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[21611] これってなんてエロゲ……?(学園モノ)
Name: ティッシュ◆3958e6f2 ID:33267fbf
Date: 2010/08/31 22:34
以下に注意。

・作者は文才が無い。

・ちょっとした厨二病。

 

夏が終わったのでちょっと暇つぶしに書いて板

ではプロローグへどうぞ














 学校生活。それは誰もが通る道であり人生で最も楽しい時期である。その中で一番に青春を味わうことができるのが高校生活だ。それは人生で一度しかない。甘酸っぱくそして時には泥のような匂いも汗臭い匂いもする高校生活。人生でたった一度。その3年間がもっとも楽しい。中には大学生の方が楽しいと思われる人もいるだろうが、少なくとも俺は、高校生活の方が楽しかった。

 そんな高校生活も気がつけば過ぎて大学へ。そして社会人へ。

 頭のできる奴は大抵サラリーマンやらで金稼いでいる。なんの変哲もない普通の社会人生活だ。俺もその生活を送っているうちの一人で小さい会社に入社してもう5年が経つ。中肉中背な体と何の変りもない顔。唯一自慢できる処と言ったら鼻が高いこと。

 ……物理的にだよ?

運動は道場に通っているためにそこそこは鍛えられているのだけれども平凡な社会人生活にこれはいらないのではないかと、最近サボリ気味である。
 
 さて、そんな生活の中唯一心を癒してくれるのは、マイギャルゲーだ。
 
 そう、若干26歳にて俺はまだヲタを続けていた。

 おかげでいまだ彼女0。画面の中で攻略した数なら自慢できるのだがな。

 冴えない毎日。日々繰り返される日常。それが人生だ、と。所詮こんなツマラナイ人生。漫画みたいにどこか異世界に飛ばされたり、こんなギャルゲーみたいな甘い生活がある筈もない。

 俺は一生涯このままパッとしない人生を送るのだろう。――とずっと思っていた。

 それを変えたのある事故がきっかけだ。そのおかげで人生変わった。

 さて、何が言いたいか。それをはっきりさせたい。

 


 俺の人生、捨てたものではないのだと。


















 目が覚める。長い夢を見たようだ。随分と夜が長く感じられた。寝たときなんかはあっという間に夜なんて過ぎるのに。

 時計を確認すると6時前だった。ひとつあくびして俺は顔を洗う。そして、『制服』に身を通しながらトーストを焼きコーヒーを入れる。朝の朝刊を広げながら俺はバターとジャムを塗ったトーストを食べる。

 俺は基本的に朝は洋食である。コーヒーのカフェインが俺の眠気を緩やかに取り除く。

 洗濯物をほして軽く掃除をして見ると時計は8時を過ぎていた。『学園』はこの家の近くなために朝はゆっくりとできる。事実この時間帯に出ても十分に間に合う。

「さて、行ってきます」

 誰もいない俺の住むアパートにそう告げて俺は家を出た。





 俺は一度死んだ。それは確かなことだろうと思う。酔って帰った途中に信号無視のハイブリットカーに轢かれて即死。ということになっている。正直車が俺の目の前まできたところまでは覚えているのだが。なんだかパットしない。

 問題はそこではない。

 問題は死んだ後のことなのだ。

 車に轢かれてその直後『輪廻天娘』と名乗る少女に俺は出会った。スラリとした体、まだ少し幼さを残す顔。彼女は見た目からすれば16くらいだろう。真っ白の何も無い空間で彼女と出会い、俺を今から転生するとかなんとか言って来たのは覚えている。

 転生。生まれ変わりそして新たなる生を生きて次世に行くことであるが、少々俺は特殊らしい。

 俺が次に転生するのは17歳の男。そこから第二の人生がスタートということらしいが。

 さらに言えば前世の記憶も受け継がれるらしい。

 意味がわからん。意味がわからないが、もう一度、今度は生まれ変われることができるならこれと願ってないことだ。

 でも――『頑張ってくださいね♪1000人目さん』彼女が最後に残したこの言葉だけはやけに耳に残った。








 さて、無事転生し終えた俺はどうやら本当に17歳からスタートらしい。しかしながら色々と問題は残る。

 まず、17歳以前の記憶である。本来ならば当然俺には17歳以前の記憶なんぞ知るわけがないのだが、頭ではちゃんと記憶しているのだ。それに前世とは違った名前なのに呼ばれれば自然と反応するし、以前の友達とだって自然と会話できる。まるで長年本当に0歳からちゃんと生きていたみたいに。

 なんだがそれは気持ち悪いが便利なことには変わりない。

 さてさて、一番に厄介なのは今の状況だ。
 
 17歳ということはもちろん高校2年生だ。高校生だ。俺の通っていた――いや通うこの学園、『さくら学園』が厄介なのである。

 私立『さくら学園』それが俺の『再び』通うこととなった学校である。元は『さくら女学園』という名前で女子高であったが5年前に少子高齢化の影響で共学へ。未だに女生徒が男性との約2倍という数の学校だ。

 書いて字のごとく、この学園には桜が多く春には美しく桜が咲き乱れる――。
 
 まぁここまでなら普通の学園と大差ないだろう。

 まず問題点その1。俺が記憶する限りこの土地にはさくら学園なんて大層な学園はまずない。ここはどうやら俺の地元なのだが、県は一緒でも街がまるごと違うのである。あ、もちろん前世の話で。

 俺の生まれた、そして前世でも働いている会社の県に『桜町』なんて街も『さくら学園』なんて学校はまずない。断言しよう。と、言うことは考えたくもないが俺がいた世界とは違う並行世界なのではないかと考える。この手の小説やギャルゲーはやり尽くしたからわかる。これはまず転生系だ!

