車中
 
  「いや~、本当にすまなかったって。だから二人ともそんなに
   睨むなよ。」
 
 
   こいつホントに反省してるのかよ。と、思えるような軽い口
   調であやまられても説得力ないし。こいつとは絶対にそりが
   会わない気がする。
 
   と、思いながらの車中。


   「ところで、ラファさん、あの怪物って何なんですか。」


   とりあえず使徒の事は聞いておかなくてはいけないだろう。
 
 
   「ああ、あれは使徒といってな昔、事故にあって死んだラグビ
    ー選手の魂が乗り移った人類の敵だ!!!」
 
 
      !!!!!!
    おいっ、こいつあることないこといいやがって。シンリちゃ
    んなんて完全に信じ切っちゃってるじゃん。
  
  
    と、そんなバカ話をしている内にネルフに着いてしまった。
 
 
    「ああ、リツコか、心配ない。彼女は最優先で保護してい
     る。ついでにカートレインを用意しといてくれ。じゃあな
     。」
 
 
    なにが、最優先で保護だ、さっきは見捨てたくせに。
    本当にムカツク。
 
    ほどなくルノーはカートレインの入り口にたどりつき今は
    地下に降りていく途中だ。
  
 
    「シンリちゃん、お父さんからIDを預かってないか?」
    「これのことですか。」
 
     ラファエルが手紙とIDを受け取る。
 
 
    「おい、おまえこれを見てみろ。」
 
    「ぼくは、おまえという名前ではなく、シンジという名前
     があるんだけど。」
 
    手紙を受け取り見てみると、やはり前と同じで「来い」と、
    一言書いてあった。 
    これは、受け取った方はかなり傷つくだろう。


    「あの髭指令、きっと老後の心配を始めたのだろうな。」


    「そうなんでしょうか?」

    絶対にそれは無いだろう。

    「あと、ついでにこれも読んどいて。」

    シンリちゃんに渡された冊子を見てみると、「愛と平和のた
    めにネルフに入ろう。」と、書いてあった。
    
    こんな、キャッチコピーで本当にネルフに入ろうと思う人
    がいるのだろうか。
      
  
    「シンリちゃん、髭の仕事知ってる。」
  
   
    「人類を守るための仕事だと、先生から聞きました。」

    「まあ、あの顔じゃあ、全然説得力無いけどな。」
       
      
     たしかに、あの顔を見たら信じれなくなる気持ちも分か
     らなく無い。
     そんなことを考えていたら眼下にジオフロントが見えて
     来た。
  
    「さあ、あれを見ろ、あれは髭が作った髭のための墓だ」

    「父さんはもう長くないんですか?」

    「いろいろ病持ちでな。」

     遠い方を見てラファエルが言う。 
  
    なぜやつはここまで嘘をつけるのだろう。と、多少の疑念を
    持ちながら、一同はカートレインを下っていった。
 
 
    数分後
 
   ネルフ本部通路
 
   一同はラファエルの後をついて歩いていた。
    
   
   今回は迷わず行けそうだな。
   ラファエルは慣れた足つきでエレベーターまで進んでいる。
 
 
   チンッ、そんな擬音とともにエレベーターが開く、そこに乗っ
   ていたのは水着姿の金髪の女性である。
 
 
   「ラファエル二尉、寝坊をしたミサトの代わりに迎えに行って
    くれてありがとうね。」

   金髪の女性、赤木リツコが言う。

   「いや、大丈夫だ。」
    と、あの胸くそ悪い笑顔で返す。
    
   「この子がマルドゥック機関から報告のあった、例のサード
    チルドレンね。」
 
   「多分そうだろうな。」
 
   いかにもめんどくさそうな声で答える。
 
 
   「初めまして碇シンリちゃん、E計画開発責任者の赤木リツコ
    です。」
 
   「初めまして赤木さん。」
 
   「リツコでいいわよ、ところでラファくん、そっちの子は誰
    ?」
 
   「ああ、こいつは俺の甥で、対馬シンジって言うんだ。チルド
    レンの護衛に役立つと思って連れてきた。」
 
   こいつはいったい何をいっているんだ。言うならば連れてき
   たのではなく拉致られたと言うべきであろう。
   それに、そんな設定は無かったぞ。しかもこちらに向かって
   ウィンクしてるし。こいつ、何か考えがあるのだろうか。

   「そう、よろしくねシンジ君。」

   「こちらこそ。」

    あの人は任務と称して必ず僕を実験台にしようとするから
    気よつけたほうが良さそうだ。
 
    所変わってゴムボートの上
   
   「初号機はどうなっている。」
   「B型装備のまま現在冷却中」
   「動くのか?」
   「起動確率は0.000000001%。O9システムとはよ
    く言ったものだわ」
   「動かないじゃないか。」
   「あら失礼ね。0ではなくってよ」
   「ほとんど0だろう。」


   この人たちはあのときもこれっぽちの奇跡を信じてたのか。
   なんだか鹿馬鹿しくなってきた。
 
 
   程なくゴムボートは岸にたどり着き一同は暗いケージにおりた。
   
   この暗幕は多分科学者としての好奇心で、いきなり初号機を
   見せてシンリちゃんをビックリさせたかったんだろうなリツコ
   さん。


   パッ、いきなり照明がつき周囲が明るくなって初号機の顔が
   見えた。  
 
 
   「か、顔?何ですかこれは?」

   誰でも、ビックリするだろうね。こんな凝った演出でいきなり
   顔が出てきたら。

   シンジが心の中でつっこんでいるとリツコが解説してくれた。

   「人の造り出した究極の汎用人型決戦兵器。人造人間エヴァン
    ゲリオン。 その初号機。建造は極秘裏に行われた。我々人
    類の最後の切り札よ」

   「これが父の仕事ですか?」
   「そうだ。」

   その声にケージのすべての人間が声の方向を見上げた。
    
   「出た。」
    
    そこにいたのはネルフの総司令こと、ロリコン髭メガネ碇
    ゲンドウだった。

   バカと煙は高い所を好むとは本当の事だったんだ。

   「ひさしぶりだな?」
   「5年ぶりだね。」
 
   「フッ、出撃。」

   その言葉に事態が動き出す。
 
   「零号機は凍結中のはずだが。まさか、初号機を使うのか?」
   「他に方法はないわ」
   「レイはまだ動かせないだろう?パイロットがいないぞ。」
   「さっき届いたわ」
   「本気か?」
   「碇シンリちゃん。あなたが乗るのよ」

 
    しかしシンリは黙っている。


    当然だいきなり来いと言われてこんな訳の分からないものに
    乗せられようとしているのだから。

    「ちょっと待ってくれ、司令、レイでさえエヴァとシンク
    ロするのに7ヶ月もかかったんだ?今来たばかりのこの子
    にはとてもムリだ!!」
    「座っていればいい。それ以上は望まん!」
    「しかしっ・・・!!!」
    「今は使徒撃退が最優先事項です。その為には誰であれ
     EVAとわずかでもシンクロ可能と思われる人間を乗せ
     るしか方法は無いわわかっているはずよ。ラファエル
     二尉」
    「・・・クッ」
    「シンリおまえがこれに乗るのだ!」

    それまで黙っていたシンリはゲンドウを見据え


    「父さんはこれに乗せるために私を呼んだの。」

    「そうだ。」
 
    
     かなり無茶苦茶を言っている気がするのだが。


    「シンリちゃん、君に知っておいてもらいたい事がある。」


    ここにきてラファはシンリちゃんに初号機に乗せる事を強要
    する気か。あの牛みたいに。

    「じつは、君のお父さんは・・・・失語症障害者なんだ。」


    「そうなんですか!!」

    ズシャー、ずっこけましたよ。まさかここでそんな嘘を言
    うか。しかも、髭に分からないくらいの小さい声で。


    「そうだ、しかもネルフ内部ではロリコンのレッテルを
     貼られている悲しい男なんだ。」
 
    !!!!! 
  
    ホントにシンリちゃん信じちゃってるよ。しかも、リツコ
    さんも笑い堪えてるし。まあ、ホントの事だけど。

    「父さん私乗るよ。(父さんのために)」

    「そうか、ならば赤木君から説明を受けろ。」


    本当に大丈夫なのだろうか?


    発令所

    『冷却終了』
    『右腕の再固定終了』
    『ゲージ内全てドッキング位置』
    『停止信号プラグ。排出終了』
    『了解。エントリープラグ挿入』
    『プラグ固定終了』
    『第一次接続開始』
    
    発令所では初号期の発信準備が進んでいた。
    メインモニターにはエントリープラグの中のシンリが写っ
    ている。

    『エントリープラグ、注水』

    シンリの足下からオレンジの液体が注水されどんどん量
    が増えていく


    『み、水!!』
    「それはLCLと言って肺に取り込めば呼吸ができるように
     なるわ。」
    『血の味がする』
    「慣れれば大丈夫だ。」

    本当に大丈夫なのだろうか。慣れろといって慣れれるもの
    ではない気がするが。

     「主電源接続」
     「全回路動力伝達」
     「第2次コンタクト開始」
     「A10神経接続異常なし」
     「初期コンタクト全て異常なし」
     「双方向回線開きます」
  
     「シンクロ率43,3%、起動しました。」
     「いけるわね。」


     『発進準備!!』
     『第一ロックボルト外せ』
     『解除確認』
     『アンビリカルブリッジ移動開始』
     『第2ロックボルト外せ』
     『第1拘束具を除去』
     『同じく第二拘束具を除去』
     『1番から15番までの安全装置を解除』
     『内部電源充電完了』
     『内部用コンセント異常なし』
     『了解。エヴァ初号機射出口へ』
     『進路クリア。オールグリーン』
     「発進準備完了」

     リツコが高々と言った。

     「了解」

     ラファはそう言うと背後を振り返った。

     「よろしいですね?」
     「無論だ、使徒を倒さぬ限り我々に未来はない。」
     「エヴァ初号機発進!」

     かけ声と同時にエヴァ初号機は地上に出された。

  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
     ガシャコン、
      射出された初号機の前には第3使徒サキエルがいた。

      たしか、牛は前の時、使徒が目の前にいるのに歩けとか
      無茶苦茶なことをほざいてたっけ。さて、ネルフが誇る
      作戦副部長の実力を見させてもらうか。
 