 と、そんなのどうでもいいが。

 問題点その2。あぁ――これが一番厄介だ。

「おはよう。ジュン」

「おやよう。ナオ」

 学校の登校途中で出会ったこの男――大狗直人。こいつはどうやら幼少のころからの親友で俺の幼馴染らしい。自然と会話が弾むのは17歳以前からこいつと付き合っていたからだろうか。

 まずこいつ。スゴクIKEMENNです。背は175ぐらいで整った顔立ち。制服の上からでは分かりにくがこいつ結構筋肉さんが潜んでいて強い。まぁそれだけなら学校の中で1人や2人いるだろう。そんなに難しくない。

 こいつの恐ろしいのはそのステータスではない。その環境なのだ。

「おっはよージュンくん!今日も髪ボサボサだねー」

「……おはよう。神木神奈」

「なんでフルネーム……?」

 神木神奈。少し茶髪の掛ったポニーテイルの元気な女の子直人の『幼馴染』であり、こいつの『隣』さんだ。

「ジュンちゃんどったの?」

 そして下から覗く彼女は大狗菜々。直人の妹なのだが血がつながっていない。所謂『義理の妹』

「いや、なんでもないんだ。少し寝ぼけているんだよ」

「ふーんそうなの?」

 頭の良くて勘の良い皆様ならお気づきになるかもしれない。だが、こんなもんではこいつは終わらない。

「あっ!ヤベッ!このままだと遅刻するぜ!」

 むっ!これは!

「あ、本当だ!もうナオが今朝着替えるの遅いから!」

「それは神奈がいきなり俺の部屋に入ってくるからだろ!隣だからって窓から入ってくんなよ!」

 リア充め。

「ほら、2人とも『夫婦喧嘩』してないでいくよ!このままじゃ遅刻する!」

『誰が夫婦だ(よ)』

 俺たちは走る。見ると他の生徒の人影はあまり見られない。先頭を走るのはナオ。そしてその先には曲がり角がっ!

 察しの良い皆様ならお気づきでしょう。そうです、この直人――転生先の俺の親友は――


「きゃっ!」

「うわっ!」

 鈍い衝撃音。そして悲鳴。何事かと俺達は曲がり角を曲がってみる。

 そこにはスカートを抑えた超可愛い女子生徒と顔を赤くする直人の姿が。

 おう……ついにやったかこの野郎。

「あ、ご、ごめんなさい。私急いでいるので!」

 そうして走り去る女子生徒。落ちるハンカチ。それを拾う直人。

「ナオ!時間がないわよ!」

「お、おう……」

 そうなのです。この大狗直人は、俺の親友は、フラグメイカーなのです。






……これってなんのエロゲ?

 







[21611] 1話「始まりのゲーム」
Name: ティッシュ◆3958e6f2 ID:33267fbf
Date: 2010/09/05 21:56
 「まず、説明が必要ですね」

 彼女はそう言って俺の目の前にやってくる。

「輪廻転生という言葉をご存知ですか?」

 知っている。確か迷いの中で何度も生まれ変わること。だったよな。

「えぇ、単刀直入に言うとあなたは死後、ある『方々』によってその輪廻転生の理に流されました」

 ……どういう意味だ?

「つまり、あなたは死んだら生き返るということです」

 ……マジ……?

「えぇ、ただし生き返ることができるのはその世界につき2回までそれがその輪廻転生のルールです」

 ……その輪廻転生ってのにはルールがあるのか。

「もちろんですとも。なにせその輪廻転生はその『方々』が作ったものですから」

 ……作った?輪廻転生を?なんのために。

「暇を持て余す……と言っても過言ではないですね。あなたは選ばれたんですよ。この『ゲーム』に」

 ……げーむ?

「えぇ。あなたはこれから3つのゲームをしてもらいます。そのゲームすべての条件をクリアできれば『現実世界』にあなたの願いを3つ持って生き返ることができます」

 ……ま、マジで?

「はい。なんでもいいですよ。願いは。例えば世界最強になりたいとかお金持ちになりたいとか漫画の主人公になりたいとか。そういった願いを持ってあなたは元の現実世界に1から生き返ることができます」

 ……それは……とてもすごいな。

「さてさて、そのゲームは今現在も始まっていますが、輪廻転生とは迷いの中で生返ること。死んでも2回くらいはチャンスあるんで頑張ってくださいね」

 ……マテマテ。そのゲームとやらは命をかけるようなこともあるのか……?た、例えばアクの大魔王と戦ったり……。

「さぁ?でも、そんな感じのは少なともあまりないでしょうね。それにあなたは心の中で『リセット』と念じて唱えると最初からやり直すことができて、それも『死』に数えますから」

 ……なんじゃそりゃ。

「私に聞かれても……ボクもあの『方々』が考えていることなんてわかりませんから」

 ……。

「さて、時間もあんましなくなってきましたので『この世界』のルールを説明しますね」

 ……ゴクリ。

「……ズバリ、最初のゲームは題して『超イケメン一級フラグ建築士ギャルゲー主人公くんよりも先にヒロインなあの娘達を攻略しよ~』です!」

 ………………。

「そんな目でみないでくださいよーボクもあの『方々』の考えていることなんてわかりませんから~」

……えーとつまり、主人公君よりも先にヒロイン達を攻略しろってことですか?

「その通りです!いやーよかったですねーあなたギャルゲー得意じゃないですか」

 ……いやいやいや!現実とは違うから!あんなにポンポンとできるもではないから!そもそもなんでギャルゲーなの!?

「知りませんよ……ボクが聞きたいですよ。あぁ、でもそういえばあの『方々』会議室で熱心にギャルゲーやってましたね。それほどハマルものなのでしょうか」

 ……俺に聞くな。

「いやーすごかったですよ。『やはり転校生は角でぶつかってこそ!』『幼馴染は俺達のジャスティス』『やべっちょっと妄想が止まらない……!』とかなんとか」

 ……知らんよ。

「さてさて、お時間ですね。じゃ、頑張ってくださいよ。鴉丸順平さん。私もサポートするように言われてますから」
 
 ……果てしなく不安だ。

 









「初めまして、このたびさくら学園に転入してきた『楠 咲夜』と申します。よろしくお願いします!」

『うわーめっちゃ美人じゃん』

『……やべーよ。可愛いすぐる』

『胸でけー。あれで高校生とか……マジパネェ』

 ざわ…ざわ…。

 朝のHR。 案の定我が2-Bのクラスにおっぱ――グフン。転校生美少女がやってきました。黒の髪にサイドポニー。うるっとした瞳に85は超えているだろうバスト。スラリとした体。ボキュボーン!ってな感じの人。

 ……やべーよ。これやべーよ。こんなの反則だろ……。

 俺が高校生のときは『ボン・ボン・ボーーーーン!』の人ならいたけど。あ、あと『キュ!キ!ュキュ!』の人も。
 
 いや、でも神奈もすごいんだよなー。やはり幼馴染として体が定着している部分もあってなかなかに興奮はしないがスタイルあいつは結構いいんだよね。でもバストなら圧倒的に転校生の方が……ね。

 神奈は所謂『貧乳』という枠にある……と分析する。高校生2年ではそれぐらいあればかなり良いほうだとは思うがな。

「イテッ!なにすんだよ!」

「今、かな~り失礼なこと考えたでしょ」

「な、なんのことかな……」

 ……チクショー!

 ナオのやつ、美味しい奴め。多分ナオも俺と同じことを考えていたのだろう。しかしながらお咎めはナオだけ。これは軽い『嫉妬』が入っているためであろう。

 だがしかし、彼が主人公君だから、と言う可能性もあるがな。

 「じゃー席はあ、大狗くんの隣が空いてるわね。そこに座りなさい」

 大狗の席は一番後ろの窓際。神奈はその前。そして俺は神奈の斜め隣である。

「さて、授業始めるわよ」










 こ、これが転校生のみ与えられるイベント……!休憩時間の異性の質問攻め!

 す、すごい数だな……。

 笑顔で応じるあたり彼女のすごいところである。

 男子の質問攻めが終わるとお次は女子である。ふむ……男女問わずに人気がある転校生か。性格よさそうだもんなー。

(「わかっているかもしれませんけど、彼女はヒロインの一人ですよ」)

「うぁ!!」

 突然に話しかけられて俺は椅子から転げ落ちる。楠と席が近かったためか、女子の視線が一気に俺にあつまる。

「どうしたの?ジュン」

 神奈の質問になんでもないよと手を振って俺は教室を出た。人気のない階段の踊り場に出て俺は隣で浮いている彼女に向けて叫んだ。

「なんでお前がここに居るんだよ!」

(「言ったじゃないですか。サポートするって」)

「言っていたけれども……びっくりするって言うかなんというか」

(「ボクは輪廻天娘って言います。よろしくです」)

「……はぁ~……で、サポートって具体的には?」

(「具体的には順平さんが攻略するヒロインの基本的な情報とその人物の特定。あとはゲームにかかわらない様な――例えばちょっとした身近なお世話なんかをしるように言われてます」)

「ルールの細かな説明とヒロイン情報。それと俺のお世話ってことか」

(「そうです。あの『方々』曰くRPGで謂う所のマスコット妖精的な存在ですね」)

「……それはまたご苦労なこって」

(「ちなみに下のお世話はないですよ――ってどうしたんですか、順平さん?」)