      「シンリちゃん、まずは右腕を左手の肘あたりまで持っ
       ていくイメージを頭に描くんだ。」


      「こうですか?」
 
      エヴァはシンリちゃんの思ったとおりに動いた。

      「「おお、動いた。」」

      発令所の面々が驚く。
      
      動いた程度で驚くなんて動かなかったらどうするつもり
      だったのだろうか、この連中は。
 
      「次は、右腕に力を込めていっきに振り抜け。」

      「こうですか。」
  
      ビュン、初号機が思いっきり腕を振る。

      「いいぞ、それでは、もう一度だ。」


      ちっと待て、もしかしてこれは、


      「えいっ。」

      「なんでやねん、おお、タイミングばっちりだ。」


      僕はずっこけた。もう、元の世界に帰りたい。


      「あなたは戦闘中に何をしているんですか。」

      「いや~、初号機にどうしてもつっこみをやらしてみた
       くてな。」

      「何を言っているんですか、あなたは。」   

      「シンリちゃんなかなかいいつっこみだった。君には
       つっこみの才能がある。」 

      「えへへ、そうですか。」

      おい、シンリちゃんメチャクチャ嬉しそうじゃないか。
      あまり褒められたことが無かったので嬉しいのだろう。


      「本当に大丈夫か碇。」

      「問題ない。」

      いや、大ありだろう。

      「ラファエル二尉、真剣にやって下さい。」

      さすがリツコさんだ。こういうところで頼りになる。

      「俺はいつでも真剣なのだが。」
 
      何が真剣なのか全く分からないがそんなやりとりをし
      ている間に、サキエルが初号機の頭をつかんだ。

      「いまだ、つっこめ。」

      まだ、こいつはそんな事を言うか。だが、このままだと
      初号機は暴走してしまう。
      しかも、けなげにパイルを打ち込まれながらも、初号機
      はつっこみを続けている。
      だんだん、シンリちゃんが可哀想になってきた。

      その時パキッ、そんな音とともにサキエルのコアに
      ひびが入った。

      多分、攻撃に集中してサキエルはATフィールドが出
      せないのだろう。
 
 
      ビシッ、ビシッ、パキン。

      「パターン青消滅、使徒殲滅しました。」

      発令所が歓声に包まれる。

      ラファエルなんかしてやったりみたいな顔をしている。
      本当にこんなのでいいのか、ただつっこんでただけな
      のに。

      「碇、これもシナリオの内か。」

      「問題ない。」

      何が問題ない、なのだろう。
      
      「パイロット回収急いで。」

      リツコさんの怒声が響きわたる。


      こうして、初の使徒戦が終わった。
   作者感想

   やっと、使徒襲来が終わりましたね。なかなか進まなくてすい
   ません。
   
   あと、感想でアドバイスをくれた人ホントにありがとうござい
   ました。

  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


   次回予告

  初めての使徒戦、それは少年少女たちに色々なものを与えた。
  怪しい手術器具、ミサトの強襲、お笑い補完計画、様々な思いが
  交差する。

  次回「見知らぬ天井 私が出会った中で一番危険なヒト!!」
      
                  よろしく!!!     
 



[220] Re[3]:第3話 「見知らぬ天井 私が出会った中で一番危険なヒト!!」 改訂版
Name: べべ
Date: 2006/07/11 19:17
 病室

 「知らない天井だ。」


  車中

  「発表は、シナリオB-22か・・・またも事実は闇の中ね」

   私はその言葉に声の主を見る。

  「広報部は、喜んでいたわよ、やっと仕事ができたって 」
  
  「うちも、御気楽なものよねぇ~」
  
  「どうかしら、本当は、皆怖いんじゃないの?」
  
  「そうね・・・でもにげちゃだめなのよね・・・・」

  そういって彼女こと、葛城ミサトは笑った。


  「ところでミサト、みんなが使徒と戦っている間、あなたは車の
   トランクで寝てたそうね。」

  「そうね~、私も誰かを轢いたところまでは覚えてるんだけど
   ね~。
   そのあとは、暗いとこに閉じこめられたり、いきなりすごい揺
   れたり、そのせいで吐いちゃったりしたし。」


  「そうね、トランクの排泄物の片付けを保安部に任せるなんて、
   保安部長の成瀬くんなんてミサトに呪詛の言葉を吐きまくっ
   てたわよ。」

  成瀬くんも可哀想ね。ただでさえいつもミサトに嫁に逃げられた
  事でからかわれているのに。
 

  「ところで、彼女の目が覚めたみたいよ」

  「大丈夫なの。」

  「少し記憶にあやふやなところがあるみたいよ。」

  「それって、精神汚染!!!」

  「ただの記憶障害よ。少したてば治るはずよ。」

  「そう。じゃあ、私もお見舞いに行かなくちゃね。」

  そういってミサトは逃げ出した。
  
  「さて、私も行こうかしら。」


  なにやら、リツコも怪しい笑みを残してその場を去った。


  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

   会議室

   「使徒再来か・・・。あまりに唐突だな」

   「15年前と同じだよ。災いは何の前ぶれもなく訪れるものだ」

   「幸いとも言える。我々の先行投資が、無駄にならなかった点
    においてはな」
   「そいつはまだわからんよ。役に立たなければ無駄と同じだ」
   「さよう。いまや周知の事実となってしまった。使徒の処置。
    情報操作。ネルフの運用は全て適切かつ迅速に処理して貰わ
    んと困るよ」
   「その件に関しては既に対処済みです。ご安心を」

   おもむろにゲンドウがニヤつく。

  
   「しかし、碇君。ネルフとエヴァもう少し上手く使えんのかね」
   「零号機に引き続き、君らが初陣で壊した初号機の修理代。国
    が一つ傾くよ・・・。」
   「聞けばあのおもちゃは君の娘にあたえたそうではないか」

   「それに君の任務はそれだけではあるまい。人類補完計画。こ
    れこそが、君の急務だぞ」
   「さよう。その計画こそがこの絶望的状況下における唯一の希
    望なのだ。・・・我々のね。」
   「いずれにせよ、使徒再来における計画スケジュールの遅延は
    認められん。予算については一考しよう」

    「わかっています。すべてはゼーレのシナリオのままに。」


  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    病室

   「やあ、シンリちゃん、大丈夫そうだね。」

   いつものあの笑顔でラファエルが言う。

   「はい、この度は、いろいろとありがとうございました。」

   「いいって、いいって。」

   こいつに感謝する事も無いのだろう。ひたすらつっこませただ
   けだし。

   「よし、シンジ。ちょっと話があるからついてこい。」

   なんだ、話って。まさか、シンリちゃんと夫婦漫才でもやらせ
   るつもりだろうか。

   「じゃあ、シンリちゃんお大事にー。」

   二人とも話があるとか言って行っちゃった。
   昨日は色々と会ったけど、ラファさんもシンジさんも結構いい
   人そうだ。

   その時、含み笑いをしたリツコさんが入ってきた。

  「失礼するわ。」

  「あ、リツコさん。」

  「シンリちゃん、大丈夫そうね。」

  「はい、おかげさまです。」

  リツコさん金髪の髪をしている人。ハーフとかかな?

  「ところで、そろそろ検査が始まる頃よ。」

  「私どこか悪いんですか?」

  「ちょっとした検査よ。体に異常はないから大丈夫。」

  やっぱり、優しい人だなリツコさん。私もお母さんがいたらあん
  な感じなのかな。
 
  「別の場所で検査するからついてきて。」

  「はい。」

  ベットから降りてリツコさんについて行く。

  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
  廊下

  ガラガラガラ、そんな擬音と共に向こうからストレッチャーが来
  る。
  そこには、蒼銀の髪に紅眼の瞳の私と同年代くらいの女の子が運
  ばれてくる。

  「あの子が貴女と同じエヴァのパイロットファーストチルドレン
   の綾波レイよ。」

  「綾波・・・・・レイ。」

  「そうよ。ついでにセカンドチルドレンは今ドイツにいるわ。」

  綾波さんあの肌の色、アルビノ体質なのかな。


  「さあ、着いたわ。」

  その部屋は手術室のようだった。
  ベッド、無影灯、使い方の検討のつかない機械の数々と、モニタ
  ーと・・・・そしてシンリが生涯であった誰よりも、ズバ抜けて
  危険な青年が一人。

  「いひっ・・・いひひっ。あ、赤木くぅん・・・・きき、今日は
   お、女の子をいじらしてくれるって・・・・ほんとうかぃ・・
   ・・」

  薄汚い白衣、ただ伸びただけのような長髪、片側だけに分厚いレ
  ンズがはまった黒縁メガネ。そんな痩身の陰鬱な男が、唇をひく
  つかしている。

  「そうよ、ドクター。今日はこの子の検査に来たの。」

  「ひっ、ひひっ。か、かわいいなぁ!ホントにいいのかい赤木君
   。」

  「いいわよ。あまり無茶はやめてね。これがこの子のカルテよ。」

   そのカルテをドクターが見ながら濁った目を動かし・・・最後
   に叫ぶ。

   「ドリル!!」

   「へっ?」

   「ど、ど、ドリルが書いて無いじゃないかぁ!!ドリルはつけ
    ないのかい赤木君。書き忘れているんじゃないのかい!?」

   「そんなものは付けないわ。」

   「じ、じゃあ目からビームは!?ビームくらい出すんだろうな
    !?な!?」

   ドクターはものすごい勢いでリツコにせまっている。

   「いいから、その通りに検査してって言ってるの。」

   「わかったよぅ・・・」

   観念したドクターがカルテを携えて別室に入っていった。

   「大丈夫なんですか?」
  
   「ええ、彼は脱線さえしなければ、ただの天才よ。」

   そんなことがまかり通る紙一重の人だと思うのだが。
   そんなことを考えている内に、検査の機械を持ってドクターが
   戻ってきた。

   「ところで赤木君。い、いつになったら、え、エヴァにドリル
    をつけるんだぃ。」

   「その計画は無しになったわよ。」

   「ひ、ひぃぃぃぃ!!!なんて事だぁぁぁ!!!え、ええ、エ
    ヴァにドリルを付けてくれるって約束したじゃないかぁ。」

   「上からの許可が下りなかったのよ。」

   「ひぃぃぃ。せ、せっかくこのマンガのタイトルが、新世紀ド
    リルゲリオンになると思っていたのにぃぃぃぃぃぃ。」

    私の知らない所で、ものすごい計画があったようだ。

   「とにかく、早くこの子の検査を終わらしてよ。」

   「わかったよ。こ、この子にロケットパンチを付ける
    んだったねぇ!!」

   「えっ!?」

   私はドクターの方を見る。すると、机の上にリアルな義手があ
   った。しかも、噴射口らしきものまである所を見ると、あれが
   ロケットパンチだろう。

   「ひ、ひぃ!!さ、30分でつけてあげるからね。ああ、見た
    目なら、モテモテ回路を内蔵しているから、大丈夫さぁ!!
    」

   「きゃぁぁぁぁぁぁ!!!!」

    やばい。この人はとにかくやばい。

   「しっかり、やりなさい!!!」

   リツコさんの怒声で渋々ドクターが検査を始めた。


  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  自販機がある休息所

  そこに二人の男がいた。

  「ところで、リリスから俺の事を聞いてないか?」

  「と、言う事はやっぱりあんたが。」

  「そう、リリスとの天界にいた頃からの、イタズラ友達だ。」

  やっぱりそうか。言動なんかはともかく、あの風体は人間っぽさ
  が無い。だが、綾波とのイタズラ友達?