「……」

 ……なんて娘だろう。きっとその意味すら理解できていないではなかろうか。

「ちょっと質問いいかな?」

(「はい、なんなりと)

「……その……なんでメイド服なの……?」

 そう。この天娘とかいう娘。何故かメイド服なのだ。それもキチンとしたメイド服。決してコスプレ用に作られた、あきらかに狙ったような装飾もミニスカートでもない。

 メイド服はやっぱりこうでなくっちゃね。短いスカートでヒラヒラなんてメイド服ではないからな……って、何を考えているんだ俺はそうではないだろう。確かに、これを着せた人はメイド服のなんたらかはわかっている。しかしながら彼女に着せてなんの意味があるのだろうか。

(「これですか?ボクの趣味です」)

「おまえかよ!しかも趣味かよ!」

(「他にご質問は?」)

「色々はっちゃけすぎだろう……まぁいい。ちょっとしたルールの確認なんだが……攻略って大雑把すぎるんだが、もっと詳しく頼む」

(「そうですね。あん時は時間がなかったですけど今は有り余ってますから。細かい説明をしましょう。
 主人公より先にヒロインを攻略というのは、つまりヒロインをかけてどっちが先に落とすかって話らしいです。攻略成功の証は相手の好意の持った『キス』です」)

「き、キスぅ!?」

(「はい、そして今回ではそのヒロインを攻略した後は、一度そのヒロインのあなたの記憶と感情の一部がリセットされます。もちろん、主人公くんがそのヒロインをあなたより先に攻略した時についても同じくリセットです。せいぜい『仲の良い異性』か『ちょっと気になる異性』となるでしょう。そして、6人のヒロインのうちにさきに2人攻略したほうが勝利となります。あなたが買った場合は次の世界へ、もちろん、あなたが残りたいというのならこの世界に残ってもよいですが」)

「……なんか、ホント、ゲームみたいだな」

(「ゲームですよ。ここはあの『方々』によって作られた世界ですから。あ、そうそう。負ければあなた、地獄行きですから」)

「……は?」

 な、に?地獄行き……?な、なんだよそれ!

(「おっと今回はここまでのようですね、またお会いしましょう」)

「お、おい!聞いてないぞ!なんだよ地獄行きって!」

(「今初めていいましたから」)

「ふざけんなーー!!!」

(「勝てばいいじゃないですか」)

「そ、そんな人事みなたいに」

 実際人事ですし。と、天娘は肩をすくめた。

(「あ、そうそう。作られた世界でもあなたが知っているギャルゲーみたいな機械的な人形ではありませんから、みんなこの世界に存在している人たちはれっきとした人間ですからね。それをお忘れなく。それでは、ボクはこの辺で」)

「……あ、こらー!待てー!!」

 そして、フラフラとどこかへと消えた天娘。

「……」

 取り残された階段踊り場で俺は呆然と立ち尽くした。

 まったく、厄介なこととなったぞ……。











初めましての方、ティッシュと申します。これからもよろしくお願いします。



さて、基本的にギャルゲーですが、こんな娘をだして欲しいとかあったら言ってください。ジャンジャンヒロインにしますからwww






[21611] 2話「ヒロイン紹介」
Name: ティッシュ◆3958e6f2 ID:a3f8257a
Date: 2010/09/13 23:55

 大狗直人は主人公さんである。

 それはもう間違いないことなのであろう。よければ自分が主人公であって欲しかったと思うのは仕方のないことだと俺はいいたい。

 彼がワンアクションを起こせばあらゆるヒロインやそれを取り巻く事件、イベントが彼の掌に転がる。彼が動けばあらゆる場所においてフラグが立ち、よりよく進めば回収できる。
 
 モテない男どもの大半がこいつのせいだろうと断言しよう。
 
 自分が操作しているのならいざ知らず、おもわずニヨニヨしてしまうイベントでも、身近でおこれば、それも第三者としてならば、この上なく殺意が沸く。今こそ幼馴染が居る男として見られているが、いつかこのクラスの男子すべてが牙をむくのではないだろうかと逆にこいつを心配してしまう。

 いや、そもそも彼らにとってそれが日常なのだろう。

「まった夫婦喧嘩っすかwwww」

 と、幼馴染を弄る役として定着しつつある親友キャラポジの俺としては「wwww」の部分に殺意が篭っていようとは誰も気がつかないであろう。

 おかしくない!?あれっておかしくない!?と、ギャルゲー要素について友に打ち明けてみても

「普通だろ(←いつものことだろ)」

 と返されるのが落ち。

 さて、まぁーうん、それだけで終わっていたのらなら、俺もよかった。

 主人公くんが居て、その親友で可愛い娘たちが大半を占める学園で「うわーこっちが恥ずかしくなるー」というイベントを楽しみ、出来ればその中から彼女が出来たらなーなんて思いながら学園生活をエンジョイする。

 それならどんなに幸せだろうか。
 
 だが、如何せんそれで終わらぬのが人生である。




















 さて、放課後である。イベントの時間である。直人はどうやら神奈と一緒に咲夜を学園内を案内し、さらに街を案内するというイベントを繰り出すらしい。俺も幼馴染親友キャラというポジなので誘われたが、ここは断っておいた。確認したいことがあるからだ。

(おい天娘)

(はい、なんでしょうか)

 呼んで現れる天娘ちゃん。

(これからヒロインの確認に入るから案内してくれ)

(了解ー)

 まずはヒロイン確認である。

 マジで狙いに行くしかないだろう。天娘の話によるとこのステージを1年でクリアしなければ地獄行きらしいからな。悪いことなんもしたことないのに地獄行きとかマジ嫌だからな(因みに地獄とはどのような所かと天娘に聞いたら詳しく映像で教えてくれた。もうみたくない)

 天娘に案内されるままに学園内を回る。
 
 天娘のサポートはヒロインの名前とちょっとした情報(居場所とか)である、それをうまく使って攻略していくかない。

 直人にはフラグメイカーと絶対運(女性運)が半端ではない。それに勝るためにはどうするべきか。考えた挙句取り敢えずは『出会い』の数を増やしていくしかない。

 ギャルゲーのマップで攻略したいヒロインを選択できるあれだ。

 直人よりも出会いを増やしていく。これに尽きる。

 因みに神奈は諦めている。あれはもう駄目だ。……わかるだろ?

 絶対俺が超えられない壁があるのだ、神奈には。家が隣同士、窓から侵入可能。そして極めつけが昔に結婚の約束をしている、だ。

 直人は例のごとくそんなに意識しているわけでも覚えているわけでもないのだが(むしろ家族とい意識が高いだろうもしくは親友)神奈は今でもそれを覚えて想い続けている。

 はい、付け入る隙がありません。

 さて、そんなわけで0からスタートできるまだ出会っていないヒロインと先に会おうという魂胆だ。

 ポンポン言っているけどすごく考えてます。はい。

「さて……」

 天娘に案内されてやってきたのは『図書館』である。図書室ではないからして本館とは離れている。

 大学にあるような図書館がこの学園にあるのだから結構なお金持ちである。いや、そんなことはどうでもいい。中に入る。

(あの娘です。『本嶋文(もとしま あや)』あなたのクラスの図書委員をやっている人ですよ)

 チラリと伺う。ショートの黒髪。ちょっと大きなメガネを付けている。

 ……所謂地味系文学少女で、メガネを取ると可愛いってパターンか。

(彼女を?)

(いや、まだだ。でも取り敢えずは話していこうと思う)

 俺は席を立った。それなりに本を嗜むほうなのでその手の話題はおそらく大丈夫だろう。彼女が読んでいるのは――小説系か。

「あのースイマセン」

「……」

「あのースイマセン」

「……」

 返事がないただの(ry

「あの!スイマセン!」

 声を強めて言うと、彼女が驚いたように体を起こしてそのままバランスを崩して転がる。

「だ、大丈夫ですかー」

「あああああ、ああの!す、すいませんでした!わ、私ったらつい本に夢中で!」

 慌てて声を上げた彼女だがそのせいで視線が一斉にこちらに集まる。

「……」

 恥ずかしそうに縮こまった跡にペコリと頭を下げた。

 やべぇ……やべぇよ……かわいすぎるよ……。

「そそそそれでなんでしょうか……」

「……はっ!……あ、うん僕この図書館初めて利用するからカードの作成ってどうやるのかわからなくって……」

「あ、はい。カード作成なら――」

 取り敢えず出だしは好調だな。

それからしばらくこの娘にカード作成を手伝ってもらってそれから図書館をでる。

(さて、次ですね――ってどうしたんですか?)

(あーいや、なんでもない)

 ここの世界はやばすぎる。あんな娘俺の居た学校にいなかったぞ。転校生然り幼馴染もまた然りだが、あのタイプはそうそういないだろうな。

 おれなんかが攻略できんのかよ……。

 ちょっとした複雑な気持ちが浮き上がった。 









みんな大好き図書委員だよ。このこにはちょっとしたドジっこ成分がふくまれます。

次は……



[21611] 3話「会長=クールキャラが俺のジャスティス」
Name: ティッシュ◆3958e6f2 ID:a3f8257a
Date: 2010/09/14 23:11



 なんだよ、まったく。

 俺は若干腫れが出ている頭をさすりがらあまり人気のない特別館2階の廊下を歩いている。

 少し前のことだ。曲がり角で野郎と出会い頭にぶつかったのだ。最悪である。
 
 曲がり角で女の子とぶつかるなんて、ありえねぇんだよ!

 直人は別であるが。

 廊下を歩いてヒロインな娘を探していると突如黄色い声が上がった。何事かと見下ろしてみれば中庭の館と館をつなぐ渡り廊下にちょっとした人溜まりができていた。

 その中心部に無表情にもみえるがどこか柔らかい表情で黄色い声にあいさつをしている長髪の女生徒が居た。

(彼女ですよ)
 
 隣で天娘の声が聞こえた。その言葉の意味をすぐに理解する。

(名前は?)

(九重 薫『ここのえ かおる』3年生でここの生徒会長です)

 ……あーなるほどね。

(どうします?接触します?)