  「むかしっから、俺とリリスは二人してイタズラしててな。ある
   時、すべての神が一同に集まって話し合う会議で、ちょっとし
   た好奇心で、〈創造主〉の椅子にブーブークッションを仕掛け
   てな、まあ、ほんの出来心だったんだが(創造主)がキレてな。
   まあ、神の間で「屁神」とか、「ブーブー神」とか呼ばれたら
   誰だってキレるだろうけどな。」

   昔っからこんな感じだったのか。全然進歩してないな。

   「それから、羽根と能力のほとんどを取られて地上に落とされ
    たんだ。かろうじて不老不死の能力は取られなかったがな。」

   「本当になんにも出来ないのか。」

   「ああ、多分おまえの方が強いだろうな。」

   「じゃあ、元の世界に戻してくれるとかは。」

   「無理だ!!」

   役立たずが!!そんなこといったら、もう戻れないじゃんか。

   「と、いうことでおまえの事は俺のコネで対馬シンジチルドレ
    ン護衛隊長という事で登録しといた。」

   「なっ!!!」

   「給料も二尉待遇で貰えるそうだ。よかったな。」

   よけいなことをしやがって。これでもうネルフから抜けられな
   いじゃないか。

   「よし。じゃあシンリちゃんを迎えに行くか。」

   「おい、ラファ。おまえは人類をどうするつもりなんだ。」

   とりあえず聞かなくてはいけないだろう。それによっては、や
   っかいごとに巻き込まれるか否か分かるからな。

   「とりあえず、まずはシンリちゃんを吉本興業に入れる。」

   ・・・・・・・。

   「そして、俺のためにお笑い補完計画を発動させる。」

   「おまえは何を言っている。バカじゃないのか。」

   「俺は至ってマジメだ。」

   あいつ、キラキラとした少年の目をしてやがる。
   このままいけば、僕はいつかこいつを殺すかもしれない。

   「よし、行こう。」

   すっごい笑顔で歩いてくラファについて行く僕だった。

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
  エレベーター前

   チンッ、そんな擬音と共にエレベーターが開く。

   「父さん。」

   「・・・・・。」

   チンッ、そんな音と共にドアが閉まる。
   結局、シンリはエレベーターに乗らなかった。

   「傷心の娘に言葉も無しなんて。」

   そこには青紫色の髪で30歳くらいの女性が立っていた。
   あの人はたしか、父さんが送ってきた写真に載ってた名前は確
   か、

   「葛城さんですか。」

   「いや~、ミサトでいいわよ。」

   ミサトさんの事を一言で言えば底抜けに明るそうな人だった。

   「ところでシンリちゃん、あなたの住むところはネルフに用意
    してあるけど、もし良かったらあたしの所に来る。」

   「いいんですか?」

   ラッキ~。シンリちゃんの通帳を預かれば、えびちゅが毎日た
   くさん飲めるようになるわ~。

   その時、向こうからラファとシンジが歩いてきた。

   「ちょっとまて、葛城。」
   
   「なによ、ラファじゃない。なにか文句あるの。」

   あの牛、ガンを飛ばしてきてやがる。何か下心があったのだろ
   う。

   「大ありだ、お前の住んでいるところ、あれを家とは呼ばない
    。あれを人は腐海と呼ぶ。」

   たしかにそうだ。あの牛の家事能力のなさを舐めちゃ行けない
   。どうせ、シンリちゃんに家事をすべて任せるつもりだ。

   「チッ、保安部に掃除に行かせてるわよ。」

   そんな事の為に動かされる保安部が可哀想だ。

   「その保安部からさっき掃除をしようとしたら巨大な生物に襲
    われ、保安部員が二人ほど連れて行かれたと、連絡があった
    。それに対しリツコは第一種戦闘配備をコンフォート17に
    発動している。」

   それは、前に僕がいた世界よりも危険度がレベルアップしてい
   る気がする。シンリちゃんなんか顔を真っ青にしている。

   「だから、俺が責任をもって芸に・・・もとい、しっかりと引
    き取るから大丈夫だ。」

   芸人も芸人で物騒な気がするのだが。

   「リツコも俺と住むなら納得してくれるだろう。」

   「しょうがないわね。」

   なにが、しょうがないわね、なのだろうか。シンリちゃんも使
   徒戦でも無いところで死にたく無いだろう。

   「ところで、そっちがチルドレン護衛役の対馬シンジ君?」

   「はい、葛城さんですね、よろしくお願いします。」

   牛と握手をする時に、おもいっきり掴んでやった。あの牛は半
   笑いの顔で手をプラプラさせている。
   多分、手の骨が折れているだろう。

   「よし、じゃあ二人とも行こうか。」

   と、言う事でラファの後ろについて行く。

   この後、ミサトはリツコに連れてかれドクターに手を治しても
   らったそうだ。
   腕にロケットパンチをつけられそうになったという冗談にもな
   らないことになりかけたそうだが。

  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
  コンフォート17 ミサトの部屋の下の階

   「俺もシンジもここに引っ越してきたばかりなんだ。」

   上の階で「また一人やられた。」とか「死ぬ気で行け、特攻!
   !」などの声が聞こえてくる。

   「さあ、入れ入れ。」

   「失礼します。」

   するとラファが訝しげな顔で、
   
   「違う違う。ここは君の家でもあるんだから、ただいまだろう
    。」

   「ただいま・・・」

   シンリちゃんが恥ずかしそうな顔で家に入っていく。
   前の時も、牛にそのセリフを言われたときは自分の帰ってくる
   場所ができて、喜んだっけ。今のシンリちゃんも前の僕と同じ
   気持ちだろう。
   
   また、こんな気持ちになれるならもう少しこの世界にいてもい
   いんじゃないかと思う。

   「おい、シンジ。早く入って来いよ。」

   「ああ。ただいま。」

   今のこの気持ちを持ったまま僕の新しい居場所へと入っていっ
   た。


   作者感想

  え~、作者のべべです。今回は角川文庫の「おりがみ」からドク
  ターに特別出演してもらいました。 
  林トモアキさん、本当にすいません。
  こんな作者ですが、これからも頑張っていきたいです。

  次回予告

  シンジとシンリは第一中学に転校する。新しい友達、黒ジャージ
  の猛攻、第四使徒襲来。はたしてシンジ達はどうなる。

 次回「鳴らない電話 インドの恐るべきパワー」
            
          よろしく!!!
  



[220] Re[4]:第4話 鳴らない電話 「インドの恐るべきパワー」
Name: べべ
Date: 2006/08/27 18:41
  

    コンフォート17

  ラファ宅でシンジさん、ラファさんと同居するようになって一週   間。
  エヴァの操縦訓練、日向さんとの射撃戦闘訓練、青葉さんの指示
  でやってるジオフロントの森を使った長距離踏破訓練。
  毎日、NERVではそんなことばかり続けていた。

  
  昨日の夕方ラファさんが、

  「お前ら明日から学校な」

  という鶴の一言で、私とシンジさんの学校行きは決定した。
  なぜか、シンジさんは最後まで行きたくないと駄々をこねていた
  がラファさんに、

  「お前チルドレンの護衛だからいけよ」

  と、言われて渋々という感じだった。

  正直、私は前の学校でもあまりいい事がなかったし学校には行き
  たくないのだが、ラファさん曰く、

  「これも社会経験だ。」
 
  と、言っていた。

  ヒタヒタヒタ、

  「おはよ、ペンペン」

  「クェ」

  この子はペンペン。何でもミサトさんの家にいたのだが、餓死寸
  前の所をラファさんが拾ったと言っていた。
  ラファさん曰く、

  「非常食だ」

  と言う事だそうだ。多分本気じゃないよね。

  「さあ、朝ご飯も出来たし二人を起こしてこなくちゃ」

  そして、静かにラファ邸の朝が始まる。


  ズズズ~

  「おっ、シンリちゃんおみそ汁の味噌変えたね」

  「はい、美味しいですか?」

  「ああ、美味いな」

  今日から学校だ。かなり憂鬱だな。と、シンジがぼやいている。
  あのジャージやらには会いたくないのに。

  「おい、なんだシンジ朝から陰気くさい顔しやがって」

  「だまれ、ノッポが。お前にこの気持ちはわからんさ」

  「ああ、分かりたくもないね。陰気オーラを出すぐらいならとっ
   とと窓から飛び降りろ」

  「はっ、バカが。飛び降りたら死ぬだろうが、このボケ」

  「怖いのか」

  「・・・は?」

  「怖いんだろ、俺に負けるのが」

  「怖くねぇよ。飛び降りてやるよ、ああ飛び降りるさ」

  パクパク

  とりあえず私はいつもの事なので放っておく。最初の内は止めて
  たけど、あの二人は根本的な所から気が合わないみたいだからも
  う諦めている。

  「よし、行くぞ飛び降りるぞ。よく見きてろよ俺の勇気。アイ 
   キャン フライ」

  あーあーあー、ベチャ。

  「大丈夫なんですか、シンジさん」

  「ああ、あいつは人とは少し違う体してるから大丈夫だろ」

  まあ、ラファさんが大丈夫といってるから大丈夫なのだろう。
  
  前はLCLの味は鉄の味か血の味かで喧嘩して、ラファさんが無
  理矢理LCLの海にシンジさんをたたき落として、泳げないシン
  ジさんはその後、三時間ほど浮いてて、すでに脈がなかったとか
  言ってたけど蘇生したらしい。