(……あーいや、無理だろうよ)

 おそらく、彼女は成績優秀スポーツ万能のよくあるクールな生徒会長なのだろう。元々女学だったためか、圧倒的に女生徒に人気なのだろうね。

 しかしながら、俺が接触できる可能性は極めて低いだろう、と予測する。

 一般人の俺なんかが彼女と接触できる確率は乏しい。生徒会を手伝う、なんておいしいイベントがあったら別格。ましてや突発的なフラグがあるわけもない。

 直人の方も難しいだろうな。

 生徒会長という役柄で『会う』というのは簡単だろう。だが、圧倒的に印象が足りない。ああいう人に騒がれていることに慣れているキャラは俺なんかが接触して『モブ』としてしか扱ってくれない。
 
(保留だな。こちらから動いても『視野』に入らないし、かと言って毎日あっても怪しまれるだけだと思う。ここは待つしかないな……)

 ……直人がすごいフラグを早期に起こしてこないことを祈ろう。

 6人の中を2人なのだから別に彼女を攻略しなければならないってわけじゃないからな。

 今現在の攻略可能なヒロインは、楠咲夜、神奈、本嶋文、そして九重薫か。神奈に至っては諦めているし、まだその他にも後2人居る。ここでアクションを起こして後々厄介に響いてもあれだしな。

 この手はヘタに動いたらそれを取り巻く野次馬供に料理されそうでこわい。

 さらにいえば、そんな大胆な行動はできない。

(次いくぞ)

(はーい)

 さて、本当にどうしようか。まだ後2人は残っているが2人攻略しなければ地獄行きだぞ……。

 いや、まて。あせるな。後1年あるんだ。ここはもっと慎重に――

 ゴン。

「痛っ!」
「――ッ!」

 曲がり角で誰かとぶつかった。鈍い音がして同時に相手と俺が尻餅を付いた。額にあたったようで目の前がチカチカする。

 またか、またなのか。畜生め、ド畜生め!また野郎か。今日で2回目だぞ!これってすんげー痛いんだぞ!

 額をさすりながら、俺は思わず声を上げた。

「イッテーな!ちゃんと前向いて歩けよ!またかよ!畜生。本日2度目だ……ぞ……」

「す、すまない。少々考えごとしていたもので……」

「――」(←開いた口が塞がらない)

「本当に申し訳ない。私としたことが――だ、大丈夫か?」

「――ッ!」(←声にならない叫び)

 我が世の春が来たああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!

ついに……!ついに俺が……!この俺が……!曲がり角で……!美少女と……!圧倒的……!圧倒的……嬉しさ……!

「本当に申し訳――ありませんでした」

 地に着きながらも本当に申し訳なさそうに謝る生徒会長。

 いえいえ!いいんです!いいんですよ!会長!むしろ嬉しいくらいです!むしろ感謝っす!ありがとうございます!

 それほどまでに自分が不注意であったことおに負い目を感じているのだろう、さきほど廊下でみかけた彼女の姿とは到底かけ離れていた。なんだか本当に申し訳なさそうに謝るので、俺も謝ろうと腰を上げて――瞬間、ふと気がついた。

 これほどまでな一級フラグは人生で一度あるかないかだ。この機会を簡単に逃していいのだろうか。

 考えろ、ここで俺の第一印象がきまる。遠まわしにしていた会長の接触がこんなラッキーな形であたったのだ。ただでさえ、彼女は攻略としては難しい立場にいるのだ。

 一瞬の考え、そこで俺の脳が珍しく働く。そうだ、こんな場面俺がやったギャルゲーにもあったじゃないか。

 ……腹をくくれ……!やってみる価値は十分にある。さぁ、やるんだ!俺!

「あーいや、こちらこそすまない。僕も少々苛立っていたから……怒鳴ってごめん」

「いや、元はといえば私がぶつかったのが悪いんだ。すまない」

「いいよ、別に。僕の方こそゴメン。怪我ない?」

 俺は立ち上がり、会長に手を差し出す。

「あぁ」

 素直に会長は俺の手をとった。心臓が跳ね上がる。鼓動が早まる。

「いや、本当ゴメン」

 俺が深く頭を下げると、彼女が驚いたようにアタフタとした。

「そ、そんな。元は私がぶつかったのであって……こちらこそ、すまない」

 今度は会長も深く頭を下げる。俺はその様子に声を上げて笑った。

「くっ……ふふ……ふはははは!」

 驚いたように彼女が弾かれたようにして顔を上げて目を見開いた。

「ククク……あーいや、ごめん。2人して謝ってさ、なんだか堂々巡りで可笑しくなっちゃって」

「……確かに。ふふ。そうだな。ふふふ、そうだな」

 大事なことなので(ry

「この件はチャラってことで」

 俺がおどけて笑うと、彼女も微笑んでくれた。

「あぁ」

 俺はうん、と頷いてそれじゃ、と通りすぎる。そして、ちょっと歩いて振り返る。幸いにも会長はまだ俺のことを見ていた。

「意外と可愛いとこあるですね、生徒会長」

 俺は言った後の彼女の表情をみるまもなく踵を返した。そして、そのまま歩いて階段を歩くと、途中から駆け上がった。

 全速力で駆け上がり、そして屋上へと飛び出る。高い網状の柵をつかんで、声を上げる。

「うぁああああああああああああああああああ!HAZUKASIIーーーーーーーーー!」

 我慢していたものをすべて吐き出す。そして、バタリと倒れた。

 やべーよ。顔赤いよ。恥ずかしいよ。

(だ、大丈夫ですか?)

(もうやだ……なにやってんだよ、俺)

 会長とのあれ、前にやったギャルゲーの主人公のセリフをパクったものだが、この上なく恥ずかしい。
 
 しかも、言っててなんだが悲しくなってきた。

(でもよかったですね、九重さんと接触できて)

(おかげで色んなもん失った)

 自分でしたことなのだが、やらなければよかったと後悔している。

 確かに、インパクのある出会いであったし、あそこは攻めたほうがよかった。でも、もっと賢い方法があっただろう。

 つまりは勢いだけでやっちゃったZE☆ってことです。

(でも九重さん、なんだがちょっぴりうれしそうでしたよ?)

(……それは本当か)

(……勘、ですけど)

 だろうよ。一瞬みえたの「えっ!?」の顔だったもの






「なに1人ブツブツ呟いてるんだよ、お前」














 もうやだ、死にたい。



[21611] 4話「イベントは自分で起こすべし!」
Name: ティッシュ◆3958e6f2 ID:f226f1ee
Date: 2010/10/23 13:25

「何一人で呟いてるんだよ、お前」

 もうやだ、死にたい。

 顔を上げればイケメンさんがこんにちは。ちくしょう!お前はお呼びじゃないんだよ!

 俺は不機嫌面を隠そうともせずにナオを見る。何を黄昏ているのか、ポケットに手を突っ込んで眠たそうにあくびをする。かかとを立てて座る彼は10人中10人が間違いなく「イケメン」と答えるであろう。

 イケメン死ねばいいのに。

「うるさい、今僕はこの瞬間先程の行動に恥じらいを持ちつつ『あぁ、ヤッチマッタナー』と後悔となんかちょっぴり嬉しいような複雑な気分に襲われているんだ」

「訳わからねーよ」

 ごもっともで。俺も何言ってるかさっぱりだ。

「なんで、こんな所にいるの?お前」

 確か放課後の街案内イベントに向かっているのではないだろか。

「ん?あぁ、咲夜はなんか急用ができたとかなんとか言ってしばらく待つことにしたんだ」

「神奈は?」

「なんか、ジュース買いに行ったみたいだが……」

「お待たせー」

 声と共に神奈が入ってくる。その後ろには申し訳なさそうな顔をする咲夜さんが。

 なんでも転校初日に届けた書類のちょっとしたミスで担任に呼ばれていたらしい。ちょっとしたことでまだだいぶ時間も余ったということで今から街に繰り出すこととなった。













 
 桜町。桜と名がつくこの街は俺の地元とはひどくかけ離れていた。だがしかしこの体が保有する生まれた時からの記憶がこの街のすべてを知っていた。

 なんだか変な気分だ。知りもしない名前の街を隅々まで知っているということは。

 桜町はそれなりに都市近くのために結構な賑わいをみせている。

 また駅周辺はゲーセンは勿論のことカラオケやショッピングモール。ファーストフードから電化製品店まで。主婦や周りに住む学生にとっては非常に便利な街である。

 咲夜の前にいた学校は田舎ほうのためにこういった繁華街は久しぶりであるという。

 さて、諸君よ。わが親愛なる同志たちよ。

 放課後の街イベントと言えばなんであろうか。

 定番中の定番であるものだ。

角の出会いイベント?――NOだ。これはもうすでに立てている。

人ごみで「おっと危ない……」「……っ!/////」ってな感じ?――NOだ。これはバスや満員電車で起こるものである。

では、なにか?

答えは簡単である。

 不良イベントだ!ちょっと主人公が目を離した隙にチャラ男が現れて女の子に声をかける。そこへ颯爽と現れて女の子を助ける!

 そして好感度が一気に上昇する王道イベントです。

「ねぇねぇお嬢ちゃん達可愛いね、どこ高?」
「俺たちと一緒に遊ばね?」

 俺たちがトイレに行っている時である、帰ってきてみれば不良共が神奈たちを囲んでいた。

 うわー。マジかよー。

 思わぬイベントに俺は少し興奮気味だったと思う。なにせギャルゲーしかおそらく起こらないであろうイベントである。知り合いの女子が不良に絡まれるとか。これはもう助けるしかないだろう。

「おいおm「俺の連れになんか用か?」……」

 直人が前へ出て不良の肩を掴み、そのまま神奈たちの前に庇うように出た。俺の手が虚空を掴む。出かかった手をまぎわらすように歩いて遅れて俺も前に出る。

「なんだお前?野郎に興味ねーんだよ」

 威圧するように声にだすリーゼントのお方。てか今時リーゼントとか、時代遅れすぎだろ。

 ……そして俺は見てしまった。神奈と咲夜が直人の裾を掴むのを。

 ……え?俺は?