  今回も多分大丈夫だろう。ラファさんも本当に危なかったら止め
  るし。

  「じゃあ、いってきま~す」

  「ああ、いってらっしゃい。」

  バタン

  「そろそろ、俺も出るか」

  ガチャ

  「どうだ、飛び降りたぞ」

  「ああ、それは良かったな。それより時間は大丈夫か」

  「まずっ、急げ」

  シンジはドタドタと駆けていく。

  「今日も平和だな~」

    教室

  ブ~ン、ドンドンドン

  一人の少年が戦闘機を振り回して遊んでいる。

  「相田君。鈴原にプリント届けてくれた?」

  がさがさ

  「それが、あいつ留守みたいでさ」

  「そう、あいつが来なくなってもう一週間か」

  「そういえば、今日転校生が来るみたいだぜ」

  「そんな情報どこで仕入れてくるの?」

  「ああ、ちょっと学校のデータベースをのぞいてな」

  そういって相田と呼ばれた少年はニヤっと笑う。

  「そんなことやってる中学生なんて、相田君くらいよ」

  委員長と話していると先生が入ってきた。
  一緒に入ってきたのは転校生だな。男女の二人組か。

  
    学校 職員室

  職員室の前にシンジとシンリが立っていた。

  「え~、君たちが対馬シンジ君と碇シンリちゃんだね。着いてき
   て下さい」

  二人は先生の後ろについて行く。
  この先生か。という事はまたあのクラスか。

  「はい、ここが今日からあなた達の教室になる2年A組です。そ
   れでは少し待っていて下さい」

  ガラガラガラ・・・先生が先に教室に入っていく。

   教室

  先生が定時連絡を終えると、転校生に自己紹介を促した

  「対馬シンジだ。第二東京市から来た。好きなものは食べられる
   もの、嫌いなものは保護者と牛と髭だ。よろしく」

  今日の朝の事があってか仏頂面で挨拶をすますシンジ。

  「次はそちらのシンリちゃん」

  「はい、碇シンリです。第二東京市来ました。趣味はチェロ、あ
   と料理が得意です。よろしくお願いします。ニコッ」

  『おお~』

  男子が雄叫びを上げる。心なしか後ろのほうで、

  「売れる、売れるぞ~」

  という、いかがわしい声も聞こえてくる。っていうか室内温度が
  かなり上がってないか。
  確かにあの笑顔はちょっと反則っぽかったが。

  「あと、横にいる対馬シンジ君とは両親との関係で今は一緒に住
   んでいます」

  ゾクゥ・・・ 何か周りから殺気が飛んでくる。なぜみんなそん
  なに血走った目をしてるんだ。何か後が怖い。

  「じゃあ、質問は休み時間にするように。二人は氷室の後ろの席
   がちょうど二つ空いてるからあそこに座りなさい。氷室手を挙
   げて」

  「はいはい」

  美形の男が真ん中あたりの席で手を上げる。

  がちゃ

  ふぅ、前に座ってた席とは違う場所だな。それに前いたクラスの
  連中とは心なしかメンツが違うような気もする。

  そんな事を思っていると前の席から二人の男女が声をかけてきた。

  「よお、俺は氷室ユウキ。お前の自己紹介なかなか面白かったぜ」
   
  よけいなお世話だ。

  「私は天野ヨツバ、一応こいつとは幼なじみやってるの。あなた
   シンリちゃんだっけ、友達になりましょ。ねっ、ねっ」

  「うん、私はいいけど」

  「やった~」

  この二人美男美女だ。中二にしては、大人っぽいユウキと、ボー
  イッシュな感じのヨツバの二人だ。バランスが取れている。

  「相変わらずヨツバはうるせーな。シンジだっけなこちらもよろ
   しく」

   と、いいながら手を出してくる。

  「さっきも言ったが対馬シンジだ。こちらこそよろしく」

  ガシッっと手を取り合う二人。横を見ると二人が騒いでる。
  とは言ってもヨツバが一方的に騒いでるだけなのだが。この傾向
  はいい事だろう。前の世界の俺は最初は友達もいなくて寂しかっ
  たからな。

    授業中

  はあ、二人が友達になってくれて本当によかったな。

  なんだ、メールが届いてる。

  ”対馬君、紫色のロボットのパイロットなんでしょ? Y/N”

  これは答えちゃダメだろう。というより一般人に情報筒抜けって
  諜報部は何やってんだ。
  とりあえず、

  ”N。そんな分けないじゃん”

  と送っておく。

  ”うそうそ。本当はパイロットなんでしょ”

  ”N”

  ”私にだけ本当のこと言ってよ”

  クソ、誰だいい加減にウザイ。俺がイロウルの能力で作ったウイ
  ルスを流しとこ。

  ピッ、

  ビービービー

  まずい、ウイルスが学校端末を乗っ取ってる。先生が実習だとい
  って、血相を抱えて飛び出していく。
  
  大丈夫だよな、ホントに。俺のパソコンにウイルス・マギに到達
  と送られてきた。
  大丈夫だよねリツコさん。ネルフが誇る三台のスーパーコンピュ
  ーターはウイルス程度には負けないよね。
  そして、マギを使って送り先とか割り出されたりしないよね。
  そんな事になったら、俺は大変な事になる。人体実験とか改造手
  術とか。だって、リツコさんはマッドだも~ん。
  
  と、先生がいないこの気に乗じてみんながシンリちゃんに質問を
  浴びせる。

  「じゃあ、シンリちゃんへの質問は挙手で」

  知らない男子が仕切っていく。

  はいはいはい

  「じゃあ、加藤」

  「シンリちゃんの今日の下着は何色ですか」

  どこどこどこ。周りの男子に加藤君が殴られていく。

  「えっ、白ですけど」

  ピシピシピシ

  「いたっ、誰だ俺に消しゴムのカスを投げてくるのは。イタッ、
   イタッ、クソ弾が見えない」

  はいはいはい

  「よし、次は春日井」

  「シンリちゃんの、両親はどこに住んでいるんですか。ハァハァ」

  目が血走っている。このクラスはこんな濃いヤツばっかだったろ
  うか。アスカの時よりすごいぞ。

  「う~ん、母さんはもう死んでいて、父さんは色々あるみたい。
   でも、今住んでる家にいる人が私のお父さんみたいなものかな」

  『うおおー、保護者公認かー』

  女子がキャーキャー言っている。

  「イタッ、イタ、周りからの集団リンチ!?何の報復だこれは」

  そんなこんなをしている内に授業が過ぎていった。

    昼休み

  「やあ、ご両人。一緒にご飯を食べようじゃあないか」

   ヨツバとユウキが誘ってくれた。

  「うん、一緒に食べよ」

  シンリちゃんも乗り気だ。彼女にはこういう少し強引な子がいい
  のかもしれない。

  四人で机をくっつけて弁当を広げる。

  「ややっ、シンジ君。君のお弁当はもしやシンリちゃんの手作り
   じゃあないかい」

  「ああ、そうだが」

  『な、なにー』

  クラスが再び喧噪に包まれる。

  「てめぇー、シンジのくせにシンリちゃんの手作りかよ」

  「ムカツク、人の不幸を陰から笑いやがって」

  「なんだよお前ら。あと、あったばっかなのにシンジののくせに
   とか言うなよ。ちょっと待てお前らなんでこっちに近づいて・
   ・・ギャー 痛い痛いもげるもげるってやばいって」

  「よし、お前らもっと引っ張れ。オーエス、オーエス」
  
  「ちょっと待つネ」

  「おまえは、インドからの留学生の成瀬。邪魔をするならお前も
   覚悟しろよ」

  「成瀬くん(俺)」

  勇敢にもクラスメイトに立ち向かってくれた成瀬くんの優しさに
  ちょっと涙です・・・しかも親指を立ててくれてる。

  「インドにはヨガというものがあるネ。こうしてみるとイイヨ」

  「痛い痛い痛い、そんなに開かないって。成瀬くん今俺との間に
   芽生えた友情は仮初めのものだったのかい?」

  「インドの歴史は・・・四千年ネ」

  「えっ、それは中国・・・痛い痛いそんなに開くと何か目覚める
   って、まずいって、やばいって」

  そんな事があって解放されたのは昼休み終了数分前だった。

  「シンジ、災難だったな」

  「そう思ってるなら助けろよ」

  弁当を見るがクラスの男子にほとんどが食われていてもう中身は
  無かった。
  別に食べなくても半ば使徒なので大丈夫なのだが、精神的にきつ
  いものがある。

  ガラッ

  突然、扉が開いて、不機嫌そうな表情の黒いジャージを着た大き
  な男が入ってきた。

  鈴原トウジだ。向こうでケンスケと少し話してからこっちへまっ
  すぐ歩いてきた。

  「何か用か」

  「転校生、ちょっと面貸せや」

  もう少しで授業なのだが、イライラしていた事もあってか素直に
  ついて行った。絶対にボコる。これは決定事項だ。

    校舎裏

  「なんだい黒ジャージ君。告白なら他を当たってくれ。俺はそん
   な歪んだ愛情表現を持ちあわせていないからね」   

  「ちゃうわい。この前の戦いでな、わいの妹は大怪我をしたんや」

  暴れる感情を無理やり抑えこもうとするかのように…静かに…だ
  が吐き出すようにトウジは告げた。

  「顔に傷でも残ってみい、可哀想やろ?」

  「黒ジャージ君。僕は君の妹なんか知らないし、警戒態勢が出て
   いたのに君の妹は外で何をしていたんだい」

  「じゃかしい、俺はお前を殴らなかんのや」

  なにが、じゃかしいだ。言ってる事無茶苦茶じゃあないか。
  しかも、殴って来てるし・・・返り討ちにしよ。ボコボコだ。

  そんな事を考えている内に拳が迫ってくる。

  ガシッ

  『!?』

  迫ってきた拳を横からユウキが掴む。

  「なんやユウキ、じゃまするんか」

  「すまんなトウジ、会って間もないがシンジは友達なんだ。それ
   に、今のはお前が悪い」

   完全にユウキは喧嘩慣れしてる。素人の俺でも分かる。すまし
   た顔をしているが殺気をビンビン放っている。

  「チッ、転校生、夜道は気おつけや」

  トウジが悪態をつきながら去っていく。

  「大丈夫か?」

  「一人でも切り抜けれた」

  強気で言う。

  「いや、あのままだとトウジがやばそうだったんでな。シンジお
   前、トウジをボコろうとしてただろ」

  「なっ」

  「俺は昔から喧嘩ばっかしてるから相手の強さみたいなのが何と
   なく分かるんだ」

  こいつ、かなりすごいヤツなのかもしれない。

  「よかったな、喧嘩しなくて」

  「ああ、ありがとな」

  お礼を言いながら歴史が変わりつつあるのを実感する今日この頃
  だった。


   作者感想

  ええ~更新が遅れてすいませんでした。色々忙しくて。しかも、
  オリキャラでました。これからも頻繁に出す予定です。


  次回予告

  ついに第四の使徒が現れる。音速で飛び交う鞭の中で新兵器が飛
  び出す。

   次回 鳴らない電話「鞭はやっぱり痛い」

       よろしく!!!!



[220] Re[5]:第5話 鳴らない電話 「鞭はやっぱり痛い」 改訂版
Name: べべ
Date: 2006/09/03 10:35
  あの、黒ジャージ事件から二週間。俺とシンリちゃんとユウキと
  ヨツバは一緒に居る事が多くなった。前の世界で言えば3バカト
  リオみたいな関係になっている。有り体に言えばこの四人は中々
  気が合うのだ。だからだろうか、クラスの連中からは変わり者四
  人組と呼ばれている。

  天然ボケがあるシンリちゃん。いつもテンションがかなり高いヨ
  ツバ。みんなの兄貴役のユウキ。ツッコミ役のシンジとかなりの
  変わり者な集団なのでそう呼ばれている。

  前の世界の自分とは違いシンリちゃんの性格もだんだん明るいも
  のになっている。これはいい事なのだろう。


    第5話 鳴らない電話 「鞭はやっぱり痛い」
     学校 昼休み


  昼休み、いつもの事ながら変わり者四人組は昼飯を食べるために
  机をくっつけていた。

  「さぁ~待ちに待った昼ご飯だー。私は購買でパンを買って来る
   からね~」

  そう言い残したヨツバは人間の常識を越えた早さで教室を出て行
  ってしまった。
  ちなみに俺とシンリちゃんはおそろいの弁当で、意外な事にユウ
  キは料理のスキルがかなり高く、俺やシンリちゃんでも勝てそう
  にない腕を持っている。そのためいつもお手製弁当を持ってきて
  いる。
  
  ちなみにヨツバも弁当を持ってきているが、いつも授業中に先生
  に見つからないように驚異的な早さで早弁をしている。
  前に何で授業中に早弁をするのかと聞いた事があったが彼女は

  「かー。シンジ君は分かってないね~早弁の真髄。授業中に食べ
   るから早弁なの。休み時間とかに食べるのは邪道なの」

  と、言っていた。いつも早い時間に食べてしまうので昼になると
  お腹が減り、購買のパンを買って食べるのが彼女のポリシーらし
  い。全く理解できないが。

  「にゃった~。みんなー高級焼きそばパンゲット!!!」

  と、騒がしい音を立てながらヨツバが教室に入ってきた。ちなみ
  に高級焼きそばパンとは購買のおばちゃんが気まぐれで出す、具
  がかなり豪華になっている焼きそばパンだ。一ヶ月に一回ほどし
  か出現せず値段も張り伝説とかしているパンである。

  「この日のためにこの一ヶ月間。授業が終わると速攻で購買に張
   り付いてやっと買えた代物。この感動は何物にも代えられない」

  「そりゃあ良かったじゃねえか」
   
  「おめでとう。ヨツバさん」

  と、ユウキとシンリちゃんが言う。ぶっちゃけオーバーリアクシ
  ョンのような気もするが・・・

  「あー。シンジ君そんなにこのパンを見つめて。欲しいんでしょ
   、欲しいんだろ・・・・あげないよ~」

  と、自慢げに言われる。ヨツバにとって、シンリちゃんと俺はい
  じられキャラのようだ。

  「別にいらない。俺にはシンリちゃんが作ってくれたお弁当があ
   るし。そんな品質表示が入ってない焼きそばパンなんて怪しく
   て食えるか」

  いつもならここでヨツバのツッコミが来ると思って身構えていた
  が

  「・・・・そうなんだ」

  そういうと彼女は顔を曇らせた。俺は何かまずい事を言ったのだ
  ろうか?あんな彼女の顔、二週間過ごして一度も見た事無い。

  ビービービー

  俺の携帯が鳴っている。取り出してみると非常招集がかかってい
  た。

  「二人とも先行くから」

  と、いきなり綾波が横から声をかけてきた。気配を隠していきな
  り言われるとかなりビックリする。

  「シンリちゃん行こう。ユウキ俺たち二人とも早退するから」

  そういうと、急いで教室から出てく。ヨツバさんのあの顔が気に
  なりはしたが・・・


     ネルフ
  

  モニターではイカのようなシルエットの使徒が浮いている。
  
  第四使徒シャムシエルだ。

 「碇司令の居ぬ間に第四の使徒襲来。以外と早かったわね」

「前は15年のブランク。今回は、たったの三週間ですからね」

「こっちの都合はお構いなしか・・・。女性に嫌われるタイプね」

  と、作戦部の二人が話している。

  あいつは鞭を使う中距離戦闘型の使徒だが、今回はラファもいる
  し俺もいるから多分大丈夫だろう。
  
  「シンリちゃん、 敵のATフィールドを中和しつつ、パレットの
   一斉射。練習通り、大丈夫ね?」

  「はい!!」

  「エヴァ初号機!発進!!」

  ガシュコン・・・バババババ

  ものすごいGと共に初号機が地上に姿を現す。

  「まずは、目標をセンターに入れてスイッチ・・・」

  バババババ・・・モクモクモク

  「バカ!弾着の煙で敵が見えない」

  「バカはお前だ。自分で一斉射と言ったのだろう」

  「それに、弾は劣化ウラン弾ですしね」

  ラファと俺がつっこむ。

  「何よ劣化ウラン弾なんて。聞いてないわよリツコ!!」

  「パレットガンの仕様書に書いてあったはずよ!葛城一尉」

  牛の顔から冷や汗が出ている。

  その時、使徒の体から鞭が出てきて初号機のパレットガンを切り
  裂く。

  「シンリちゃん!予備のライフルを「シンリ、新兵器を出す。と
   りに行け」

  牛が何かを言い出す前にラファがセリフを遮る。

  「何、新兵器って!!聞いてないわよ」

  「葛城一尉!仕様書を三日前に回したわよ」

  さすがだ。ヤツの机は今頃大変な事になっている。

  「俺と技術部で開発したエヴァの常識を覆す革命的な武器だ」

  ラファが自信満々に言い出すが、こういう時はロクな目に遭わな
  い。

  ガチャ

  初号機の近くからリフトが出てくる。

  中に入っていた武器は・・・・まんまハリセンだった。

  「ハリセンかよ!!この場面でハリセン!?何考えてんだ!」 

  「フフフ、問題ない・・・」

  某髭司令のようなセリフをいいやがった。

  「ハッ、もしかしてあのハリセンにはビックリするような能力が
   あったりするのか!!」

  「見てれば分かる」

  初号機は鋼鉄製のハリセンを持って走り出す。

  「はああああああ」

  ベチベチ

  シンリちゃんは音速で飛び交う鞭をはたく。案外強い。
  しかし、音速で飛び交う鞭、さすがのシンリちゃんも捌ききれな
  かった。

  バチ・・・ビービービー

  「アンビカブルケーブル断線!!!エヴァ内蔵電源に切り替わり
   ました」

  「シンリちゃん、あと活動限界まで四分五十三秒よ!!早く倒し
   て!!!」

  そんな簡単にはいかないのに、かなり無茶を言っている。

  シュン・・ブン

  使徒の鞭が初号機の足を掴み投げ飛ばす。

  「うああああああ」

  ドン

  「ダメージは」

  「問題なし。行けます」

  「く・・・うっ」

  このパターンは前の世界にもあったな。確かトウジとケンスケが
  いたとか。

  パッ

  「シンリちゃんのクラスメート!!!」

  またトウジとケンスケか・・・何気なくモニターを見てみると、

  「はっ?」

  そこにいたのは・・・・・ヨツバとユウキだった。
   作者感想

  中途半端な所で終わっててしまいました。次はちゃんと使徒戦が
  終わります。


   次回予告
  
  シェルターから抜け出したヨツバとユウキ。みんなの思いが交差
  する中、ヨツバの暗い顔の真意が明らかに。


  次回 雨、逃げ出した後「運命の交差」


   よろしく!!!   