「残念ながら俺『の』連れなんだよ。お前らこそさっさと帰れ」

「そうだよ、僕『達』の連れださっさと帰れ」

 直人くんは基本優しい男の子ですが怒るとめちゃくちゃ怖い。身長はあまりデカクないほうなのだが凄みと言うか威圧感というかそれが凄まじい。実際に不良も冷や汗を掻いている。

 数秒睨み合った後に不良が視線を逸らして背を向けた。

「……ちっ帰るぞおめーら」

 さすが直人さん!マジパネェっす!

「大丈夫か?神奈、咲夜」

「うん、ありがとうナオ」

「へへっ……ナオくん、ありがとう」

 ……え?だから俺は?

「……ナオ、人が集まってきてるからさどっか行こうよ」

 なんかいい雰囲気だったのでぶち壊してみた。

 










 その場から移動してすこしショッピングモールに行って服なんかを見た後に解散した。

 俺の家は学園側なので三人とはすぐ別れた。

 それにしてもキツイな。

 今日の反応を見る限り転校生ちゃんは少しナオに傾きつつあるようだ。

 ってか、俺理不尽すぎだろ。

 家について俺はそのままベットに倒れこむ。

 今のところ確認されているヒロインさんの中で義妹と幼馴染はなんだが結構ハードル高い気がする。ってか無理だろ常識的に考えて。

 俺としては会長さんや図書委員さんがいいと思っている。俺の好みてきでもそうだが、しかしながらナオがどうでてくるかわからない。まだ確認していないヒロインもいる。出会いの数を増やして地味にフラグを作っていくしかない俺にとってナオの突発的なフラグは厄介だ。

 今日だってそうだ。不良イベントなんてピンチの時に現れれる男に惚れやすいのは目にみえている。

 吊り橋効果もそうであるがこういったイベントは女の子は弱い。

 こうしたイベントフラグを建てられると俺はもう勝ち目がないと思っていいと思う。
 
 それぐらいの武器を奴はもっているのだ。

 ……あれ?俺って絶対的に不利じゃね?

 奴のイベントを封じるのにはやはり奴の行動を制限するしかない。かと行って一日中ついていれば俺の行動も制限される……。

 いや、待てよ。奴が歩けばフラグが建つイベントが発生されるんだ!なら、一日中奴についていけば……。

 いや、フラグ奪取戦ではスペック的に奴の方が上だ。確実に、しかも俺の目の前でフラグが建つだろう。

 ……なんという無理ゲー。

 俺は嘆息してそのままゴロリと転がった。

 制服のネクタイを外し、ブレザーを椅子に投げる。

 こうなったらもう地味に行くしかないだろう。実際に直人がいない所で会長さんと会い自分の勘違いかもしれないがいい雰囲気になってはいる。

 奴が全員にフラグが建つように動くならばこっちは1人に絞って時間と手数を掛ければいい。

 俺は今はもう地獄とかゲームクリアとかそういう気持ちで動いていなかった。

 ただ、あのイケメンやろうから女の子をかっぱらってやる。そういう気持ちでしか動いていない。

 ムカツクのだ。
 
 イケメンフラグ野郎がほいほいと4人も5人も取るのが。

 俺は一人部屋の中で闘志を燃やした。              












はい、更新遅れてすいません。

ちょっとスランプ気味なんでおかしなところがあるかもしれませんが、後々修正したいと思っております。



[21611] 人物紹介
Name: ティッシュ◆3958e6f2 ID:214006e3
Date: 2010/10/16 14:11
とりあえず生存報告を。

更新できなくてすいません。

近いうちに更新できると思います。




~人物紹介~


大友順平

身長177センチ 体重65キロ 17歳


輪廻転生によってこの世界に転生した男の子。ひょんなことから地獄行きをかけたゲームをするはめに。


輪廻天娘

身長145センチ 体重40キロ 600歳 B80/W57/H84

輪廻転生によるゲームをするジュンのサポート兼監視役。



大狗直人

身長175センチ 体重69キロ 17歳 

主人公くん。あらゆる場面でフラグを立てる一級フラグ建築士。そしてイケメン。


神木神奈

身長160センチ 体重?? 17歳 B85/W51/H81

直人とジュンの幼馴染。幼いころにナオと結婚の約束をしている。それを今となっても覚えている。


大狗菜々

身長145センチ 体重?? 16歳 B77/W50/H79

直人の義理の妹。直人のことが大好きなお兄ちゃん子。

家事全般が得意。


九重薫

身長169センチ 体重?? 18歳 B90/W59/H88

さくら学園の生徒会長。クールビューティーのお人。剣道部でありながら武術、学問に長ける。完璧人間。でも幽霊が苦手。


本嶋文

身長150センチ 体重?? 16歳 B92/W55/H85

図書員のメガネ娘。頭が良く、だが大人しく自信がないためにすこし引込み気味。







その他ジャンジャンヒロイン募集中。






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