[220] Re[6]:第6話 雨、逃げ出した後 「運命の交差」
Name: べべ
Date: 2006/09/03 14:41
  「お前の父ちゃん人殺しなんだってな?」

  「なんだ、お前人殺しの娘か」

  「人殺し♪人殺し♪」


  小学生だった頃、叔父さんの家に預けられてすぐの事だった。
  私の父さんが母さんを殺したという話題でみんなにいじめられた。

  最初は言い返していたが、それもだんだんエスカレートし最後に
  は自分の殻に閉じこもるようになった。

  そうなって数年、父さんにいきなり呼び出されて第三新東京市に
  来た。エヴァに乗る事になったり改造されそうになったりとこの
  数週間で色々な事があった。が一番の出来事はやはり擬似的とは
  いえ家族が出来た事だろう。

  ラファさんにシンジさんは私にとっての父か兄のような存在だ。
  それに、気が進まなかった学校に行き、友達が出来た。

  私はこの生活がいつまでも続くようエヴァに乗って頑張ろうと思
  う。


    第6話 雨、逃げ出した後 「運命の交差」


    ネルフ 発令所

  なんで、あそこにヨツバとユウキがいる。二人とも外に出るよう
  なヤツじゃあないのに。
  せめてトウジかケンスケなら・・・・

  その間にも使徒が鞭をふるってくる。その鞭を初号機が掴む。

  バチバチバチ

  腕の皮膚がどんどん溶け出している。

  「初号機活動限界まであと三分」

  オペレーターの声が響き渡る。

  発令所は軽いパニックになっている。当たり前だ、アンビカブル
  ケーブルが切れて制限時間があるのに二人の登場だ。どうする。

  「シンリ!!現場の判断に任せる。存分にやれ」

  その時、ラファがそんな指令を出した」

  「ちょっ、私が作戦本部長よ。勝手なことしないで!!!」

  「じゃあ、お前に何か策があるのか?」

  「え~と、それは~」

  「無いならしゃべるな!!」

  そんな怒号が響き渡る。確かにヤツに何かやらすと絶対失敗する
  から現場の判断がいいだろう。

  
    初号機サイド
  
  こういうときはどうすればいい。二人を安全なところに送る・・・  ダメ、初号機の手が塞がってるから・・・後は、
    発令所 

  「二人とも早く乗って!!」

  エントリープラグが開き二人はそこまで上っていく。

  「ま・・・!待ちなさい!!許可のない民間人をエントリープラ
   グに乗せられると思っているの」

  ビービービー

  「神経系統に異常発生!!」

  「異物を二つも挿入するから!!」

  どんどん状況が悪化していく。どうするシンリちゃん。

  
   エントリープラグ内

  ゴボゴボゴボ

  「何これ水?」

  「ゲホッ」

  二人が下を見るとそこにいたのは変なスーツに身を包んだシンリ
  がいた。

  『シンリちゃん!!』

  「二人とも少し静かにして!!!」

  ドンッ

  初号機が使徒を蹴り上げる。

  これからどうする。発令所からは指示が来ないし。どうする、ど
  うする・・・・・


    発令所

  「初号機、プログレッシブナイフ装備!」

  「な、なんでぇ~!?」

  「わあああああああああ」

  ガシャンガシャンガシャン

  初号機が使徒めがけて駆けていく。

  ヒュンヒュンヒュン・・・ズボッ

  初号機の腹に使徒の鞭が刺さる。

  「ああ~言わんこっちゃない」

  ヤツは何か言ったか?という疑問があったが、やはりシンリちゃ
  んはああなったか。


  ヒュッ、ガチン

  プログレッシブナイフが使徒のコアに当たる。

  「初号機、活動限界まで後30秒!!」

  バチバチバチ

  「活動限界まであと10秒!!」

  「9,8,7,6,5,4,3,2,1」

  ビー

  「エヴァ初号機活動停止!」

  「目標は・・・完全に沈黙しました・・・」
    初号機サイド

  ハァハァハァ

  「大丈夫、シンリちゃん」

  「うん、大丈夫・・」
     ブリーフィングルーム

  「色々あったが頑張ったな」
  
  「はい」

  使徒戦が終わり、シンジはシンリちゃんを連れてブリーフィング
  ルームにいた。
  この使徒戦のおとがめは特に無しだそうだ。
  連れてきたのはいいが話題が思いつかず重苦しい空気になる。
  
  「二人の処遇はどうなるんですか・・・」

  シンリちゃんが不安げに聞いてくる。

  「まあ、説教を食らって帰らされるんじゃあないかな」

  プルルルルル

  部屋に取り付けてある電話が鳴り出す。

  『もしもし』
   
  『俺だ、ラファだ。今、尋問室にいるが二人が外に出た理由はヨ
   ツバが外を見てみたいと言い出してそれにユウキというヤツが
   着いてきたという事らしい』

  そんな単純な理由で出てきたのか?あの二人はそれなりに頭がい
  いはずだが・・・

  『何か話したい事があったら来ていいぞ』

  『わかった。今から行く』

  ガチャッ

  「シンリちゃん、二人の所に行くかい?」

  コク
  
  首を縦に傾けたので行くと言う事なのだろう。


    尋問室前

  ガチャ

  尋問室の扉を開け中にはいると、ラファとヨツバとユウキの三人
  がいた。

  とりあえず外に出た理由について聞いてみる。

  「さて、何でシェルターの外に出たんだ?お前らなら警戒態勢中
   に外に出たらどうなるか分からない訳じゃあないだろう」

  すると、ヨツバが申し訳なさそうに話し出す。

  「えっとあのさ、前トウジがシンジ君がロボットのパイロットだ
   とか言ってたじゃん」

  確かにそんな事もあったな。

  「で、それがなんだ」

  「シンジ君がロボットのパイロットやってるって聞いたから外に
   出たの・・・ユウキを無理に連れて」

  なるほど。前のトウジたちと同じような理由か。

  「だが、実際にお前らは外に出たわけだしパイロットのシンリち
   ゃんに迷惑をかけたんだ」


  「ごめんなさい」

  「スマン」

  二人が謝る。確かに動機は不純だが分かれば二度とやらないだろ
  う。
  その時、

  パン!!

  いきなり、部屋に乾いた音が響き渡る。それがヨツバの顔をシン
  リちゃんがはたいた音だと気づくのに少しかかった。

  「なんで無茶するの!!私たちは友達でしょ。二人が死んだら私
   もシンジさんも悲しむんだよ。もっと自分たちの命を大切にし
   てよ」

  ビックリした。シンリちゃんがいきなりヨツバをはたいてこのセ
  リフ。多分シンリちゃんは新しくできた友達を失いたくないのだ
  ろう。
  
  俺はシンリちゃんと同じ過去を持っているから何となく分かる。
  やっぱり、一人は怖い。だからヒトは群体で生活をしている。
  俺だって使徒の体になりはしたが心のどこか隅では一人になるの
  は辛いと思っている。

  それに、前の世界の俺では絶対こんな事は出来なかった。俺は最
  後までシンリちゃんの成長を見届けてからでもこの世界を去って
  もいいんじゃあないかと今思った。

  「ごめんなさい。ごめんなさい」

  向こうではシンリちゃんとヨツバが抱き合って泣いている。

  「青春だな~」

  「ですね」

  向こうの隅では完全に忘れられたラファとユウキがいた。
    後書き

  やっとシャムシエルが終わりました。この6話は全くネタが思い
  つかず全くダメだった気がします。次の話からはレイの出番が増
  える予定です。
     次回予告

  使徒戦が終わり四人の絆はさらに強まる。ラファの陰謀によりレ
  イの家に居候する事になったシンジ。心配するシンリ。
  そして、シンジの前に前半最強の使徒が現れる。


  次回 レイ、心の向こうに 「居候の仕事」
  
        よろしく!!!
  



[220] Re[7]:第7話  レイ、心の向こうに 「居候の仕事」
Name: べべ
Date: 2006/09/04 19:02
 対シャムシェル戦から一週間後――シンジとシンリは解体作業現
  場にやってきていた。

  「リツコさんいますかー」

  テントの垂れ幕を上げながら中に入ると・・・

  「いらっしゃい。シンジ君にシンリちゃん」

  「ご無沙汰してます」

  テントの中にいるリツコさんに律儀に挨拶するシンリちゃん。
  最近は使徒戦の事でヨツバたちと色々とあったが、また良好な信
  頼関係を築けて来ている。

  「そういえば、今日はうし・・・・葛城さんはどうしたんです?
   一応作戦本部長でしょう?」

  するとリツコはあきれたような顔をして

  「ミサトは二週間の禁固刑よ」

  「えっ、ミサトさんなんかしたんですか!?」

  たしか、牛は今回何もやってないような気がするが・・・

  「ミサトはあの戦闘の後『なんでシンリちゃんは自分の指令を聞
   かなかった』とか言って暴れ出したから捕まえたのよ」

  「そんな事で禁固刑ですか?」

  「さらにミサトにはマギにハッキングを仕掛けた容疑がかけられ
   ているの」

  「ハッキングですか?」
  
  「ええ、強力なウイルスでね・・・ただでさえ忙しくて徹夜続き
   だったのにあれのせいで大変な事になってね・・それで、ハッ
   キング先を調べたら、ミサトのパソコンが引っかかったって訳
   なの」

  あの、ウイルスそんな事になってたのか。良かった牛のパソコン
  経由でやって・・・

  「それで、ラファさんは?」

  シンリちゃんが一週間、自宅に帰ってこないラファの事を心配し
  ている。

  「前の戦闘であなた達二人の友達と同じような手口で出た二人組
   の尋問や、ミサトが抜けた分の書類整理をやっている筈よ」

  「そうなんですか・・・」

  「しかも、逃げ出した二人があなた達のクラスの生徒だったから
   保安部の監視に着いても見直されてるはずよ」

  それは多分トウジとケンスケだ。結局捕まったのか。

  何気なくコアがあった箇所の方へと向き直ったシンジの視界に、
  見覚えのある姿が入る――というか、見間違えようもない。あの
  特徴ある髭と趣味の悪いサングラスは。

  「何でこんな所に髭がいるんですか?」

  「倒した使徒の視察に来たんでしょう」

  あっさりと髭と呼んだ事は流されてしまった。

  「あの、リツコさん。父さんの手の平――火傷しているみたいで
   すけど、どうしたんですか?」

  シンリちゃんがおずおずとリツコに聞く。
  
  「ええ。零号機の起動実験の時のことなんだけど……」

  リツコは淡々と解説を始める。

  「へー、やっぱり髭にはロリコン属性があったんですね」

  「父さんやっぱり母さんの事を忘れて綾波さんと・・・」

  「二人とも少し言い過ぎじゃない」

  リツコさんが顔を引きつらせながら二人を制す。

  「でも、女性が結婚できるのは14歳からだし」

  「そうなると・・・綾波さんがお母さん!!やっぱり若い方がい
   いのかな」

  「・・・若い・・・婆さん・・・」

  あっ、あっちでリツコさんが変なトラウマスイッチ起動させてる。
  なんかブツブツ言ってるし・・・

  そんな日常の一コマだった。


   第7話 レイ、心の向こうに 「居候の仕事」

 
      ラファ邸 夕食

  夕食の席での事だった。

  「お前、明日からレイの家に住み込め!!」

  いつもいきなり突拍子な事を言うヤツだが今日のは度を過ぎてい
  た。

  「なぜだ?話の前後が全然見えないが・・・」

  「お前はチルドレンの護衛任務に就いているんだから、偶にはレ
   イの所にも行くべきだと思う」

  そういえばそうだった。いつも仕事がなくてつい忘れていた。

  「だから、明日から数日間、レイの家で住み込み家政婦として働
   け!!」

  「わーったよ」

  こうゆうときのヤツには何を言っても無駄だという事は分かって
  いる・・・
    翌日 放課後

  「久しぶりだなここも・・・」

  シンジは翌日、ラファの言うとおり綾波のマンションに来ていた。

  「402号室・・・ここか」

  相変わらずボロいアパートだな。エレベーターは動かないし、所
  々血痕が飛び散っている所もあるし・・・
  何か住み着いてそうだ。

  「綾波の事だから・・・開いた!!」

  思った通り綾波は鍵を閉めていないようだ。物騒な気もするが・・
  とりあえず綾波はまだ帰ってきてないし、まずは部屋の掃除から
  やるか・・・

  シンジはどかどかと綾波の部屋に入り掃除を始めた。

    
     二時間後

  「フー、やっと掃除が終わった」

  元からの家事能力の高さと前の世界で身につけた主夫としての能
  力の高さで何とか早く終わった。
  さすがに自縛霊とか自縛霊とか自縛霊とかに囲まれたときはかな
  り危なかったが・・・

  ガチャ

  「おかえりー」
  
  どうやら綾波が帰って来たようだ。少し驚いた顔をした綾波だっ
  たが
  
  「あなた、誰」

  という、冷静なツッコミを受けてしまった。
  そういえばまだ一度も自己紹介した事ない。
 
  「あー、俺は対馬シンジ。チルドレンの護衛をやっている。今日
   はラファからここで家政婦まがいの事をやって欲しいといわれ
   てきたんだが・・・」

  「・・・そう」

  あっさり返されてしまった。綾波とはあまり会話がつながらない
  から嫌いなんだ。

  「それじゃあ、俺は二、三日ここに泊まらせてもらうから」

  「好きにすれば」

  「じゃあ、今から夕ご飯作るから座ってて」

  これではどちらが家主か分からない。
  いつもはシンリに作らせてはいるが、腐ってもシンジは主夫。た
  いていのものは作れる。
  
  「ふ~ん♪ふ~ん♪今日の夕食は豆腐ハンバーグ♪」

  しかもシンジは久しぶりに料理が作れてご満悦だ。
  ここの生活も結構いいかも。と、思い始めているシンジだった。


    3日後 学校のとある教室

  最近学校ではシンジとあの綾波レイが付き合っているのではない
  かという噂が流れていた。

 
  「聞きましたか?今日も綾波と対馬が一緒に登校してたらしい」
 
  「私は昨日、綾波が対馬に弁当を渡しているのを見ました」

  「なんだ、ヤツはもてない私たちに見せつけているのでしょうか」

  「許すまじ事だよ諸君」

  『ぎ、議長』

  机の前に『01』と書かれたプレートを掲げた男がしゃべりだす

  この怪しい集団はもてない男たちを集めて行われる会議である。
  とある教室にて、各クラスのもてないヤツの代表が12人ほど集
  まり毎週行われている。
  
  ちなみに組織名はズーレというどっかで聞いた事あるような名前だ

  今日の議題は学校一の美少女とまで言われる綾波レイとそのレイ
  と付き合っているといわれる対馬シンジの事である。

  「ぎ、議長。対馬はいつも我々に綾波レイお手製と思われる弁当
   を見せびらかしながら食べています!!」

  「どうしますか?」

  机の前に『03』と書かれた男が答える。

  「裏切り者には制裁だろう」

  NO,1が答える。

  「そうだ、そうだ」

  「やはり対馬を召還しよう」

  NO,1の男が言う。

  「そうだ、我らに裏切りは不要だ」

  「もてない男たちのために!!」

  『もてない男たちのために!!!』


    昼休み 教室 シンジサイド

  ビクゥ・・・何か寒気がする。綾波と暮らし初めて早三日。だん
  だん綾波との生活にも慣れてきた。
  
  今日も俺の手作り弁当を渡して一緒に食べる。最近は二人で暮ら
  す事になってか綾波といる事が多くなった。
  ヨツバやユウキの放課後の誘いを断ったりしながらの生活だ。

  「綾波、美味しいか・・・」

  コクリ

  と、あまりしゃべろうとはしないが綾波との生活も悪くないもの
  になっている・・・

     シンリサイド

  「最近はシンジさんも私たちといる事が少なくなったね・・・」

  「いいじゃん、別に!シンジ君ぐらい」

  これだ、三日前からヨツバちゃんはご機嫌がよろしくない。
  どうも、綾波さんとシンジさんが一緒にいるのが気に入らないら
  しい。

  「確かに。でも任務だからしょうがないんだろ」

  ユウキ君は傍観を決め込んでいる。

  「あ~何かイライラする」

  それを私の弁当をつまみながら言う。出来ればやめて欲しい。
  
  「あっ、シンジさんの机に近づいているのって鈴原君じゃない」

  「ホントだ。シンジ君に何の用だろ?」

  シンジさんに少し話しかけてから一緒に教室を出て行く。

  「どこに行くんだろ?」

  ユウキ君だけが神妙そうな顔でドアを見つめていた。

  
    シンジサイド

  どこだここは。確かトウジに呼ばれて廊下を歩いていたら後ろか
  ら殴られて・・・

  「やあ、対馬君。どうだい気分は?」

  「議長!!!」

  驚いたか顔をして答えるシンジ。
 
  「クッ、生徒会ではなくズーレのお出ましとは・・・」

  「ところで対馬君、我々を裏切ったのかね」

  「いえ!?そんな事はありません」

  ズーレとは古くからこの第三中学を裏から操っている組織だ。
  少し前、隣のクラスのヤツから半ば無理矢理入れられたのだ。

  クソッやっぱり関わらなければ良かった。髭の気持ちがよく分か
  る。

  「さて、対馬君。最近君が綾波レイと付き合っているという疑惑
   が上がっているんだが・・・」

  「いえっそんな事は全くありません!!」

  ここで俺が裏切り者になったら俺がどんな目にあうか分からん。
  というより、椅子にM字開脚で縛られている時点で滑稽だが。

  「この場での不用意な発言は・・・死につながるよ」

  ヤバイヤバイヤバイ!議長その手にもってるイボイボは何ですか。
  やばいですってそれは。

  「早く制裁を加えましょう」

  「そうや、そうや」

  おい、待て、今この厳格な場で今関西弁が混ざらなかったか?

  「おい、13番。お前トウジじゃないか?」

  ギクゥ、という擬音と共に13番が揺れた。

  「な、なにいっとるんや。ワイがもてんっていいたいんか?」

  「やっぱり・・・」

  トウジめ、俺を殴れなかった腹いせにこんな事をするとは。
  許すまじ。トウジに対する殺意が50ポイントぐらいアップした
  気がする。
  その時だった、

  ビービービー

  「なんだなんだ」

   構内放送が始まった。

  『非常警報が発令されました。市民の皆様は速やかにシェルター
   に移動してください』

  「逃げろー」
  
  「皆のもの落ち着いて避難だ」

  ズーレの連中は次々と避難していく。

  「ちょ、縄といてけって。俺をおいてくなよ。外にだせって。リ
   ツコさんに改造されるから。やばいから。ちょうどいいわニュ
   ータイプにしてあげるとか言われそうだから。まってー」

  
  そして、縄を抜け出したときには既に戦闘は終わっていた・・・


     後書き

  あまり書けなかった。何か手抜きになりがちな今日この頃。
  次は使徒戦です。


   次回予告

  シンジ無しで始まった戦闘。ツッコミ役がいないため全く緊張感
  がない発令所!?どうなるシンリ!!!


  次回 決戦、第三新東京市 「レイとシンリの戦い」
  



[220] Re[8]:第8話  決戦、第三新東京市 「レイとシンリの戦い」
Name: べべ
Date: 2006/09/28 18:47
  
  「百里、第七航空団、スクランブル発進しました!すでに目標と
   交戦中!しかし、効果なし!」
  
  「目標、新横須賀沖に出現後、北西方向に毎時100kmの速度で直進
   !すでに第三新東京市防空圏内へ侵入し、中心より約3kmの
   地点で停止中!小田原の第三機甲大隊、第二特科連隊、第三新
   東京市到着まで後58分!」


  シンジが、ズーレの連中に監禁されている頃、ネルフでは、使徒
  が接近している、という事で戦闘配置に入っていた。

  当然、しっかりと緊急警報を聞いていた、シンリとレイは戦闘準
  備に入っている。

  
  最初の警報から僅か数分も経たずに、第一発令所のメインスクリ
  ーンには、襲来してきた使徒の鮮明な画像が映し出されていた。

  まるでピラミッドを上下に合わせた、正八面体の物体。

  本当に生物か怪しい使徒、第五使徒ラミエルである。
    第8話  決戦、第三新東京市 「レイとシンリの戦い」
  「エヴァ初号機、発進準備完了です!!!」

  マヤの声が発令所に響きわたる。

  「分かったわ。ところで、ラファのヤツはどこに行ったの?」

  この、やたら偉そうにしているヤツは、使徒が来たという事で晴
  れて禁固刑が解除されたミサトである。

  「あら、ラファ君なら前の使徒の報告書と、貴女が山積みに残し
   た書類の整理を徹夜でやって寝てるわよ」

  最近、こんなのが親友でホントに良かったのだろうか、と真剣に
  考え始めている、リツコが言った。

  「まったく、役立たずね」

  とミサトが言うが、実際は彼女が残した書類の片付けの為にダウ
  ンしているのだ。

  しかも、このミサト内心では、

  (最近は、使徒戦の良いところをあいつに取られてたからこれは
   ラッキーだわ)

  と、腹黒い事を考えてたりした。

  「零号機は?」

  「まだ、起動実験をしていません!!!」

  今回、使徒が出現するのが前の世界よりも少し早かった為、まだ
  起動実験が終わっていない。

  「かまわないわ、早く出して!!!」

  『はっ!?』

  発令所のメンバーがハモった。コイツは何を考えているんだと。

  「葛城一尉!!!まだ起動実験も終わってないのに動かすのは危
   険だわ」

  リツコがもっともらしい事を言う。

  「うっさいわね!!!私が良いって言ったら良いの!!!それに
   二体のほうが勝率が上がるに決まってるじゃない。そんな事も
   分からないから、リツコはそんな歳になっても、結婚出来ない
   のよ」

  「それと、これとは話が違うじゃない!!」

  リツコがものすごい形相で言い返す。本人としては、かなり気に
  していたようだ・・・

  「それに、ここの最高責任者はこの私です。よろしいですよね、
   司令?」
  
  ものすごく理不尽だとみんなが思った。

  こんなのは子供の理屈だ。しかも最高責任者は司令だ。こんなも
  の司令が納得するはずないとみんなが感じていた。

  しかし、

  「かまわん。許可する」

  「司令!?」

  リツコが、ゲンドウを制そうとするが、

  「使徒を倒さない限り人類に未来はない!!!」

  と圧倒的な迫力を持って返されてしまう。

  これで、零号機の参戦も決定したが、この時、ゲンドウは、

  「レイのプラグスーツ姿が見られる。フッ、問題ない」

  と、言っていたそうだ。
    エヴァ初号機


  初号機では、シンリがモニターを見ていた。

  綾波さんも出るんだ・・・

  そこには、プラグスーツに包まれた、レイと零号機が居た。

  私と違って綾波さんは戦闘は今日が初めてだし、大丈夫かな?

  少し不安だ。使徒の経験では私の方が先輩だし、私が綾波さんを
  守らなくちゃ。

  と意気込んでいた。

  「シンリちゃん、発進させるわよ!!」

  その声と共に私は身構えた・・・
    発令所
  「いいわね、初号機が先行して、零号機がバックアップ。何をし
   ても構わないから、とにかく使徒を倒しなさい」

  葛城ミサトの、指示とは少し言い難い声が流れる。

  今日は、誰もこの牛を止められる人がいないので、発令所は不安
  で満ちていた。

  「エヴァンゲリオン発進!!!」

  そして、初号機と零号機は発進される。

  ビービービー

  その時だった、発令所に警報が鳴り渡る。

  「目標内部に高エネルギー反応!?」

  「なんですって!?」

  本気で驚いているミサト。

  「円周部を加速! 収束していきますっ!」

  「まさか・・・」

  リツコの予感は的中する。

  ミサトが叫ぶ!!!

  「だめっ!!よけて!!」

  拘束具で固定されてて、どうやって避けろと言うんだろうか・・・

  ラミエルの側面から謎のビームが発射される。

  ズギャァァァァァ!!!

  目が眩むほどのものすごい閃光。

  「て、敵のビーム兵器、零号機の胸部を貫通っ!!」

  マヤの叫びが聞こえる。

  『!!!!』

  エントリープラグ内の映像に誰もが目を覆う。

  モニターの先ではものすごい痛みで、レイがもだえていた。

  (きゃぁぁぁぁぁぁー!!!)

  彼女の人間らしい声を聞いたのは、初めての人もいるだろう。

  「レイ!!!」

  ゲンドウが取り乱して叫び出す。

  発令所の面々は、そのことの方が驚きだっただろう。

  しかし、その中でただ一人、誰よりも早く冷静になっているヤツ
  がいた。

  「チャンスよ、シンリちゃん!!今の内にパレットライフルで敵
   を一斉掃射よ!!」

  『!!!!』

  発令所の面々はさらに驚いた。これをチャンスだと?

  どんだけ冷酷なんだこの女は。まずは、零号機を回収させるのが
  先じゃないのか?

  と思っていたが、暴走は止まらない。

  「えっ!?でも綾波さんは・・・」

  シンリちゃんが何か言おうとするが、

  「ごちゃごちゃ言ってないで、早く!!」

  と言う言葉に押されて、シンリはライフルを構える。

  「目標内部にまた、高エネルギー反応です!?」

  「なんですって!!!早すぎるわよ!!」

  ミサトが使徒に対して愚痴を言う。

  「ミサトさん!!次の指示は?」

  ライフルを撃ち終わったシンリは、ミサトに次の指示を仰ぐ。

  「ちょっと待って!!え~と、え~と」

  ミサトはどうやら本気で悩んでいるようだ・・・

  「葛城さん・・・まずは、初号機を退避させた方が・・・」

  日向が勇敢にも、ミサトに意見した。

  「うっさいわね!!それじゃあ、使徒が倒せないじゃない!!」

  ミサトが日向に対してキレる。

  「ヒィ!!すいません」

  日向は平謝りをする。こう言う所がダメなのだろう。

  「円周部を加速! 収束していきますっ!」

  そんなやりとりをしている間にも、ラミエルが初号機に狙いを着
  ける。

  ズギャギャーン!!

  初号機は避けるまもなく、コアに直撃を受けた。

  ドン!!!
  
  初号機はビルにそのまま叩き付けられる。

  『きゃぁぁぁぁぁぁー』

  エントリープラグの映像が鮮明に流れる。今日は二度目なので発
  令所の面々のショックも大きい。

  「シンリちゃん!!撤退して!!」

  『はぁ!?』

  発令所の面々は目を丸くする。あんな状態から逃げれるはずない
  だろう。

  「ユ、ユイ~!!ユイ~!!!うおおおおー!!!」

  後ろでは司令がなにやら叫んでいる。

  「おい、碇!!これもお前のシナリオの内なのか!?」

  冬月は真剣な顔で髭に詰め寄るが、すでに髭は気絶している。

  その間に、使徒の加粒子砲が弱まっていく。

  「エントリープラグ排出!!!」

  ミサトがこれを機にと、指示を出す。

  「ダメです。初号機コントロールを受け付けません!!!」

  『!!!!!』

  みんな、ビックリだ!!!

  「使徒、また円周部を加速! 収束していきますっ!」

  『!!!!!』

  使徒は完全にとどめを刺すつもりなのだろう。

  ズギャァァァァァ!!

  ズギャァァァァァ!!

  何度も初号機に向かって加粒子砲を発射する。

  「もう……やめて……」

  マヤが呟くが使徒は情け容赦ない。

  無能な牛は、

  「誰か、初号機を回収してきて!!」

  と言い出す始末だ。

  その時、初号機に変化が現れる。

  「初号機の周りに、ATフィールドのものすごい磁場が発生!!」

  日向が唐突に言い放つ。

  『!!!!』

  ギィィィィン!!!

  初号機の周りをバリアのような物が包み込む。

  「ちょっと、リツコ!!どうなってるの!!」

  ミサトがリツコに聞くが、リツコも驚いている。

  「マヤ!!初号機の状態は!?」

  リツコがマヤに的確に指示を出す。

  「初号機、シンクロ率!?ゼロです!!」

  「まさか!?シンクロ率がゼロで動くはずないわ!?まさか暴走
   !!!」

  リツコが素で驚いている。
  
  グオオオオオオオオン!!!

  初号機が雄叫びを上げる。

  発令所の面々は、その凶暴な雄叫びに恐怖する。

  ズシュゥゥゥゥ!!

  「初号機の体が再生していきます!!」

  初号機はラミエルを見据える。

  ウオォォォォォォン!!

  初号機が二度目の雄叫びを上げると共に、初号機の体色が変化し
  ていく・・・

  「初号機の体色が白に変わっていきます!!」

  「もう!!どうなってるのよ!!」

  ミサトが状況の変化について行けず、周りに当たり散らす。

  初号機のボディーカラーが完全に白になると、

  バサッ!!

  と言う音と共に初号機の背中に真っ白な翼が生える。

  「碇!!どうしてくれるんだこの始末は!!」

  冬月が必死に髭を叩き起こそうとしている。

  バサッバサッバサッ!!!

  初号機が羽音と共に宙に浮かび上がっていく。

  「目標内部に再び高エネルギー反応!?」

  日向の声が響き渡るが、発令所はそれどころではない。

  「初号機にも高エネルギー反応です!!」

  日向が叫ぶ!!

  初号機は口を開けて、ラミエルに照準を合わせる。

  「マヤ!!初号機のデータを漏らさず取っておいて!!」

  初号機の異変の原因を探ろうと、マヤに指示する。

  リツコの顔が恍惚になっている。

  キィィィィィィィン!!ズギャァァァァァン!!
  
  「使徒と初号機。同時にビームを発射!!」

  二つの加粒子砲が、空中でぶつかり合う。

  ギィィィィィィィン!!ダン!!!

  初号機の加粒子砲が、ラミエルの加粒子砲を打ち破り、そのまま
  ラミエルを貫く。

  ドン!!!

  「使徒にダメージが入りました!!」

  マヤが叫ぶ!!

  「まさか、あのATフィールドを貫いたって言うの!?」

  リツコが驚きの声を上げる。

  グォォォォォォォォォン!!

  初号機の歓喜に満ちた雄叫びが響き渡る。

  「使徒、依然活動・・・!?初号機の手にATフィールドが収束
   していきます」

  初号機の手に、真紅の槍が現れる。

  『ロ、ロンギヌスの槍~!?』

  リツコと冬月が見事にハモる。

  「初号機、投擲体制に入りました!!」

  モニターを見ると、初号機は槍を構えて、投擲の体勢に入ってい
  る。

  グォォォォォォォォォン!!

  初号機は雄叫びと共に、槍を思いっきり放った。

  ドン!!

  槍はそのまま使徒を貫く。

  「パターン青、消滅を確認……」

  発令所には何とも言えない空気が流れる。

  モニターには歓喜に震えた、白い悪魔が写っているのだ。

  グォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!

  初号機は、ひとしきり叫び終えると、活動を停止した。

  「し、初号機の活動停止を確認!!」

  オペレーターが震えた声で言う。

  「パイロットの生死を確認!!急いで!!」

  リツコが陣頭指揮をとり、まだ恐怖が収まらぬ発令所を纏めてい
  った。  
       後書き

   え~と、更新が遅くなりました。すいません。

   テストがダブルでありまして、その上ネタが思いつかず、遅い
   更新になりました。


    次回予告

  使徒戦でのけ者にされた二人。仲良く今回の使徒戦を見て初号機
  の異変に愕然とする。
  初号機にいったい何が起こったのか?


  次回 人の造りしモノ 「それは、猫じゃないって!?」

        よろしく!!  


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